■作品にはどんな木を使っているの?
前島さんが作品に使用するのは赤樟(くすのき)の風倒木(ふうとうぼく)。風倒木とは長い年月のうちに中心部が腐って空洞になった巨木が強風などによって倒された木のことで、前島さんは樹齢300年から400年という風倒木を活用し、寿命をまっとうした木に新たな生命を送り込んでいます。くすのきは芳香が強く、樟脳が防虫剤によく利用されるなど虫がつきにくいほか、粘り気があり割れにくいという性質からも、昔から木彫りに多用されている木なのです。
■どんな道具で木を彫るの? <前島さんの保有する鑿(のみ)と彫刻刀>
●木彫用鑿
各型・各サイズ 約1,200本 (型には丸型・浅丸型・カマクラ型・三角型・三角曲型・平型・キワ型ほか多数の種類がある)
●彫刻刀
本形刃・各サイズ 約 200本 丸形刃・各サイズ 約 180本 浅丸形・各サイズ 約 250本 ほかに、のこぎり、カンナ、小道具類 40本位
◎前島さん談「保有本数は消耗品なので各月20本くらいずつ増えますが、使い勝手の良いものと好みのものが有りましてそればかりを使用するので、制作に常時用いるのはいつも20〜30本ほどです。30年以上も使い込んだ、古株のような2本が特に良く切れます。」
■どこに行けば作品を見れるの?
<前島秀章美術館> 平成10年4月11日、静岡県の御殿場高原「時之栖」に開館。国内では例を見ない木彫専門の美術館です。石造りの円筒形の建物が2棟、和風の家が1棟、天井がガラス張りの大きな室内が1棟の全4棟からなるユニークな館内には、木彫りをはじめ、レリーフ、書、絵など前島さんの作品230余点が収蔵展示されています。
静岡県御殿場市神山719 TEL.0550−87−5016
<亀山画廊> 1990年「いとしき鬼たち展」、1992年「面・貌・顔」、 1996年「木の精たち」、 1999年には回廊10周年展など 前島さんの作品展を開催。 静岡市鷹匠2−4−40 サン・サウス静岡1F TEL:054−252−5040