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2020年05月29日

工場向け設備オペレーション最適化サービスを提供開始

株式会社NTTファシリティーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:一法師 淳 以下、NTTファシリティーズ)は、工場などの複雑な生産設備やユーティリティ設備を有する施設向け設備オペレーション最適化サービスの提供を本日より開始します。
NTTファシリティーズは「METRON-EVA*¹ Factory」を展開するMETRON SAS(本社:フランス・パリ、CEO:Vincent Sciandra、以下、METRON社)と事業提携し、同社の日本法人であるMETRON JAPAN合同会社(本社:東京都千代田区、職務執行者:Scott Cerreta、以下、METRON JAPAN社)との間で同サービスの日本国内における独占販売契約を締結しました。

1.背景と目的 

日本の社会・産業は、労働人口の減少、気候変動問題への対処、AI・IoTなど先進技術によるビジネス環境の変化など、多くの課題に直面しており、これらへの積極的な対応が求めらています。とりわけ産業部門においては、生産ラインなど産業施設関連のコスト削減のニーズが高まる一方で、複雑な設備のオペレーションに対応できる専門職種の人材不足が顕著となっています。こうした中でNTTファシリティーズは、METRON社との事業提携を通じて、NTTグループで培った施設管理技術とMETRON社のソリューションの連携によりお客様の保有する産業施設のオペレーションを最適化し、従来は人間が経験に基づいて個別に判断していた産業施設内における生産設備や冷却設備、ボイラー、圧縮機等のユーティリティ設備の閾(しきい)値(品質に関わる各種温度、湿度など)設定を、AI・IoTの活用により様々な取得データから判断することで省力化を実現するとともに、効率的な運用による環境負荷の低減に貢献します。
NTTファシリティーズは、METRON社のソリューションを日本市場に展開することで、産業施設向けファシリティマネジメント事業の強化と更なる成長をめざします。

2.工場向け設備オペレーション最適化サービスについて 

本サービスは、施設内のあらゆる機械の稼動状況と温度、湿度、生産量、技術者のノウハウ等の外部データをデジタルツイン*²に基づいてデータベース化したうえで、高度な機械学習による製造工程全体の最適な運用シナリオの分析から提案までをワンストップで提供します。冷却設備やボイラー、圧縮機等のユーティリティ設備におけるエネルギー供給から消費までの最適管理に加え、製鉄、製紙、硝子、食品工場等、多くの生産設備の各プロセスにおいても制御に用いられる設定値の最適化提案が可能となります。
NTTファシリティーズは、2019年よりMETRON社と共同で、日本国内における複数の施設において、本サービスの実証実験を進めてきた結果、重要管理ポイントにおける閾値を逸脱することなく、施設内設備の最適なオペレーションポイントを自動的に導き出し、省エネ効果も期待できることを確認しました。
本サービスの特徴は、「大規模かつ複雑な生産設備やユーティリティ設備を有する施設に対する専門技術者だけに頼らない高度な設備マネジメント」を実現する点です。

サービス概要

3.METRON社について  

METRON社は、2013年に設立されたフランスのベンチャー企業です。AIとビッグデータを活用した産業施設向け設備オペレーション最適化ソリューション「METRON-EVA Factory」を開発・提供し、現在、従業員120名中80名以上のデータサイエンティストやエネルギー専門家が、ヨーロッパ、中南米、中東、アジアでサービス提供エリアを拡大しています。この度、日本での事業展開に際し、METRON社は2020年3月にMETRON JAPAN社を設立しました。
METRON社のソリューションは、データの価値を最大化し、顧客の設備オペレーション最適化を実現するために、自動車、製鉄、化学、硝子、食品等多くの業界の工場に導入され、既存顧客から高い評価を得ています。
なお、METRON社のソリューションの日本展開支援及びNTTファシリティーズにおける産業施設向け設備オペレーション最適化によるFM事業強化等を目的として、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ*³(本社:東京都港区、代表取締役社長:稲川 尚之)は、2019年6月に同社の運用するファンドを通じて、METRON社へ出資いたしました。

4.今後の展開 

ビッグデータと機械学習を組み合わせたMETRON社によるソリューションと、NTTファシリティーズの設備マネジメントに関する専門知識を持つエンジニアが連携し、日本国内の製造企業における設備オペレーション高度化をサポートすることで、SDGs(Sustainable Development Goals)やESG(Environment, Social and Governance)の取り組みを積極的に推進し、お客様の脱炭素経営や持続可能な街づくりに貢献してまいります。

注釈・用語解説

 *1 METRON-EVA
    METRON-EVAおよびMETRONはMETRON社の商標です。

 *2 デジタルツイン
    デジタルツインとは、設備等から様々なデータを収集し、
    デジタル空間上で現実と同じ設備等の状態を実現する仮想モデルです。

 *3 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ
    NTTドコモ・ベンチャーズは、NTTグループのグローバル事業やB2B2Xビジネス等を拡大していくために、
    今後成長が有望視される様々な技術・ノウハウを有するベンチャー企業への出資を行って、
    NTTグループのサービス・技術のイノベーションおよびコラボレーションを加速させる取り組みを行っています。


【本件に関する報道機関からのお問合せ先】

NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
MAIL:pr@ntt-f.co.jp

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