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1.テルミン
電子楽器テルミンは1920年、ロシアの物理学者にしてチェロの名手だったレフ・テルミンによって発明された、世界最古の電子楽器(単音楽器)である。最大の特徴は楽器に直接触れず、空間に置いた両手の動きによって演奏する点にある。楽器に備え付けられた2本のアンテナの周囲には微弱な電磁場が形成されており、手を近づけたり遠ざけたりする動作により電磁場を干渉、音高、音量の変化を導き出す。音高を定めるにあたって、眼で見てわかる、触れてわかる基準が存在せず、演奏者の耳だけが頼りとなる。演奏法は難易度の高いものとされている。
演奏法がシンプルなだけに、演奏の質は奏者の技量に因るところが大きい。演奏者の技量、心理が露骨に音に反映される残酷な楽器であるともいえる。右手の細かな振動によるビブラートを加味された音色は、女声にもチェロの音色にも似た、昨今の電子楽器では決して得られない、非常に人間的で温かな音印象を醸しだす。演奏家としては竹内正実氏、やの雪氏等が有名。やの雪さんは原田氏と同様、東京池袋の西武デパートが運営するカルチャースクールにて教室を持つ。また大阪ではテルミン愛好家がサークル「フレンズオブテルミン」を昨年発足させ、発表会を行うなど精力的に活動している。
(文章協力・フレンズオブテルミン) フレンズオブテルミンへの連絡先はこちら
2.フェンダー社のローズピアノ
1970年代、ギターメーカーとして有名なFender社が作った名器。Fenderはエレクトリックギターの大手ゆえにピックアップ(金属の振動を電気的に捕らえる装置)に関してのノウハウを持ち合わせており、その技術がローズピアノを生み出した。鍵盤のタッチはビ〜ンと振動が指に伝わってくる感じで音色も独特のテイストを持つ。片支持棒形式という金属の棒を叩く方式(トーン・バーという金属をハンマーで叩く)の音源なので、弦を持っていない。そのため独特の冷たい音を出し、ジャズやロックのミュージシャンに好まれた。このピアノの発明者であるRhodes氏曰く、はじめは水道管の鉄パイプを切って作ったそうで、発音方式の基本はそれから変わっていないらしい。これは、ハモンド・オルガンがバッハやヘンデルの演奏に充分使えるのと対照的である。
生産コストなどの問題から、現在製造されておらず、ビンテージ(中古品)のみが出回っており、値段は20万から40万くらい。Fenderの後を受けてCOLOMBIA社が電子化されたローズピアノの音をエレキピアノの中に残し、その音を引き継いでいったと言える。
ローズピアノに関するホームページはこちら(英語ページ。現物の写真もあります。)
ローズピアノの音源が使われている作品紹介
●アート・オブ・ティー/マイケル・フランクス
ラリー・カールトンとジョー・サンプルの名演としても有名な名盤。非常に美しいエフェクトのかかっていないローズの音が聞ける。
●ビル・ラバウンティ / ビル・ラバウンティ
都会的なクールな感じのローズ音が聞ける。
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