本敷地は敷地全体の約3分の1が斜面を占めるという厳しい敷地条件下にありました。
この敷地上の課題に対して、斜面に無理に建物を建てるのではなく、斜面そのものを地域住民に開放し、ひとつの “公園空間”を都市の中につくりだすことを計画としました。
斜面には散策路を計画し、駅前広場からデッキテラスを通じて散策路へと続く、敷地東西を貫く連続した動線をつくりだしました。この散策路は住民だけでなく、商業棟利用者、地域住民など誰もが利用できます。
また、地域に開放する敷地南側とは対照的に、敷地北側には住民の方のみが利用できるプライベートガーデンをつくりました。プライベートガーデンは、都市的スケールをもった南側斜面のおおらかなデザインとは対称に、ヒューマンスケールをもった建築・外構デザインを目指しました。
住民の方が安心・快適に楽しめる空間を提供するとともに、敷地全体を通じて緑の中に建物が建っている風景をつくり、周辺環境との調和を目指しました。