NTTファシリティーズ
Technical paperテクニカルペーパー
No.002

データセンターにおける空調方式の選定

1.データセンターと空調設備

 活用が広がるAI,進展するIoTといったコンピューターテクノロジーは,我々の生活に深く浸透しています。

 日ごとに進化を遂げるこうしたテクノロジーには,大量のデータ処理が可能な高性能サーバーを運用管理するデータセンターが不可欠です。今日では演算処理の速いGPUがサーバーに採用されることも珍しくなくなり,より高密度にラックに実装されるようになりました。高性能・高密度なサーバーラックは電力を大量に消費するため,これまで以上に大きな発熱量となります。サーバー等のICT装置を安定して運用するために,データセンターの空調設備には今までより大きな冷却能力と高い冷却効率が求められています。

 イニシャルコストの面では,データセンター建設コストの2割程度を空調設備が占めるとされ,またランニングコストの面でも,データセンターの消費電力量の3割程度を空調設備が消費するとされています。

 データセンターの構築・運用に重要なファクターとなる空調設備には,主に2つの方式があります。個別分散空調方式と中央熱源空調方式がそれで,両方式には一長一短があり,どちらが優れているということは一概にはいえません。それぞれの特徴を把握した上で,データセンターの規模や事業方針などに応じて適切な空調方式を選ぶことが大切です。ここではそれぞれの空調方式の特徴を挙げ,適切な空調方式選択の一助となることを目的とします。

2.2つの空調方式

個別分散空調方式,中央熱源空調方式の2つの空調方式について,その特徴とメリット・デメリットを述べます。

テクニカルペーパーの続きをご覧いただくためには、以下から資料をダウンロードしてください。

Page Top