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平成17年6月29日

株式会社NTTファシリティーズ

高発熱IT装置の冷却問題にワンストップで応える
「IT装置用空調トータルソリューションサービス」を提供開始


 NTTグループの総合エンジニアリング・サービス会社、株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長 森勇)は、株式会社日立空調システム(代表取締役社長 石津尚澄)と共同で、高発熱IT装置の冷却に対応した世界最高水準の省エネルギー性能(一般電算室用空調機比40%の消費エネルギー削減)を達成する高効率年間冷房型空調機「FMACS-V(エフマックス・ファイブ)」を共同開発しました(単位能力当たりの価格は従来機と同等)。
 これにより、既に先行して開発済みの天井マウント型クーラー(平成15年10月報道発表)およびラックマウント型クーラー(平成16年12月報道発表)、高品質空調設計及び施工サービスと合わせて、iDC(インターネットデータセンター)等での高発熱化の進むIT装置の空調問題にワンストップで応える「IT装置用空調トータルソリューションサービス」を7月1日より開始します。

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1.背景
 現在、IT社会の進展、本格的ブロードバンド時代の到来に伴い、情報通信サービスの高速化、大容量化、多機能化、高信頼化への要求はますます高まっています。一方、企業や社会のIT装置への依存度が高まれば高まるほど、システムダウンによる企業・社会のリスク・損害も甚大なものとなります。従って、IT装置の信頼性確保が企業の最も重要な課題の一つと考えられます。
 しかし、IT装置の高発熱化があまりにも急速であるため、これら装置を適正に冷却する対策が十分に採られている状況とはいえません。
 また、冷却するための空調機が設置されている場合でも、適正な設計・施工がなされていないために過剰設備となり、消費されるエネルギーが膨大で、電源設備の容量逼迫やエネルギーコスト増大による経営負担も問題視されています。同時に、エネルギー消費に伴うCO2の排出量増大により、地球温暖化への悪影響も懸念されています。
 NTTファシリティーズでは、これら問題解決に向けたアプローチとして、IT装置そのものの冷却方式や、装置設置条件を調査分析し、これに適したIT装置用空調構築手法を提案するとともに、これを具現化するために3つの空調機を開発しました。

2.ソリューションの概要
 高発熱化の進むIT装置を適切に冷却し、良好な動作環境を効率的に維持するためには、室全体での空調システムを確実に稼動させるとともに、局所での装置冷却に柔軟に対応することが必要となります。そこで、当社では従来よりIT装置用空調として、タスクアンビエント空調システムを提案し、このタスク空調(局所空調)として、天井マウント型クーラーおよびラックマウント型クーラーを開発しました。
 今回、更に新たに、アンビエント用の空調機として、世界最高水準の省エネルギー性能(一般電算室用空調機比40%の消費エネルギー削減)を達成するとともに、高発熱IT装置を確実に冷却するための送風性能、制御機構を搭載した高効率年間冷房型空調機(FMACS-V)を開発しました。
 また、高密度実装されるブレードサーバ等の高発熱装置を的確に冷却する空調気流設計技術や空調用電源構成までを考慮した独自の信頼度設計手法をこれら空調機の開発に合わせて整備しました。
 これら3つの空調機および気流設計技術、信頼度設計技術に加え、施工から運用管理までのソフト面でのサービスまでをワンストップで提供することで、小規模なサーバルームから、大規模データセンターまでのIT装置用空調をトータルでコーディネイトすることを可能にしています。これにより、お客様が提供されるIT利用サービスの信頼性向上、運営コストの低減に寄与するとともに、頻繁なIT装置の更改にも柔軟に対応できる適応性の高いインフラをご提供致します。

3.ソリューションの主な特徴
(1) 高発熱装置の冷却に適した空調機バリエーション
 これまでNTTの交換機室等で培った長年の豊富な設計実績および独自の空調機開発実績を基礎に、装置冷却のベースとなる高効率年間冷房型空調機(FMACS-V)と、局所空調に適した天井マウント型クーラー、19インチラックに搭載可能なラックマウント型クーラーの3つの空調機バリエーションを新たに展開しました。これにより、装置の確実な冷却を実現するとともに、お客様のIT装置収容室の諸条件に応じたきめ細かな空調設計を可能にします。

<高効率年間冷房型空調機(FMACS-V)の特徴>
 世界最高水準の省エネルギー性能(一般電算室用空調機比40%の消費エネルギー削減)と送風能力、高度な制御、耐震性能、EMC性能を確保したうえで、価格を従来機同等に抑えています。
<天井マウント型クーラーの特徴>
 ラック架列通路の局所空調に対応し、ドレン回避制御や耐震性能、EMC性能を確保した高品質空調機です。
<ラックマウント型クーラー>
 19インチラックに搭載可能な局所冷却装置で、目的とするIT装置をピンポイントで冷却します。
(2) 高発熱装置を確実に冷却する気流設計技術
 IT装置収容室の規模や室内の発熱条件に応じて、気流を適正に分配する二重床空調気流設計技術を確立し、確実な装置冷却を実現します。また、運用開始後のIT装置の増設や、入れ替えに伴う発熱の偏在に対しても二重床開口パネルの最適なレイアウト提案により的確に対応します。
(3) ミッションクリティカルな装置冷却のための信頼度設計技術
 空調システムの電源設備の信頼度までを加味した独自の信頼度設計技術を確立し、お客様のIT装置環境に対する要求グレードに応じた高信頼な空調システムを提供します。
(4) 設計、工法の標準化
 空調システムの設計および施工方法の徹底した標準化を推進し、空調システムの性能を最大限に発揮させるための設計品質、施工品質の向上に寄与するとともに、工期の短縮、コスト低減を図っています。また、稼動中の室内での施工を容易にする塵埃・電磁波対策、コンクリート埋設物探査、火気未使用の配管施工技術など各種施工技術を用意しています。

4.標準工事費
(1) 高効率年間冷房型空調機 [FMACS-V](顕熱能力56kW)
  概算工事費 1台当り700万円~1,000万円
※空調機本体、配管、配線、制御盤、空調機架台など一式
※設計条件により異なります。
(2) 天井マウント型クーラー(顕熱能力10kW)
  概算工事費 1台当り250万円~
※空調機本体、配管、配線、制御盤など一式
※設計条件により異なります。
(3) ラックマウント型クーラー(顕熱能力1.8kW)
  製品単品価格 80万円~
※熱源ユニット1台、冷却ユニット2台構成
※取り付け費用は含みません

5.サービス開始日
平成17年7月1日(金)

6.今後の展開
 情報通信事業者、金融業、放送事業者、学校法人、各種研究機関等のデータセンター、電算センター、通信機械室、および企業のサーバルーム等、IT装置を収容する建物および部屋の高信頼空調システムを、設計から工事までト-タルのソリュ-ションとして提供していきます。
 高効率年間冷房型空調機(FMACS-V)については、NTTグループ内で年間1,200台、NTTグループ外で年間200~900台、天井マウント型クーラーは年間20台、ラックマウント型クーラーは初年度300台の事業規模を想定しています。
 IT装置用空調ソリューションサービストータルでの売上目標として初年度(H18年3月まで)30億円、平成20年度で100億円を目指します。

【報道機関からのお問い合わせ】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp

【一般のお客様からのお問い合わせ】
コンタクトセンタ TEL:0120-72-73-74
午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)
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