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横浜メディアタワーに初導入!


充放電3,000回OKのサイクル用シール鉛蓄電池が、
「電力貯蔵システム」のコストバランスをクリア

 バッテリー(蓄電池)の世界に画期的な製品が登場しました。
 携帯電話が、ショルダーホンと呼ばれる肩掛けサイズから片手で持てる弁当箱サイズになり、それがさらに今のような手の平サイズにまで小型化・軽量化が進んだ陰には、バッテリーの飛躍的な技術進歩がありました。
 ビルや工場の電力供給の分野で、携帯電話の軽量化・小型化の実現に匹敵するといわれる画期的なサイクル用シール鉛蓄電池が、NTTファシリティーズ研究陣と新神戸電機(株)の手によって開発されました。
 通信用電源のバックアップ用として多く使われている従来のシール鉛蓄電池(※1)は、充放電を繰り返す用途で使用すると約400回の充放電で寿命となってしまい、電力貯蔵用として使うことには経済的に難がありました。今回新しく開発されたサイクル用シール鉛蓄電池は、放電深度(※2)70%で充放電を繰り返してもなんと3,000回、従来タイプの7.5倍もの長期間使用できるという世界最高クラスのサイクル寿命を実現した画期的なものです(図1)。これによって、昼夜間の電力料金の差を活用し、電力需要の平準化による経済的効果を生かした「電力貯蔵システム」の構築が可能になりました。


 「電力貯蔵システム」(左写真)は、割安な夜間電力をサイクル用シール鉛蓄電池に蓄え、電力消費量の多い昼間にピークカット用として利用することによって、電気料金の基本料金と使用量料金の両方を削減するものです。通常運転時は70%までの電力を昼間供給し、残りの30%は、UPS(無停電電源装置)の代替など、非常時のバックアップ用電源として信頼性の高い電源の供給用に蓄えられます。
 割安の夜間電力の利用法としては、夜間電力で氷を作り、その融解熱を昼間の冷房に利用する氷蓄熱方式が知られていますが、この蓄電システムは電力をそのまま蓄えるため、エネルギー交換によるロスが少なく、しかもエネルギー源として多方面に利用できます。
 NTTファシリティーズは、この「電力貯蔵システム」を平成13年11月下旬から販売開始しています。このシステムには、常に安定した出力電圧が得られる「UPSタイプ」と、シンプルで小型化できる「双方向タイプ」の2種類があり、「双方向タイプ」はNTT錦町ビルに、「UPSタイプ」は横浜メディアタワーに導入されています。またこのシステムでは、保守・監視サービスとして「3時間以内の駆けつけ」や「蓄電池寿命判定を含むシステム監視」などのサービスも併せて実施しています。

※1 シール鉛蓄電池
可燃性ガスや酸素の放出もなく、保守の手をほとんど必要としない蓄電池。横設置、積み重ねができるため設置スペースの有効利用が図れる。


※2 放電深度
蓄電池の性能を表す数値のひとつ。放電深度が高いほど、その電池から放電できる量は大きい。