1. ホーム >
  2. ビジネスコラム >
  3. ストレスよさらば!心を整える「座禅入門」
ビジネスコラム

ストレスよさらば!心を整える「座禅入門」

2018年5月2日

 せっかくのお休みだったのに、どこもかしこも人だらけ。せっかくお出かけしたのに、疲れやストレスがたまってしまったという経験をした方も多いのではないでしょうか。この時期に心身の疲れを蓄積させると体調不良にもつながりかねませんので、しっかりとリフレッシュしておきたいところです。その方法として、日頃の雑念を振り払い、心を整える座禅はいかがでしょうか。

座禅は日本古来のリフレッシュ法

 現代のビジネスパーソンは、日頃からストレスやプレッシャーにさらされる機会が多くあります。そのため、お休みなどの自由な時間を有効に使い、しっかりとリフレッシュすることが心身の充実を図る上で重要になります。

 近年では、瞑想などを取り入れた精神トレーニング・マインドフルネスなど、実にさまざまなリフレッシュ方法が日本で紹介されています。そうしたリフレッシュ方法の1つとして日本でも古くから実践されてきたのが座禅です。

 ところで、一般的には「座禅」と表記されますが、正確には「坐禅」と書くのが正しいことをご存じでしょうか。

 本来は、「坐」はすわる動作を指し、「座」はすわる場所を指します。つまり、「座禅」と書けば、座禅をする行為ではなく座禅をする場所を意味します。それなのに、「座禅」と書くのが一般的になったのは、「坐」が常用漢字ではなかったためともいわれます。

精神の安定につながる物質の正体

 座禅は心身をリフレッシュして、明日への活力を生み出すといわれます。具体的にはどのような効果があるのでしょうか。

 座禅の際には、背筋を伸ばして座り、腹筋を使ってゆっくり呼吸します。それによって、ざわついていた心が落ち着いて、安らぎが得られるようになるとされます。呼吸に意識を集中することで、雑念が消えて集中力が高まることも期待できます。

 日頃抱えている雑念を振り払うことは、ストレス解消にもつながります。

 仕事で強いプレッシャーを受けていると、お休みになったからといって気持ちを完全に切り替えられるものではないでしょう。そうした、毎日の仕事や日常生活でたまった緊張や不安、あるいは怒りや悲しみといった雑念が消え、穏やかな気持ちになれば、ストレスも軽減されることでしょう。それによって、「よし! また明日から頑張ろう」という意欲も生まれやすくなります。

 こうした効果は、根拠があいまいなものではありません。さまざま研究によって、科学的な裏付けがあることが分かってきました。キーワードになるのは、「セロトニン」という物質です。

呼吸法によってセロトニンを作り出す

 セロトニンは、体内で重要な役割を果たす神経伝達物質です。

 神経伝達物質とは、体の内外からの刺激に反応して、その情報を脳内の神経細胞に運んでいる物質のことです。代表的な神経伝達物質には、セロトニンのほかに、ドーパミン、ノルアドレナリンがあります。

 ドーパミンは意欲を高める働きを持ちますが、過剰に分泌されると意欲や欲求が暴走し、心身のバランスを崩してしまうこともあります。

 ノルアドレナリンはストレスに反応して、心身を興奮させたり身体能力を向上させますが、過剰に分泌されると不安感や気分の落ち込みを引き起こす可能性もあります。

 セロトニンは、この2つが暴走しないようにバランスをとる役目を担っており、それによって精神の安定がもたらされます。そのほかにも、呼吸や歩行といった反復する運動機能にも関与しているといわれています。

 そんなセロトニンの分泌を促して活性化する原動力となるのは、腹式呼吸などのリズムのある運動です。正しい腹式呼吸を行うことによって脳が刺激され、セロトニンの分泌が増えます。

 座禅は、意識を集中して腹式呼吸を行うため、セロトニンを分泌させるためにピッタリの習慣というわけです。

 座禅で心身がリフレッシュする秘密は、セロトニンの働きにあったのです。

座布団一枚ですぐにスタートできる

 実際にどんなふうに座禅をするのか、簡単に紹介します。

 まず座るときには、「結跏趺坐(けっかふざ)」あるいは「半跏趺坐(はんかふざ)」という方法で座ります。結跏趺坐は両足を組む座り方で、右の足を左の股の上に深くのせ、次に左足を右の股の上にのせます。半跏趺坐は片足を組む座り方で、右足を左の股の下に深く入れ、左足を右の股の上にのせます。

 手は、右のてのひらを上に向け、その上に左のてのひらを上にして重ねます。そして、両手の親指の先端をかすかに合わせて、きれいな卵型の円をつくります。この手の形を「法界定印(ほっかいじょういん)」といいます。

 座ったら重心を安定させて背筋をまっすぐに伸ばし、あごを引き、両肩の力を抜きます。舌先は軽く上あごの歯の付け根につけて口を閉じます。眠気を誘うので目は閉じず、自然に開き、少し下を見る形にします。

 なお、本来は座る際に坐蒲(ざふ)という厚めの敷物を敷きますが、普通の座布団を二つ折りにして代用してもかまいません。いずれにしても、座禅は姿勢が大切なので座りやすいものを選ぶようにしましょう。

 形が整ったら、いよいよ呼吸を開始します。まず静かに大きく深呼吸を数回します。その後は、静かに細く長く息を吸い、下腹のあたりからゆっくりと吐きます。肺で呼吸をするのではなく、腹式呼吸を心がけることが大切です。

 座禅の途中で雑念や眠気が出てくることもあるでしょう。その場合は姿勢や呼吸を基本のかたちに整えることで、意識を集中させます。

 こうした座禅の基本を実践していくことで、より効果的なリフレッシュが可能になるはずです。日々のストレスを解消したい人も、連休明けでお疲れ気味の方も、座禅で心を整えてみてはいかがでしょうか。

ビジネスコラム一覧へ

最新のコラムや導入事例をメールマガジンで配信いたします。

このページの先頭へ