Cross Talk

キャリア採⽤社員の成⻑ストーリー

上司と部下のクロストーク

Vol.2

カスタマーソリューション本部
街づくり推進部
PPP推進部門
第一プロジェクト担当
主査
岡 敏弘
2016年度入社
カスタマーソリューション本部
街づくり推進部
PPP推進部門
第一プロジェクト担当
担当部長
佐藤 敦

最初から信頼して任せてもらえたから、
スムーズに自分の役割に集中することができた。

NTTグループでは、これまで培ってきた資産や技術力、ノウハウ等を活用した新たな「街づくり」を推進しています。NTTファシリティーズもNTTグループが進める「街づくり事業」の一翼を担っており、2人が所属するカスタマーソリューション本部街づくり推進部PPP推進部門では、官民連携=PPP(※)による公共施設の整備を起点とした街づくりに貢献しています。PPPの経験者として2016年度に入社した岡さんと、PPP推進部門の佐藤部長。それぞれの視点で、入社当時から現在までのストーリーを振り返ってもらいました。

※PPPとは、官民連携(Public Private Partnership)を意味する言葉です。民間事業者の資金やノウハウを活用し、公共施設などの社会資本の整備・充実化を図る手法のことを指します。

01

入社当時のこと

最初に、岡さんのこれまでのキャリアと入社動機を教えてください。
私にとってNTTファシリティーズは7社目の会社になります。3社目からPPPに関連する業務に携わり、直近の会社では主に公共スポーツ施設の運営に携わっていました。転職しようと思った直接のきっかけは、前職の会社がPPP事業を縮小することになったこと。転職先を探す中で、選択肢の1つとして出会ったのがNTTファシリティーズでした。
15年以上PPPの業界に携わっていたので、もちろんNTTファシリティーズという会社の存在は知っていました。ただ、外から見ていると、「会社としての規模が大きく、高い水準のノウハウを持っているはずなのに、PPPの領域ではあまり目立った活動をしていないな…」と不思議に感じていました。面接の場で、「今後会社としてPPPに力を入れていく」とお話を聞いて、「ここなら自分の経験を活かして、新しい挑戦ができそうだ」と思い、入社を決めました。
佐藤部長は、岡さんが入社された当時のことを覚えていますか?
佐藤
岡君が入社した当時、私は違う部署でPFI(※)の新規案件開拓に取り組んでいました。まだPPPを専門に扱う部署はなく、部署横断的なプロジェクトとして動いていましたが、とある公共音楽施設の改修案件の獲得を目指すプロジェクトに岡君に参加してもらったのが、初めての出会いでした。その当時、PFIの改修事業は全国的に見ても事例が少なく、ノウハウを持っている会社はほとんどありませんでした。非常にチャレンジングな案件で、社内でもなかなか理解を得るのが難しい状況での挑戦でしたが、岡君が持つ提案力や経験値が大きな力になったと感じています。提案書の作成を任せたところ、想像以上に的を射た内容に仕上げてくれましたし、社内外の多くの関係者がいる中で、持ち前の気さくな性格を武器にいち早く周囲に溶け込み、ムードメーカー的な役割も果たしてくれました。期待以上の仕事ぶりに、「意外とやるな」と思いましたね(笑)。この案件を受注できたことが、現在私たちが所属しているPPPの専門部署を立ち上げるきっかけにもなりました。

※PFI(Private Finance Initiative)は、PPPの代表的な手法の1つ。自治体が選定した民間事業者が公共施設等の設計・建築・運営まで一括して担い、資金調達も自ら行う方式を言います。

