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平成12年10月19日  

データセンター向け直流電源システム「DC POWERシリーズ」を商品化


NTTグループの総合エンジニアリング会社、株式会社 エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(代表取締役社長 陰山 照男、以下:NTTファシリティーズ)は、データセンター向けの電源として、従来より主として用いられている交流電源システムに比べ、高信頼・高効率で地球環境にも優しい直流電源システムを商品化しました。今後データセンター等の直流電源の導入に関わるコンサルティングから設計・施工・保守・運用までのサービスを展開していきます。


1.背景
 IT社会の進展とともに、日本でもデータセンター、コールセンターなどの建設ラッシュが始まっています。
インターネットデータセンター(iDC)で使用されるシステムは電子商取引や株式売買等、ITビジネスの基幹システムであるため、その重要性が高く、システムの主装置であるデータコム装置(ルータ、サーバ等)に給電するシステムには高い信頼性が要求されています。
また、今後データセンターの大規模化、増設等が進めばデータセンターで消費されるエネルギーの爆発的な増加が予想されます。
これは、電気料金の増加や発熱増加による空調コストの増加というコスト面はもとより、地球環境の面でも大きな課題となっていきます。
こうした課題に取組むために、NTTファシリティーズはデータセンターの一層の信頼性の向上と省エネルギーを実現するため、「i-DC POWER(直流化推進)プロジェクト」を発足させ、電源の「直流化」を推進しています。
そして、この度、データセンター向けの高信頼、高効率で地球環境にも優しい直流電源システム「DC POWERシリーズ」を商品化しました。
2.直流化によるメリット
 交流給電は電圧、周波数、位相、波形の4つの要素を制御する必要があるため、回路構成が複雑になります。
さらにバッテリーの後段に直流を交流に変換するINV部、商用電源との切替回路であるACSW(交流切替回路)が接続されるため、INV部、ACSW故障時にはバッテリーより給電できません。また変換回路がAC→DC、DC→AC、AC→DCと3段構成のため給電ロス、発熱量が大きくなります(図1)。

直流給電は整流装置の出力電圧を調整するだけで冗長運転が可能であり、回路構成もシンプルになり停電・故障時等には直接バッテリーから電力を供給するため、高信頼性を得ることができます。
また、変換回路もAC→DCと1段構成のため、給電ロス、発熱量が小さくなります(図2)。

今回、商品化した「DC POWERシリーズ」は従来の交流給電方式と比べ信頼性が10倍向上する他、給電効率も20%向上し、それに伴い電気料金を20%削減、二酸化炭素排出量を20%削減できます。また変換ロスの減少により発熱量を抑制できるため空調イニシャルコストを20%削減できます(表1)。
3.今後の予定
  「DC POWERシリーズ」では用途に応じて50A~2100Aまでの5つのラインナップを用意しています(図3表2)。また、「蓄電池管理機能」のオプション搭載により、効率的な保守、オペレーションが可能です。
 
1. 定電力負荷にも対応した出力電流特性
2. 入力高調波電流抑制機能を内蔵
3. 高い変換効率により、省エネルギー化を実現
4. ファン内蔵による強制空冷により、小型・軽量化を実現
5. 整流器ユニットはメンテナンスが容易なプラグイン構造
6. 多彩なメニューで充実した監視機能
7. 19インチラックにもジャストフィット
8. 建物内上層階において、震度6強の地震にも壊れることのない、優れた耐震性
蓄電池管理機能(オプション)
蓄電池の劣化状態及び放電回路の正常性を自動的に診断する「蓄電池管理機能」を搭載。直流給電システムの信頼性を高める優れた機能です。
  放電回路診断機能
蓄電池放電試験回路により、蓄電池フロート充電電圧を情報・通信システムに影響を与えない電圧まで低下させ、実放電によって放電回路及び蓄電池の正常性を確認します。
  寿命判定機能
蓄電池の使用環境温度と寿命の相関性を利用して寿命判定を行ないます。
  電圧監視機能
「蓄電池管理ユニット」により組電池および単電池電圧を監視し、異常値を検出した場合には「直流電源システム」に警報を転送します。
【本件に関する問合せ先】
<報道機関からのお問い合わせ>
   NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
   MAIL:pr@ntt-f.co.jp
<一般のお客様からのお問い合わせ>
   コンタクトセンタ 電話:0120-72-7374
   午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)
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予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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