1.ウェルネスとは
2020年3月に発表された「世界幸福度ランキング」において,日本は156カ国中で62位でした文献1)。2018年の54位,2019年の58位からさらに順位を落とす結果となり,日本は世界基準からみた相対的な幸福度が低下し続けている状況にあるといえそうです。働く世代にとっても,漠然とした不安感や停滞感により,将来に明るい展望を抱きにくい時代が長く続いています。一方で,急速に進む少子高齢化による労働人口の減少を補うために,1人当たりの生産性を大幅に向上させるための取り組みが求められています。
幸福度ランキングの上位を占める北欧をはじめとするヨーロッパ諸国では,幸福度と共に生産性も高いといわれています。その要因の一つとして,近年注目されるようになってきたのが「ウェルネス」です。ウェルネスは,広義には「身体的,精神的,そして社会的に健康で安心な状態」とされていますが,その概念は幅広く,健康・医療から美容,飲食,観光,環境など,文化的活動から経済的活動に至るまで,様々な分野で新たな価値観としての解釈が提唱され,推奨されています。生活のあらゆる領域において一人ひとりが自らのウェルネスを追求・実行することができ,それを受け入れる社会や組織のあり方が,高い幸福度と生産性を実現しているのではないかと考えられるようになってきたのです。
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