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2010年10月21日

日本初、オフィスビルのスマート化に着手
~ ICTを駆使したスマートなBEMSにより、リアルタイムで熱と電気を最適制御し、CO2排出量を削減 ~

株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長 沖田章喜、東京都港区、以下NTTファシリティーズ)は、株式会社ディ・エイチ・シー・東京(代表取締役社長 山田修、東京都港区、以下DHC東京)、株式会社エネット(代表取締役社長 武井務、東京都港区、以下エネット) と連携し、また、NTT都市開発株式会社(代表取締役社長 三ツ村正規、東京都千代田区、以下NTT都市開発)の協力を得ながら、東京都港区芝浦のグランパークエリアにおいて、スマートなBEMSとその分析・評価アプリケーションの導入をはじめとするスマート化プロジェクトに着手し、低炭素社会の実現に向けて取り組みます。

1.背景

国内のエネルギー消費は、民生部門の増加が大きく、とりわけ家庭部門とともに業務部門の伸びが著しく、この分野でのエネルギー消費削減に向けた取り組みが強く求められています。また、政府が掲げている温室効果ガス削減の中期目標の達成に向け、改正省エネ法等の法規制や、次世代エネルギー・社会システム実証等、スマートな社会への様々な取り組みが活発化しています。

これまでNTTファシリティーズは、NTTグループ建物グリーン化のためのグリーン設計ガイドラインの導入、新エネルギー等地域集中実証研究(愛知万博でのマイクログリッド実証等)への参画によるエネルギーの最適需給制御システムの開発、ビルの最適運用のためのBEMSの開発等、低炭素社会を実現するための様々な技術開発に取り組んで参りましたが、この度、これらの技術を活用しNTTファシリティーズ本社が入居しているグランパークビルでのスマート化に着手します。

2.対象エリアと取り組み概要

NTTファシリティーズの本社所在地(東京都港区芝浦)であるグランパークはタワー棟に加え、プラザ棟、ハイツ棟からなる3つの建物で構成され、企業オフィス、商業施設、貸会議室、マンション等の複合施設を形成しています。当該エリアについては、DHC東京*1より熱と電気、エネット*2より電気が供給されており、グランパークエネルギー管理センタ内へ設置されているBASでエネルギー管理を実施しています。

今回のスマート化プロジェクトでは、既存のBASに加え、需要側と供給側との間で、熱と電気を最適に制御するためのスマートなBEMSをグランパークのエネルギー管理センタ内に導入し、NTT都市開発の協力を得ながらオフィスビルのスマート化*3に向けて順次取り組みます。このスマートなBEMSを用い、熱についてはDHC東京と、電気についてはエネットとの情報連携をすすめ、デマンドレスポンスを含めたリアルタイムでの最適制御により、CO2排出量の削減を実現していきます。

  • 【 オフィスビルスマート化のイメージ 】
オフィスビルスマート化のイメージ
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

①スマートなBEMSによるエネルギーの最適制御

  • 需要側と供給側のエネルギー需給情報を収集・分析・評価し、最適に制御
  • エネルギーの見える化
  • エネルギー情報の分析・評価による省エネアドバイス

②熱供給会社との情報連携(熱)

  • BEMSの測定情報を基にした熱のデマンドレスポンス
  • 施設利用詳細情報等の共有による熱源運転効率の向上

③電気事業者との情報連携(電気)

  • 電気事業者からの料金情報等との連携、制御可能機器の明確化による電力のデマンドレスポンス

④グリーン建物設計

  • LED、タスクアンビエント照明の導入

⑤その他

  • EV用充電インフラの導入
  • 太陽光発電システムの導入(屋上、空きスペース、建物壁面など)
  • 蓄電池の導入 等

3.スマートビジネス部門の設置(NTTファシリティーズ)

NTTファシリティーズは、「グリーン建物設計技術」「エネルギー機器・ビル運用技術」「エネルギー最適需給制御技術」などの強みを生かし、スマートビジネスの展開を強化するため、平成22年10月1日より、本社内にスマートビジネス部門を新たに設置し、当該事業に関わるノウハウの蓄積と具体的な事業展開に向けた取り組みを加速していきます。

4.今後の展開

NTTファシリティーズは、グランパークタワーでのスマート化プロジェクトで得られた知見を生かし、NTTグループと連携して段階的にオフィスビル分野のスマート化に向けて取り組むとともに、従来の建物グリーン化の枠を超えるICTを駆使したビルのスマート化、スマートコミュニティへと展開を図っていく予定です。

【注釈:補足説明】

*1 DHC東京(東京都港区芝浦3-4-1)
DHC東京が東京都から地域冷暖房区域の指定を受け平成8年10月より当地区(タワー棟、プラザ棟及びハイツ棟の一部)への熱供給を行っています。平成15年9月には、天然ガスコージェネレーションを導入し、電気と熱をグランパークへ供給しています。
*2 エネット(東京都港区芝公園二丁目6番3号)
特定規模電気事業を営む特定規模電気事業者(PPS)として平成12年7月設立。電気の購入・販売やグリーン証書の販売などを実施しています。
*3 ビルのスマート化
ビルにおける需要側と供給側で、ICTを活用してエネルギー需給情報を双方向にやり取りすることにより、ビル全体のCO2排出量(エネルギー消費量)を下げる制御をしたり、建物のグリーン化(太陽光発電、LED照明導入等)や今後増加が見込まれるEV等にも対応したインフラを具備することです。
【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
   NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp

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