確か、あのプロジェクトに参加したのは、私が入社して2年目の頃だったと思います。これまでのキャリアの中でPFIは何件も経験していましたが、NTTファシリティーズに入ってからは初めての挑戦でしたし、やりがいのある大きなプロジェクトだったのでとても前向きな気持ちで参加したのを覚えています。佐藤部長も含めて、初めて仕事をご一緒するメンバーばかりで、社外も含めて関係者が多かったため、仕事がしやすいように何でも話し合える関係性をつくろうと努めました。技術力の高い社員が揃うNTTファシリティーズにおいて、自分の強みは何かと言えば「対人関係」や「コミュニケーション」の部分ですから、ムードメーカー的な役割は当時から強く意識していましたね。実は、こう見えて人見知りなところもあるんですが、仕事だから頑張っているんです(笑)。
入社後、岡さんはどのように業務や環境に馴染んでいったのでしょうか?
PPPの領域で長年経験を積んできましたから、業務に関しては最初からスムーズに対応することができました。細かい指示や指導を受けることはほとんどなく、「今までの経験を活かして自由にやってみなさい」という雰囲気だったので、とてもやりやすかったですね。その一方で、社内のルールなど不慣れなことに関しては上司や先輩が気軽に相談に乗ってくれたり、社内の人脈が広がるように他部署の方々を引き合わせてくたりと、40代半ばの新入社員がいち早く環境に慣れるように色々と気を遣っていただいたと感じています(笑)。今思えば、自然と自分の役割に集中することができたのは、当時の上司や先輩たちがうまく誘導してくれたおかげですね。
佐藤
「自由にやってみなさい」という方針は、今の部署も一緒です。私の役割は、部署のメンバーがチャレンジできる機会や環境を提供すること。その中でいかにパフォーマンスを発揮してもらうか、ということを常に意識しています。もちろん、提案において核となる重要なコンセプトやストーリーを提示・共有することは大切にしていますが、仕事の進め方や方法を細かく指示することはありません。PPPの案件はスパンが非常に長く、状況が変わりやすいため、現場の判断で臨機応変に対応することが大切なんです。
ただ、メンバー全員が岡君のような豊富な経験を持っているわけではありませんから、どこまで大きな裁量を持たせるか、上司としてどのような道筋をつくってあげるかは、個々のスキルや経験を見て判断しています。任せるところは任せて、サポートするところはサポートする。そのバランスには気を遣っていますね。
周りのサポートはもちろんですが、新しい知識をキャッチアップするうえで、研修制度が充実していることもありがたかったですね。これまでPPP領域の経験はあったものの、NTTファシリティーズが得意とする建築や環境といった分野の専門知識はなかったので、入社当初は「大丈夫かな…」とちょっと心配していました。その不安を和らげることができたのは、研修を通じて建物の長期修繕計画や省エネルギーなどに関する基本知識を学べたのが大きかったと思います。NTTファシリティーズでは、非常に細分化された研修プロラムが用意されているので、色々なバックグラウンドを持った人が活躍できる環境だと感じています。

02

入社後の変化について

入社後、戸惑ったことや驚いたことなど、何かしらの「ギャップ」はありましたか?
基本的には、良い意味でのギャップばかりですね。先ほど研修の話をしましたが、教育面の制度をはじめ、多方面で社員をサポートする体制が整備されていることに驚きました。例えば、フレックスタイム制度の導入や有給休暇の取得推進など、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っていますし、福利厚生も充実しています。また、通信事業を手がけるNTTのグループ会社らしく、ICTが社内のいたるところで活用されているところにも働きやすさを感じています。
佐藤
岡君はポジティブな面ばかり挙げていましたが、私から見ると最初は社内調整に戸惑いを感じていたように思えます。当社では、チームとしてプロジェクトに取り組む工程において、物事を進めるタイミングごとに社内稟議や経営会議などの意思決定が数回にわたって必要となります。そのための意見調整や資料作成にはそれなりのパワーを使いますから、慣れるまでは苦労したのではないでしょうか。不慣れな中でも、岡君が自ら法務室や経営企画部などの関係部門とディスカッションの場を設定し、課題解決を図った姿は印象に残っていますね。
確かに、社内調整に関しては今だに慣れていません(笑)。ただ、環境が変われば仕事の進め方が異なるのは仕方がないことなので、最初から「場数を踏むしかない」と割り切っていましたし、周りの先輩や上司に聞けばアドバイスをしてくれるので、あまり「困った」とか「戸惑った」と感じたことはないですね。
岡さんが、「NTTファシリティーズでの仕事に慣れた」と実感したのはいつ頃でしょうか?
社内の環境には入社後1カ月も経たないうちに溶け込むことができましたが、実は「仕事に慣れた」という感覚は今も持っていません。PPPの案件はプロジェクトの内容によって毎回業務内容が異なり、一緒に協業するメンバーもガラッと変わります。だから、「慣れた」と思う瞬間がないんです。いつも、新しいプロジェクトに参加するたびに、新鮮な気持ちで社内の色々な部署を駆け回っています(笑)。
では、入社してから「成長できた」と感じる部分はありますか?
一番成長できたところは、建築や環境の分野に関して少しは語れるようになったことだと思います。周りのサポートや研修制度があったからこそ、なんとか基本的なことは習得できたという感じです。とは言え、まだまだ上司や先輩の方々とは比べものにもなりません。今でも建物設計や省エネ、設備管理など、各分野のエキスパートの方々と一緒に仕事をするたびに、都度勉強させてもらっています。
また、社内の上司・先輩だけでなく、受託先の現場で勤務されている方々から学ぶことも非常に多いですね。最前線で勤務されている方の意見や苦労話などを聞くと、自分にはなかった視点や気付きを得られるので、継続的にヒアリングを重ねて企画や提案にフィードバックするようにしています。
佐藤部長は、岡さんの入社後の活躍ぶりについて、どのように感じていらっしゃいますか?
佐藤
担当案件では期待通りの活躍を見せてくれていますし、組織の活性化にも大いに貢献してくれています。当社が強みとしている建築や維持管理といった建物(ハード)に関する知見に、プラスアルファの視点が加わることが新しい価値創造につながると思っているので、岡君のようなPPP領域の経験が豊富で、しかも施設運営というソフト面の視点を持った人材が部署内にいることは非常に大きいですね。業務上のやりとりはもちろん、日常的なコミュニケーションを通じて多くの刺激をもらい、良い相乗効果が生まれていると感じています。

