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ファシリティーズ最前線
index -2004 WINTER Vol.32-
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雷保護診断システムを活用したワンストップ・ソリューション
「総合的な雷対策サービス」



IT社会が進展する一方で、情報通信システムやIT機器の雷による被害が増えています。2003年7月に建築物などに適用する雷保護の規定が改正されました。「総合的な雷害対策サービス」は、この新JISに対応する「雷保護診断システム」を活用したワンストップ・ソリューションです。
談・NTTファシリティーズ 常務取締役 営業本部副本部長 池辺裕昭

「パワーシステムフルアウトソーシングサービス」は、エネルギー新時代の新しいビジネスモデル

Q
雷害の原因と影響はどのようなものですか。
 
A
 近年、情報通信システムやIT機器の雷害が増加しています。その理由として、(1)電子機器の高速処理化に伴い、LSI駆動電圧の低電圧化、高集積密度化による過電圧耐量の脆弱化、(2)ネットワークに接続される機器の増加、(3)通信装置は電源線、通信線、接地線と雷サージの入出口が多くなっていることがあげられます。
 雷は情報通信機器の破壊を引き起こすばかりでなく、誤動作やデータ消滅等の原因ともなり、まさにIT社会における脅威の存在となっています。


 
Q
これまでどのような取り組みがありましたか。
 
A
 NTTによる雷害対策の取り組みの歴史は、マイクロ無線中継方式による電話網とテレビ網が全国に行き渡り始めた1963年以前にさかのぼります。マイクロ無線とは、約50km間隔で無線中継所が必要な、マイクロ波を増幅させながら中継していく通信システムです。山間地域をまたがって中継していくこともあるため、見通しの良い山上に建物を建設し、さらに高所に中継用アンテナを建てるので、雷による被害を受けやすく、通信が途絶える事例が多くありました。
 そこで、各部署で行っていた雷害対策を体系的に行うため、1971年に「雷害対策連絡会」を発足。地域別の年間雷雨日数や雷による通信設備の被害状況等を詳細に調査・分析し、全国レベルでの雷害防止対策の体系化・標準化を行った結果、雷害による故障件数を約4分の1まで低減することができました。
 その後、1996年から通信ビルに新接地方式を導入するとともに、翌年より接地給電系設備調査・改修を開始し、2003年度末まで数千の通信ビルを実施。また、雷害リスク・対策を社会的に啓蒙・普及することを目的に、2003年1月に「雷害リスク低減コンソーシアム」を妹尾堅一郎氏(東京大学先端科学技術研究センター特任教授)、財団法人地域開発研究所らと設立しました。

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交流・直流両用、フレキシブルに対応する新製品「ITマルチパワーシステム」も対象に

Q
JISの改正で変わったことは何ですか。
 
A


 2003年7月にJIS A 4201(建築物等の雷保護)が改正され、建築物の種類により保護角や接地抵抗値等が詳細な数値で規定された「仕様規程」から、建物の周囲の状況や被災時の影響の大きさ等を考慮して保護レベルを自己責任で決定する「性能規程」に変更となりました。新JISでは、受雷部システムの保護領域が建物の高さや保護レベルによって異なっており、従来のJISでは保護領域に含まれていた部分も、非保護領域となるケースがあります。具体的な対応についてはユーザ(ビルオーナー等)の責任で専門技術者と相談して決定する必要があり、さらに、雷から建物・装置類を守るには、外部雷保護システム、内部雷保護システムによる総合的な対策を実施することが重要となります。


 
Q
総合的な雷害対策サービスとは?
 
A
 このような雷害の問題を解決し、社会のより安全・安心・安定したIT基盤構築に寄与するため、新JIS対応の「雷保護診断システム」を開発(*1)し、本システムを活用した雷害対策コンサルティング・設計・工事、防雷機器までをワンストップ・ソリューションで提供するのが「総合的な雷害対策サービス」です。
 「雷保護診断システム」では、診断対象とする建物の3Dモデル化を行い、旧JISまたは新JISの各保護レベルに基づいた受雷部システムの保護領域を計算して三次元的に表示し、建物の雷保護領域や非保護領域となる部分を容易に把握することが可能になります。



<1>外部雷保護診断サービス
「雷保護診断システム」により、新JISに基づいた受雷部システムの保護領域を求め、建物に雷撃を受ける可能性がある非保護領域などを診断します。

<2>雷害対策コンサルティング
全国のNTTビルでの雷害対策における豊富な実績をもとに、建物全体やシステム別の低コストで効果的な雷害対策の実現に向けて、外部雷保護システムだけでなく、内部雷保護システムを含めた調査・提案、さらに無停電電源装置など通信・コンピュータシステムの高信頼化に向けたトータルな対策の提案を行います。

<3>雷害対策工事
雷害対策の実施計画に基づき、各種雷害対策工事を一元的に実施します。

<4>その他のサービスメニュー
雷害対策は建物・設備はもとより、運用・管理面など総合的な整備がされてこそリスクの低減、信頼性の向上が実現します。雷害対策だけでなく、NTTファシリティーズによるトータルなファシリティリスクコンサルティング、設備の保守・監視サービスもご利用ください。

(*1)音羽電機工業株式会社との共同開発

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