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平成13年5月31日  

インターネット技術を活用した
設備遠隔監視システムの開発と監視サービスの開始について
~情報通信用のハイグレードな監視サービスをNTTグループ外市場へ拡大~


NTTグループの総合エンジニアリング・サービス企業、株式会社 エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(代表取締役社長 陰山照男、東京都港区)は、通信設備の監視技術とインターネット技術を活用して、遠隔にある電源設備や建物設備などの故障警報や運転状態の監視、計測値等の収集・蓄積、及び運転制御できる設備遠隔監視システムを開発しました。
また、このシステムによるNTTグループ以外のお客様向け監視サービスのご提供を6月下旬から開始します。


1.開発のねらい
 通信ビルやデータセンタービルなどには、安定した情報通信サービスをご提供するため、無停電電源装置など高品質な電力を供給する電力設備が集中設置されています。また最近、IT革命の進展やインターネットの普及にともない、オフィスやホームユースにおいても安定した電力供給が求められるようになりました。当社では、従来より通信・情報処理装置に高品質で安定した電力供給を行うため、電源設備の運転状態を監視・制御する遠隔監視システムを開発し、設備保守の高い品質と効率を実現するツールとして使用しています。
今回の設備遠隔監視システムは、NTT通信ビルのインフラ設備や事業用無停電電源装置等の監視制御技術を利用し、優れたコストパフォーマンスを実現するために新たなプラットフォームとオープンインタフェースを採用しています。本システムは、データセンタのインフラ設備、ビル設備、発電用設備などを始めとした多種・多様な設備の遠隔運転監視制御について幅広く対応できる機能を有しています。また、インターネット技術を利用して、故障時のEメール自動発信などのお客様ニーズに的確に対応できる機能の実現を図りました。
2. 設備遠隔監視システムの概要、特徴
  【概要】
本システムは、ITを活用し、インターネットとの親和性が高いシステムとなっており、監視センタでの監視端末による警報監視や警報履歴・計測データ等の収集・蓄積、お客様情報など補足情報の参照に加え、必要に応じて、携帯電話やモバイル端末への故障警報のメール通知など任意の場所で情報が確認できます。本システムは、監視対象が設置されているサイトに取り付ける情報転送ユニットと監視センタに設置されるセンタ装置で構成されます。図1にシステムの構成を示します。

【特徴】
(1) 汎用的な監視インターフェース
様々な設備の監視を行うため、接点入力、アナログ計測入力やRS-232Cによるシリアル通信に対応しています。
(2) インターネット標準プロトコルHTTPの採用
情報転送ユニットと監視サーバ間の通信は、インターネット標準プロトコルであるHTTPを採用しています。また、通信電文は、XMLにより記述し、特別な変換を必要とせずその再利用が可能となっており、他システムでデータを容易に利用できます。
(3) TCP/IPによる多様な通信ネットワーク対応
通信は、TCP/IPにより通信を行うことから、通信回線は、アナログ回線、ISDN回線やADSLなど様々な回線種別を選択利用できます。
(4) Java採用のサーバ/クライアント方式
センタシステムは、監視サーバと監視クライアントで構成します。従来システムでは、監視クライアント機能をインストールした監視専用の端末を予め必要としていました。今回のシステムでは、監視クライアント機能をJavaアプレットにて作成し、OSや端末機種に依存しないシステムを実現しています。また、監視サーバのOSにはLinuxを採用することで、オープン性に加えイニシャルコストの低減を図っています。
(5) リアルタイムなEメール情報確認
Eメールによる故障通知機能は、様々な場面での利用が考えられます。一例を挙げると、一般的に監視オペレータが警報を発見すると、故障設備のメンテナンス担当者を電話等により呼出し後、詳細な不具合内容を連絡していました。Eメール通知機能は、警報発生と同時に、当該設備のメンテナンス担当者に不具合内容など必要な情報が伝達されます。
(6) 中規模までの設備を簡易に監視スタート
システムの収容能力としては、中小規模の設備をカバーできる最大2500情報転送ユニットとしています。また、刻々と増加する設備の監視についても、情報転送ユニットの追加により簡易に対応が可能です。
3.サービス
  遠隔監視サービスでは、発電装置、交流電源装置、受配電設備、ポンプ等電気設備等を対象に、接点入力等による装置の状態監視や電流・電圧値のアナログ計測及び簡易な制御が可能です。
また、オプションとして計測情報のご提供、及び故障時等における一次駆け付け対応等のサービスも行っています。
4.用語の説明
XML eXtensible Markup Language の略。Web上で情報(構造化文書)を発信するためのタグとテキストなどで構成される言語のこと
Java (米)サンマイクロシステムズ社が開発したプログラミング言語。Java言語で開発されたアプリケーションをアプレット(applet)呼んでいる。
HTTP Hyper Text Transfer Protocolの略。Webのクライアントがサーバーと通信を行うためのインターネット標準プロトコル。
Linux フィンランドのLinus.B.Torvaldsが作ったパソコン用UNIX互換OS。
オープンソースで基本的には無料で利用できる。
【本件に関する問合せ先】
<報道機関からのお問い合わせ>
   NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
   MAIL:pr@ntt-f.co.jp
<一般のお客様からのお問い合わせ>
   コンタクトセンタ 電話:0120-72-7374
   午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。
予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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