03

現在、そして今後について

佐藤部長が、今の岡さんに期待するのはどんなことでしょうか?
佐藤
最初はいち担当者として入社した岡君も、今ではチーム内で一番実績豊富な人材となり、2020年には主査に昇格しました。岡君の強みは、前向きな姿勢とヒューマンスキルの高さだと思っていますが、そうした資質はプロジェクトだけでなく、組織をまとめていく上でも非常に重要な要素です。主査という組織の中核を担う立場になったわけですから、ぜひ持ち前の強みを発揮しながら、今まで以上にマネジメントや後輩の育成にも目を向けて、自身の経験を組織に還元してほしいと考えています。
佐藤部長のおっしゃる通り、私自身もその役割を担わなければいけないと感じています。後輩の指導・育成に関しては、とにかく「明るく、元気よく」を意識していきたいと思っています。常に活気があって前向きな雰囲気がある部署。そういうイメージを発信することで、周りから「あの部署で働いてみたい」と思ってもらえるようになれば、メンバーのモチベーションも高まり、仕事の成果にもつながる良いサイクルを生み出せると考えています。
では、最後に岡さんの今後の目標を教えてください。
社内で憧れを持たれるような活気のある組織づくりに貢献すると同時に、対外的にも私たちの存在をもっとアピールしていきたいですね。PPPは社外の関係者と協業する機会が多いので、「あの会社は仕事がしやすい」「一緒に仕事をしたい」と思っていただけるように、社外の方々とのコミュニケーションにおいても、常に「明るく、元気よく」という雰囲気を大事にしていきたいと考えています。目標は、「PPPといえば、NTTファシリティーズ」と思っていただくこと。そういった方向性を意識して個人として日々の業務に取り組みながら、組織の中でも影響力を発揮していきたいと思っています。
佐藤
岡君には、ぜひそうした動きを通じてチームを牽引する強いリーダーシップを身につけてほしいですね。
もう1つ、上司の立場で期待することとしては、PPPを起点とした新しい街づくりのモデルとなるような案件にもチャレンジしてもらいたいと考えています。PPP事業は、当社にとって新しいビジネス獲得の手段であるのと同時に、これからの時代の街づくりにおいて、非常に重要な役割を担う手法として社会的にも大きな期待が寄せられていると感じています。当然のことながら、PPPの価値をさらに発揮していくためには、より高い視点、新しい発想・構想力が必要です。岡君には、これまで培ってきた経験を活かしつつ、常に新しいことに挑戦し、自分を高める努力を続けてほしいと思っています。もちろん、上司としてチャレンジできる機会はどんどん提供していくつもりです。
そこは、私も目指しているところです。SNSで言うところのインフルエンサーのように、公共施設が地域の中で良い影響を発揮し、地域全体の活性化に貢献するようなPPP事業を手がけたいですね。
NTTファシリティーズは、脱炭素やスマートビルディングなど、今の時代に求められる最先端の事業を手がけていますから、会社全体として新しいことに取り組みやすい土壌があります。また、部署としても色々なことを任せてもらえる風土があります。こうした環境に感謝しながら、今後も常に挑戦する姿勢を忘れずに、イキイキと働き続けたいですね。

2021年4月16日掲載
組織名、役職名は当時のものです

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