ニュースリリース

2018年5月8日

GPUサーバー搭載の超高発熱ICTラックに対応した空調機
「CyberAirリアドア型」の販売開始

 株式会社NTTファシリティーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:一法師 淳 以下NTTファシリティーズ)は、Stulz GmbH(本社:ドイツ・ハンブルク市、CEO:Jürgen Stulz 以下Stulz*1)と共同で開発した超高発熱ICTラックに対応した空調機「CyberAir*2リアドア型」の販売を2018年5月8日より開始します。

 本空調機は、ICTラックの背面に取り付け、超高発熱・大風量というGPUサーバーの運転特性に合わせた仕様とすることで、超高発熱のICTラックの冷却に対応します。

 本製品は、5月9日から11日に開催される「第10回 データセンター展 春」にて、実機を展示します。

1.背景と目的

 近年IoTの進展や、AI/ディープラーニングを活用したビッグデータ解析などのサービス需要が高まる中、データセンターでは非常に高い処理能力を持つサーバーが求められています。このような背景の中、導入が進んでいるのがGPUサーバーです。GPUサーバーは飛躍的に処理能力を高められている一方、発熱量も増大することから、冷却手段の確保が大きな課題になっています。

 NTTファシリティーズは、独自のCyberAirリアドア型空調機と設計・運用手法を融合したGPUサーバーの冷却ソリューションをデータセンター事業者に提供し、高度情報化社会のさらなる進展に貢献してまいります。

 
図1.CyberAirリアドア型の空調方式
図1.CyberAirリアドア型の空調方式

2.CyberAirリアドア型の特長 

(1)高い発熱処理の実現

 CyberAirリアドア型は、サーバーから排出される高温空気を直接冷却する構造のため、高い発熱処理能力を有します。壁際に設置された空調機からの冷気で冷却する従来の空調方式では、1ラックあたり10kW程度が冷却の限界と言われていますが、CyberAirリアドア型は1ラックあたり20~30kW程度の発熱を伴うGPUサーバー搭載ラックの冷却にも対応します。

(2)GPUサーバーの排気特性に適合した仕様の実現

 リアドア型空調機は、その構造上、サーバーからの排気の風量と温度に適合させた仕様とすることが非常に重要です。サーバーの排気に適合していない場合、計画通りの冷房能力を発揮できないことはもちろん、サーバー排気をICTラックから排出できずに高温によるサーバー故障につながります。当社は、実稼働しているGPUサーバーの運転状態を実測することで、冷却に必要となる風量と、排気温度上昇幅の2点の特徴を具体的に把握し、重要な配慮事項と考えて仕様を検討してきました。

 CyberAirリアドア型は、GPUサーバーが必要とする大風量に対応するためにファンを搭載するとともに、実測結果を考慮したファン選定や冷却コイルの設計を行うことで、GPUサーバーの運転に適合する空調機を実現しています。

図2. CyberAirリアドア型の外観
図2. CyberAirリアドア型の外観

(3)CyberAirリアドア型空調機に適した気流システムの開発

 リアドア型空調機はICTラックと空調機が1:1の関係になるため、一部のリアドア型空調機が故障した場合、そのICTラックからの排気が冷却されることなくサーバーの吸込み側に戻り、高温障害を生じることが懸念されます。

 当社は、このような課題に対処すべく、リアドア型空調機に適した気流システムを開発しました。ICTラックからの排気が集まる空間の一部を閉塞することで空気の混合を促し、空調機故障により一部のICTラックからの排気が冷却されない場合でも、高温の排気が直接サーバーの吸い込み側に戻ることを回避します(当該気流システムについて特許出願中)。

