NTTファシリティーズ
Technical paperテクニカルペーパー
No.007

空調からみる
通信機械室とデータセンター
その進展の歴史と相違点

1.通信機械室とデータセンター

 情報化社会の進展はデジタルトランスフォーメーションという新たな局面を迎え,ICTは社会の利便性を高めるためだけでなく,企業,ひいては国家の競争力やサービス価値そのものを決定づける要素となっています。そしてこうしたシステムの基盤となるデータセンターは,企業活動,国家の枠組みを支える重要なポジションを占めるようになり,現代社会には欠くことのできないものとなっています。

 他方,通信機械室は国内だけでなく世界中に張り巡らされた情報通信ネットワークを支える重要な社会インフラです。データセンターの定義が「様々なICT装置(サーバー,ネットワーク機器,ストレージ等)を設置・運用することに特化した建物と設備の総称と,その建物と設備を利用して行われるサービスを意味する」文献1)とあることから,通信機械室も広義のデータセンターと捉えることができます。しかし,通信機械室の使命がデータをスムーズに流すことであるのに対し,データセンターの使命はデータを蓄積あるいは処理することであり,目的は大きく異なります。またその成り立ちや内包するICT装置の性格,空調方式や保守体制などにおいても大きく異なる部分があります。そこで本稿では,ICT装置の運用に欠くことのできない空調システムの成り立ちなどを主軸に,通信機械室とデータセンターの違いについて明らかにします。

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