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平成13年3月12日

ビルディングオートメーションシステム(BAS)の商品体系を強化
- ITを活用した中規模建物向けマルチメディアBASを開発 -


株式会社エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(代表取締役社長 陰山照男)は、中規模建物におけるインテリジェントビルに対応した、高機能で経済化を図ったマルチメディアBASを開発しました。
1,000点まで管理できるパソコンを使ったBASでは、初の壁埋め込みコントロールパネルを実現し、ビル設備の統合管理と、Webブラウザ(※1)を使ったテナントサービスやエネルギー管理・ビル管理の支援機能を持ち、LONWORKS(※2)、BACnet(※3)のオープンプロトコルを使ったシステム構築が行えます。
大規模建物から小規模建物までITを活用したBASのラインナップが揃い、様々な建物規模の新築やリニューアル、あるいはデータセンターやコールセンタの環境構築など、多様化するIT社会のインテリジェントビルを提案、構築をしていきます。


1.背景と開発のねらい
 当社では、わが国のインテリジェントビル草創期から、他社に先駆けてインテリジェントビルに関する技術開発をトータルに進めてきました。インテリジェントビルではビルディングオートメーションシステム(BAS)がその中核をなしており、建築設備の統合的な管理を行っています。
中規模建物において、情報通信技術の高度化に対応した設備対応やサービス向上によるテナント誘致力確保、ビル運営管理の一層の効率化などビルのインテリジェント化が課題となっています。また大型のデータセンター構築においても、インフラとなる建築設備の高品質な監視・管理へのニーズが高まっています。一方で不動産市場の低迷から、建物にかけるコストが非常に厳しい時代です。
このような背景から、中規模建物のインテリジェント化や大規模データセンターの環境構築において、建物設備の統合管理やITを活用したサービス提供ができ、簡便な操作性や環境管理支援などにより効率化・利便性の向上と、大幅な経済化を図ったコンパクトサイズのマルチメディアBASを開発しました。これにより、大規模建物から小規模建物までITを活用したBASのラインナップがそろい、様々な建物規模の新築やリニューアル、あるいはデータセンターやコールセンタの環境構築など、多様化するIT社会のインテリジェントビルに対応します。
2.概要
  当社のITを活用したBASの共通点は、1)テナントのパソコンからWebブラウザを使い、機器の運転状況の確認、空調や照明のオン・オフ、スケジュールの変更などが自席から行え、利便性の向上を図っていること、2)ビル管理者の携帯電話などへの警報通知や、モバイルアクセスによる状態確認(※4)、運転操作、データ収集を行うことができ、フレキシブルなビル管理を支援していることです。
今回の新製品は、中規模建物 (延床面積 3000m2~1万m2程度)を対象としたBASで、大規模建物向けのマルチメディアBASの高機能さを継承しながら、経済化と小型化を図り、建物設備の一元的な監視・操作、データ管理が行えます。快適環境の実現と省エネルギーが図れ、環境管理を支援します。
表示・操作する部分を分離し、壁埋め込みを可能としたコンパクトなコントロールパネルは、限られたスペースに設置ができます。ITを活用した機能のほか、コントロールパネルでの通常の警報監視や操作において、必要となる機能を一画面に集約し、簡便に操作できます。システム構築において、LONWORKS、BACnetのオープンプロトコルをサポートし機能向上や他のシステムとの接続が容易に行えます。
3.特徴
 
