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平成12年4月27日  

直流移動電源車「DCバックアップモービル」の販売開始

-通信用蓄電池の更新工事を安全・効率的に実施-


NTTグループの総合エンジニアリング会社、株式会社エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(東京・港区、代表取締役社長 陰山照男)は、通信用電源のバックアップに用いる蓄電池の更新時に危険工程の減少を図り、かつ効率的に工事を実施するため、シール鉛蓄電池(※1)、充電器、負荷ケーブル及び放電回路診断ユニット(※2)を搭載した直流移動電源車「DCバックアップモービル」を開発し、5月より販売を開始します。


1.開発の背景とねらい
  通信用電源のバックアップに用いられている蓄電池の更新工事は、仮設蓄電池が不可欠であり、仮設蓄電池の手配や現用設備との切替等には大変な労力を必要とします。また、機器配置や床加重の条件から蓄電池の設置場所が限定されたり、仮設スペースがなく仮設蓄電池を建物等の内部に設置できない場合には、屋外に仮設場所を確保する必要があり、工事コストも増加していました。しかも、現用設備との切替時には電圧変動によるシステムダウン等の危険が伴うため、極力、切替工程を少なくすることが効率的です。

そこで、蓄電池の更新時に危険工程の減少を図り、安全に効率的な工事を実施するため、車輌にシール鉛蓄電池、充電器、負荷ケーブル及び放電回路診断ユニットを搭載した「DCバックアップモービル」を開発し、販売を開始します。
2.DCバックアップモービルの特徴
(1) 2t車輌(普通自動車運転免許で運転可能)に当社で開発した1000Ah長寿命据置シール鉛蓄電池、充電器、負荷ケーブル及び放電回路診断ユニットを搭載した移動電源車です。

(2)

待機時は商用電源の100Vを受電し、搭載している専用の充電器によりシール鉛蓄電池を充電しています。使用時には負荷電圧に合わせて直流48Vか24Vを供給できます。

さらに、使用時の信頼性を確保するため、当社開発の回路診断ユニットを付加することにより、蓄電池を含めた蓄電池出力回路の診断を瞬時に実施することができます。

(3)

作業性を考慮し、負荷ケーブルの接続には防水型コネクタを採用し、誤接続の防止や屋外での安全性を図り、負荷ケーブルには屋外仕様のキャプタイヤケーブル(※3)を採用し、接続箇所までの距離に合わせ選択できるようにしました。

また、蓄電池の充放電や出力電圧の切替に用いる開閉器にはインターロック機能を採用し、誤操作の防止を図っています。

(4)

蓄電池の更新では既設蓄電池の設置場所に新設の蓄電池を設置することになることから、従来は仮設スペースを用意して交換用の蓄電池を設置し、既設蓄電池を移動して一旦現用化します。その後、仮設に使用した交換用の蓄電池を正規スペースに設置して現用化する工程になっていました。DCバックアップモービルを使用すると図1に示すとおり、仮設スペースが不要になるばかりでなく、既設蓄電池を撤去し、新設蓄電池を直ちに設置することができることから工程が短縮され、大幅なコストダウンが図れます。
図1
3.販売について
 販売価格は定価で1400万円であり、通信用の蓄電池の設置工事を手がけている(株)ユアサロジテックから6台のDCバックアップモービルを予約受付ており、5月に販売する予定です。
4.今後の予定
 通信用の電源工事会社向けに、年間10台以上の販売を計画しています。また、大容量の電源工事需要に備えて2000Ah及び3000Ah蓄電池を搭載したDCバックアップモービルについても、商品化を進める予定です。
 参 考
*1 シール鉛蓄電池
可燃性ガスや酸霧を蓄電池外部に放出することなく、使用中に補水その他の保守をほとんど必要としない蓄電池で、従来の正立設置の他、横設置、積み重ねができるため設置スペースの有効利用が図れる蓄電池。

*2

放電回路診断ユニット
蓄電池や蓄電池からの放電回路を自動的に診断し、異常の有無を判定する装置。

*3

キャプタイヤケーブル
細線を用いたケーブルで柔性に富み、施工性の良いケーブル。

通信用電源について
通信設備に使用する電源で、直流48Vや24V等。

商標登録について
「DCバックアップモービル」を商標登録中。
 主要諸元
車輌
 2t車、防震床
電源部等
蓄電池 ・1000Ahシール鉛蓄電池
・24個組
充電器 ・入力 AC100V
・出力 DC48VまたはDC24V
ケーブル ・600V2種EP絶縁クロロプレンキャプタイヤケーブル
・ケーブル間コネクタ接続
・負荷端 圧着端子
回路診断ユニット ・インピーダンス法
・プリンタ搭載
・外部インターフェース機能
【本件に関する問合せ先】
<報道機関からのお問い合わせ>
   NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
   MAIL:pr@ntt-f.co.jp
<一般のお客様からのお問い合わせ>
   コンタクトセンタ 電話:0120-72-7374
   午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)
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