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 田窪さんに初めてお会いしたのは去年の9月、東京・新橋のホテルでだった。

 その後一月程して、こんぴらさんのある琴平町の田窪さん宅でインタビューさせていただいた。

 こんぴらさんに行く途中、広島市現代美術館の田窪作品を観、福山市のふくやま美術館で行われた「金刀比羅宮と美術の至宝 −円山応挙、高橋由一から田窪恭治へ−」と題する展覧会を観、座談会を聴き、田窪さんの生まれた今治市を訪れ松山・愛媛県美術館で最近まで開催されていた「田窪恭治 −オブジェから風景へ」の展覧会資料等を見せてもらった。さらにインタビュー後、まもなく東京に出てこられるというので、東京・有楽町でお会いした。

 田窪さんの自著「林檎の礼拝堂」を読み、金刀比羅宮で入手した様々な資料、インターネット上にある情報を可能な限りチェックした。15年前、「林檎の礼拝堂」に至るステップとなった建築家鈴木了二氏とのコラボレーション「絶対現場」について建築史家の五十嵐太郎氏に建築、現代美術の両面から話を伺った。おかげで現代美術のほんの一端を覗き見ることができたが、大切な2つの事をすることができなかった。「林檎の礼拝堂」を観に行くこと。16歳の時、衝撃を受けたという金刀比羅宮、奥書院の伊藤若冲の画を観ること。

 「林檎の礼拝堂」はパリの大学院で古代壁画を学ぶ知人と、たまたまファッションの展示会でパリに行くという友人の2人にお願いし1日かけてファレーズまで出向いてもらい、その後メールで「林檎の礼拝堂」体験の感想を書き送ってもらった。

 伊藤若冲の方は取材に同行した編集者が撮影のため現場に残り、その時の感想を書いた。取材記がその時の空気を柔らかく伝えてくるように感じられたのでEXTRAページに掲載する。