(1) ITを活用したサービスにより利便性を向上
  テナントのパソコンからWebブラウザを使い、機器の運転状況の確認、空調や照明のオン・オフ、スケジュールの変更などができ利便性が向上します。
ビル管理者の移動体通信端末へ警報を通知や、Webによる設備の状態確認、運転操作、データ収集を行うことができ、ビルの遠隔管理などフレキシブルなビル管理を支援します。
(2) マルチメディア機能を持ったBASを経済化
  中規模建物(管理点数(※5)1,000点まで)をターゲットとし、経済化を図るためにハードウェア構成やソフトウェアの見直しを行い、簡易グラフィックの採用や簡便な操作・カスタマイズによる省エンジニアリングを図ることで、当社のマルチメディアBASの標準価格と比べ 40%低減を行いました。
(3) コンパクトで壁掛埋め込み可能なコントロールパネル
  汎用のパソコンを使った中規模建物のBASとして、表示・操作するコントロール部分をCPU・電源と分離し、コントロールパネルとして壁埋め込みを可能としました。間仕切りに設置することができ、CPU・電源部分を別の場所に設置することができ、フレキシブルな設置が可能となりました。コントロールパネルのサイズは、500mm(H)×400mm(W)×25mm(D)+65mm(埋め込み)です。
(4) 簡便な操作性を実現
  平面図やシステム系統図などのグラフィック画面による操作のほか、通常の操作で必要となる機能を一画面に集約し、各設備機器を一覧で表示しながら機器の状態確認や発停・設定値の変更、測定値のグラフ表示を行うことができます。警報や状態変化の情報も一覧表示画面で、時系列や絞込み表示、蓄積した履歴データの再表示を一画面で操作できるようにしました。
(5) 柔軟なシステム構築
  BASのオープンなプロトコルであるLONWORKSやBACnetをサポートしているので、オープンなシステムを構築することができます。また、従来の独自プロトコルも接続可能で、BASのリニューアルやリプレイスにおいて、既設のリモートユニット(※6)を接続することもできます。リニューアルにおける既存設備と新しい設備が存在するなか、従来のプロトコルとLONWORKSやBACnetを使った、新旧プロトコルの混在したシステム構築が可能で、段階的なオープンプロトコルへの移行ができます。
(6) BASの商品ラインナップ
  今回、中規模建物を対象としたBASのラインナップ強化により、大規模建物向け(延床面積 10,000m2~10万m2程度)のマルチメディアBAS(デスクトップタイプ 管理点数30,000点まで)、中規模建物向け(延床面積 3,000m2~1万m2程度)のマルチメディアBAS(壁埋め込みタイプ 管理点数1,000点まで)、小規模建物向け(延床面積 3,000m2程度)のWebBAS(管理点数500点程度)がそろい、大規模建物から小規模建物まで建物規模や用途に合わせた構築ができます。
4.今後の展開
  大規模建物から小規模建物までITを活用したBASのラインナップがそろい、様々な建物規模の新築やリニューアル、あるいはデータセンターやコールセンタの環境構築など、多様化したニーズに最適なBASのシステム構築でき、NTTファシリティーズで゙は、今後建物規模や用途に合わせ、経済的で最適なシステム・ソリューションを提供していきます。
センタシステム標準価格は 壁埋め込みタイプの最小構成(センタ装置および基本ソフトウェア)で 600万円であり、販売は平成13年4月を予定しています。
5.用語の説明
 
(※1) Webブラウザ
Webブラウザの要求に応じて、Webページを提供するコンピュータやソフト ウェア。
(※2) LONWORKS
米国エシェロン社が開発した知的分散制御ネットワーク技術。LONMARK協 会で標準化を行っている。LONWORKSは米国エシェロン社の登録商標で す。
(※3) BACnet
ANSI(米国規格協会)/ASHRAE(米国暖房冷凍空調技術者協会)のBAS データ通信プロトコル。日本では日本電気設備学会で標準化を行っている。
(※4) モバイルアクセスによる状態確認
携帯電話(iモードや携帯端末)からのメニュー操作により、BASで管理してい る機器の状態や警報の確認が行えます。
(※5) 管理点数
BASで管理している機器設定や警報、計測などの情報の数。
(※6) リモートユニット
空調機などの設備機器の制御を行い、センタ装置との通信を行う装置。

「WebBAS」は、商品登録申請中です。
【本件に関する問合せ先】
<報道機関からのお問い合わせ>
   NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
   MAIL:pr@ntt-f.co.jp
<一般のお客様からのお問い合わせ>
   コンタクトセンタ 電話:0120-72-7374
   午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)
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