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2012年7月17日

データセンター用空調機として国内トップクラスの省エネルギー、省スペースを実現した FMACS-Ⅴ slim LLの販売開始
~ 大規模データセンター向けのラインナップ拡充 ~

株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長 筒井清志、以下、NTTファシリティーズ)は、データセンター向け空調ソリューション「ACORDIS(アコーディス)」*1のフラッグシップソリューションであるIT装置用床置型空調機「FMACS(エフマックス)」*2のラインナップを追加し、省エネルギーと省スペースを両立する「FMACS-Ⅴ slim LL(エフマックス・ファイブ・スリムエルエル)」を2012年7月18日に販売開始致します。

NTTファシリティーズはIT装置用床置型空調機FMACSを開発し、2005年より第5世代となるFMACS-Ⅴシリーズの販売を開始しました。この度、高いスペース効率が要求されるデータセンターに適した空調機としてFMACS-Ⅴ slim LL下吹型(冷房能力(顕熱)63kW、以下、本空調機)を日立アプライアンス株式会社(取締役社長 山本晴樹)と共同で開発しました。これにより、設置スペース不足、搬入ルートに制約のある都市型大規模データセンターのマシンルームに対しても、卓越した省エネルギー性能と高い信頼性を備えた空調システムをご提供することが可能となりました。

室内ユニットの設置面積あたりの冷房能力(顕熱)
図1 室内ユニットの設置面積あたりの冷房能力(顕熱)
室外ユニットの設置面積あたりの処理能力
図2 室外ユニットの設置面積あたりの処理能力
  • FMACS-Ⅴ slim LL 下吹型の外観写真
室内ユニット
写真1 室内ユニット
室外ユニット
写真2 室外ユニット

FMACS-Ⅴシリーズのラインナップ

FMACS-Ⅴシリーズの冷房能力(顕熱)は、56kW(20HP)~9kW(3.2HP)の4パターンがありましたが、今回販売を開始する slim LLの63kW(22HP)を加え、5パターンの冷房能力となります。LLタイプにおける屋外への放熱方式は、高信頼でメンテナンス性に優れた「空冷」と、建物屋上等の設備スペース集約化を可能にする「冷却塔放熱(水冷)」があります。LタイプとMタイプの室内機は、最適な気流方式が選択できるよう、二重床空調方式用の「下吹型」、直吹出空調方式用の「上吹型」があります。また、Lタイプの冷房能力(顕熱)(45kW(16HP))と同能力のラインナップとして、省スペースタイプのslim Lと間接外気冷房型のhybrid Lがあります。

今後は、slim LLを加えた全10機種のラインナップにより、お客様の要求に最適なソリューションでお応えします。

  • 表1 FMACS-Ⅴシリーズのラインナップ
FMACS-Ⅴシリーズのラインナップ
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

FMACS-Ⅴ slim LLの特徴

(1) 新開発の高静圧・高効率ターボファンにより高い省スペース性を実現

昨今のIT装置の高密度化に伴い、空調機の設置スペースが不足する状況が見られており、空調機のスペース効率の向上が求められています。

本空調機の室内ユニットについては、slim Lから採用している高静圧で高効率なターボファンを搭載しているほか、独自の仕組みとしてファンモーターを直流化しました。従来のラインナップの中で、最大の冷房能力(顕熱)であったLLタイプで使用していたシロッコファンをターボファンへの変更したことと、直流化に伴うモーターの小型化により、既定の送風量を得ることができ、LLタイプと比較し、冷房能力(顕熱)の向上と室内ユニットの省スペース化を実現しました。

また、室外ユニットも熱交換器等の配置を工夫し、LLタイプと同等の設置面積で、処理能力の向上を実現しました。 これらにより、室内ユニットおよび室外ユニットともに設置面積あたりの処理能力を向上させることで、スペース効率の向上を実現しました。

(2) 高い省エネルギー性、信頼性・可用性

省エネルギー性については、高効率なターボファンの採用とファンモーターのDC化により、他のFMACS-Ⅴよりも高く、総合COP*3の年間平均は4.5を達成しました。一般電算用空調機に対して年間消費電力量を約40%低減します。(図3)

この他、FMACS-Ⅴは過剰冷却の回避や熱溜まりを解消する多点温度制御等、データセンターの特徴を踏まえた省エネルギー技術(表2)や、高外気温時でも故障停止を回避する予測機能付き垂下制御等、データセンターのサービス継続を支える信頼性・可用性技術(表3)を備えています。

  • 図3 外気温度別消費電力割合(年間) 東京の例
    (一般電算機用空調機の外気温度35℃を1とした場合)
外気温度別消費電力割合(年間) 東京の例
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  • 表2 高い省エネルギーを実現するFMACS-Ⅴの技術
高い省エネルギーを実現するFMACS-Ⅴの技術
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  • 表3 高い信頼性・可用性を実現するFMACS-Ⅴの技術
高い信頼性・可用性を実現するFMACS-Ⅴの技術
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(3) 仕様

本空調機の仕様を表4に示します。

  • 表4 FMACS-Ⅴ slim LLの仕様表
FMACS-Ⅴ slim LLの仕様表
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

本製品の事業目標

NTTファシリティーズが技術開発したFMACS-Ⅴシリーズは、データセンター空調市場の約70%に採用されてきました(当社調べ)。今回のラインナップ追加で、更なる市場拡大・事業拡大を図り、シェア80%の獲得を目標に取り組みます。

総合ソリューションの提供

NTTファシリティーズでは、FMACS-Ⅴシリーズの他、局所空調用のラック型空調機FTASCL-RS/C*4、天吊型空調機FTASCL-CM/C、気流制御技術製品のアイルキャッピング*5を提供しています。NTTファシリティーズは、これらの空調総合ソリューションによりお客様のデータセンターやサーバルームに最適な空調システムを提供し、事業課題、環境目標をお持ちの全てのお客様の事業と環境経営に貢献いたします。

用語説明

*1 ACORDIS
「ACORDIS(アコーディス)」はNTTファシリティーズの登録商標です。2006年日本建築学会賞技術賞受賞。
*2 FMACS
「FMACS(エフマックス)」はNTTファシリティーズの登録商標です。
*3 総合COP
総合COP(Coefficient of Performance)は室内ファン等の消費電力を含めた空調機の運転効率です。冷房能力を空調機全体の消費電力で除した値が総合COPとなります。
*4 FTASCL
「FTASCL(エフタスクル)」はNTTファシリティーズの登録商標です。
*5 アイルキャッピング
「AISLE CAPPING(アイルキャッピング)」はNTTファシリティーズの登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道機関からのお問い合わせ
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp
一般のお客様からのお問い合わせ
コンタクトセンタ 0120-72-73-74
午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)

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