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平成12年7月13日  

ファシリティマネジメントIT化支援システムを充実

-新たに不動産活用評価、ビル総合運営管理、建物劣化診断の三システムを追加-


NTTグループの総合エンジニアリング企業、株式会社 エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(代表取締役社長 陰山照男、以下:NTTファシリティーズ)は、ファシリティマネジメント(FM※1)のIT(※2)化を支援するシステム製品「FM-ITシリーズ」を充実し、7月下旬より新たなシステムおよびサービスの提供を開始します。
本シリーズは、当社内におけるFM業務IT化の豊富な実績とノウハウをベースに開発されたもので、今回新たに加わるのは、不動産の投資価値・利用価値を客観的に評価する「FM不動産活用評価」システム、ビルマネジメントのIT化を総合的に支援する「FMビル管理」システムの販売、および建物の劣化評価と劣化進行予測をもとに施設の中長期整備計画策定を支援する「FM建物診断」システムを用いた建物診断サービスの提供を行います。既にこの6月より「FM施設管理」、「FMヘルプデスク」、「建物空気環境自動測定」の三システムの販売を開始していますが、今回の新製品の市場投入により、「FM-ITシリーズ」は企画から運営維持管理に至るFM業務の幅広い領域をトータルにサポートするシステム製品としてFM導入による経営効率化を指向する総てのお客様を強力に支援します。また、製品の販売と並行して、当社の提唱する総合的FMサービスである「BestFMサービス」においても、これらのシステム群を駆使した高度かつ高品質なサービスの提供を全国において展開します。


1.開発のねらい
NTTファシリティーズでは、NTTグループが保有する土地・建物、電力設備等の施設管理・運用業務を通じて「通信の信頼性向上と資産の利活用、コストミニマム化」を目的としたファシリティマネジメント(FM)を実施しています。また、NTTグループでのFMを効率的に行うため、自社内において様々なFM支援システムを開発するとともに、それらのシステムにより構築されたFMデータベースを企業間イントラネット上で流通させる「NTTグループFM支援システム」を開発し運用しています。ITを駆使した先進的なシステムによるFMデータベースの構築と、イントラネットでのスピーディなFM関連情報の流通を通じて、当社はNTTグループ各社に対して、経営資源としての土地・建物資産を最大限に活用するためのFM情報インフラを構築・提供してまいりました。

「FM-ITシリーズ」は、このような当社のFM業務IT化における豊富な実績とノウハウをベースに、FM導入による経営効率化をめざす総てのお客さまに対して、高機能・高品質なシステム製品と、それらを用いた総合的FMサービスを提供することを目的として、一般市場向けに開発されたものです。
2.システムの概要
(1)
「FM不動産活用評価」
 
土地・建物に関わる投資価値・利用価値を比較評価し、企業経営に密着した不動産戦略・施策の策定を支援するシステムです。
従来の不動産関連のプロジェクト評価ツールは、「新築・増築」「改修・模様替」「賃貸借」「取得・売却」などのそれぞれの用途に特化したものが中心であったため、異なった戦略・施策の比較検討には複数の評価ツールを併用する必要がありました。
「FM不動産活用評価」は土地・建物に関わる様々な戦略・施策を横断的に比較分析できるほか、複数の戦略・施策を組合せたケースも分析できます。評価はキャッシュフローの正味現在価値(※3) 、内部利益率(※4) を計算できるほか、損益計算書・貸借対照表体裁の報告書を作成することができ、各種投資評価指標の比較をグラフ表示します。(図1)

図1
(図1)FM不動産活用評価

(2)

「FMビル管理」
 
Webブラウザ(※5)によるビルオーナーやテナントとの情報共有を可能とした総合的なビル運営管理システムで、ヘルプデスク情報管理、BAS情報管理、建物設備点検試験管理、機器台帳管理、備品・消耗品管理などの業務支援機能で構成されています。
「BAS情報管理」では、マルチメディアBAS(※6)のポイント設定・変更情報を自動認識し、ビルの現状にあわせたデータ自動収集、課金計算、エネルギー分析などを行い、「ヘルプデスク情報管理」では、故障・苦情に対するスピーディで確実な進捗管理と傾向分析を行います。また、「建物設備点検試験管理」による作業実施履歴、BAS警報、修繕実施履歴を機器台帳の連結により一元的に把握し、実績データに基づく最適な整備計画提案を可能とします。
その他各種業務のシステム化とWebブラウザの利用により、ビル管理センタをビルオーナーやテナントとの情報流通拠点とした高品質なビル管理を実現します。(図2)

図2
(図2) FMビル管理

(3)

「FM建物診断」
 
建物および建物設備の劣化診断と劣化程度の評価・劣化進行予測を高精度に行い、整備工法選定、整備コスト算出により、施設の中長期整備計画策定を支援するシステムであり、本システムを用いた高度な建物劣化診断サービスとして提供いたします。
診断基準は、数多くの建物維持管理・施工経験をもとに設定されています。診断結果から、現在の劣化程度の判定や劣化進行予測、将来の建物利用計画を加味した整備必要度の定量的な判定・評価を自動的に作成します。システムには、劣化程度、整備必要度に応じた複数の整備工法と整備単金が用意されており、将来の劣化進行予測や整備後の劣化回復度に基づいた整備時期・整備工法の選定支援機能、整備コスト算出機能により、適切な建物改修・整備の投資判断が可能な整備計画提案書を作成します。(図3)

図3
(図3) FM建物診断

(4)

その他
 
「FM-ITシリーズ」の既存製品としては、土地・建物等の施設管理データベースの構築を支援する「FM施設管理」、施設に関する故障・苦情等の情報をWebブラウザで一元管理する「FMヘルプデスク」、法律で定められた建物内の空気環境の測定・集計・報告書の作成を効率化する「建物空気環境自動測定システム」があります。今回の新製品投入により、「FM-ITシリーズ」は企画から運営維持管理に至るFM業務の幅広い領域をトータルにサポートする製品群としてFM導入による経営効率化を指向する総てのお客様を強力に支援します。
3.今後の取り組み
 NTTファシリティーズでは、上記の三製品について、お客さまに合わせたシステムのカスタマイズやデータベース構築サービスを提供します。また、当社の提唱する総合的FMサービスである「BestFMサービス」においても、FMコンサルティングやFMエンジニアリング等の領域において、これらのシステムを駆使した高度かつ高品質なサービスを全国において提供していきます。
 参 考
FM(※1): Facility Management/企業・団体などの全施設および環境を経営的視点から総合的に企画・管理・活用する経営管理活動
 IT(※2):  Information Technology/コンピュータ,通信などの情報システム技術 
 正味現在価値(※3): 投資を判断する指標の一つで、投資に伴い将来発生する現金の支出・収益の価値を現在価値に換算した価額の総和のこと
内部利益率(※4): 投資を判断する指標で、投資に伴い将来発生する現金の支出の現在価値と収益の現在価値が等しくなるような割引率を逆算して求める
Webブラウザ(※5): World Wide Web(WWW)で提供される情報を閲覧するためのプログラム
マルチメディアBAS(※6): 当社が開発した大規模インテリジェントビル向けビルディングオートメーションシステム
【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
MAIL:pr@ntt-f.co.jp
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。
予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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