図3. 1台故障時における温度シミュレーション結果
図3. 1台故障時における温度シミュレーション結果

3.本製品保守について

 当社は、日本におけるStulzの戦略的パートナーとして、これまで提供してきたCyberAir下吹型、壁吹型(旧称:CyberAir3)と合わせ保守サービスを提供します。保守サービスの提供に際しては24時間365日設備の状態を監視するだけでなく、通信設備の保守で培った豊富な実績・ノウハウを有する当社保守拠点を活用し、定期点検・故障駆付け・修理といった一連の保守メニューを高い品質で提供します。

4.今後の展開

 CyberAir下吹型、壁吹型、リアドア型を、水冷空調機「CyberAir」シリーズとして展開を強化し、リアドア型単体で、今後5年間で、5億円の受注を目指します。

 また、間接蒸発冷却式空調システム「Munters DCiE*3」、空冷空調機「FMACS*4」、空調機自動制御システム「Smart DASH*5」等、NTTファシリティーズが保有する多様なデータセンター冷却ソリューションにリアドア型を追加することでフルラインナップ化を図り、データセンターの規模や発熱量に応じた最適なソリューションの提供を通じてデータセンター事業を拡大していきます。

図4. 多様なデータセンター冷却ソリューション
図4. 多様なデータセンター冷却ソリューション
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

注釈・用語解説

*1 Stulz
Stulzは、ドイツ・ハンブルグ市に本社を構える1947年創業の精密空調メーカーのリーディングカンパニーの一社です。現在、可用性が高く、かつ最も省エネ性能の高い空調機として、Stulz製の精密空調機が全世界の通信局舎やデータセンターの冷却に活用されています。ドイツ国内をはじめ、フランス、オーストリア、イタリア、英国、オランダ、ニュージーランド、ポーランド、スペイン、シンガポール、中国、インド、南アフリカ、オーストラリア、米国の世界14ヶ国の現地法人で勤務する2,000名の従業員と、世界110ヵ国以上に有する現地パートナーとグローバルに連携し、空調技術に関するプロフェッショナルサービスを提供しています。
*2 CyberAir
CyberAirは世界トップクラスの省エネ性・省スペース性を誇るデータセンター専用水冷空調機であり、Stulz独自のECファン技術でECファンを用いない空調機と比較してファン消費電力を約50%削減、更にファンユニットを床下に配置することで、省スペース化と高発熱密度化に対応可能です。2015年よりNTTファシリティーズが日本市場における独占販売権をStulzより取得し、下吹型・上吹型に加え、高発熱用途の壁吹型、および超高発熱用途のリアドア型をラインナップしています。
「CyberAir」は、Stulzの登録商標です。
*3 間接蒸発冷却式空調システムMunters DCiE™
Munters DCiEは、①エネルギーコストの低減、②データセンター建設コストの低減、③ポリマー熱交換器の高いロバスト性、④高い保守性を強みとする、Muntersの間接蒸発冷却式空調システムです。
「Munters DCiE」は、Muntersの商品名です。
*4 FMACS
FMACSは、世界トップレベルの省エネ性能を誇り、ライフサイクルコスト及び環境性を重視した床置型空調機です。
「FMACS(エフマックス)」は、株式会社NTTファシリティーズの登録商標です。
*5 Smart DASH
Smart DASHはAIエンジンにより時々刻々と変化するサーバールーム内の環境を絶えず学習しながら、サーバールーム内の温度情報を元に空調機をダイナミックに自動制御することで、空調消費電力の削減とサーバールーム内の温度分布改善を両立します。間接蒸発冷却式空調システムMunters DCiE、空冷空調機FMACS、水冷空調機「CyberAir」シリーズと連携することで、空調システムが有する省エネ性能を最大限に発揮させることができます。2011年よりNTTファシリティーズが日本市場における独占販売権を米国Vigilentより取得しています。
「Smart DASH」はVigilentの登録商標です。
アイルキャッピング、ALPACA、FTASCL、SmartStreamはNTTファシリティーズの登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
   (株)NTTファシリティーズ 経営企画部 広報室 TEL:03-5444-5112

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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