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2021年11月12日

第17回公共建築賞「特別賞」の受賞について

株式会社NTTファシリティーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:松原 和彦 以下、NTTファシリティーズ)では、当社設計の「MIZKAN MUSEUM」における取組みが評価され第17回公共建築賞における優秀賞受賞作品32点のうち特に優れた公共建築に与えられる「特別賞」を受賞しましたので、お知らせいたします。

建物概要

江戸時代より半田を拠点に事業を展開してきたミツカングループ様が、本社地区の機能更新の一環として整備した企業ミュージアムです。黒塀の建屋が運河沿いに連なる景観形成重点地区に位置し、既存風景の焼き直しではない景観継承をめざすとともに、この土地・企業ならではの風土を活かした省エネ施策を建物の随所へ導入するなど、「伝統」「革新」「環境」の融合をテーマとした施設計画を行いました。 施設オープン後は建物内外で様々な企画やイベントが行われ、地域の賑わいや活性化に寄与しています。

表彰概要

審査委員による評価

酢づくりの仕込み工房から貯蔵蔵、そこからほんの僅かな距離で埠頭水路の船に荷積みをし、半田運河を経て大消費地江戸に酢を出荷するという一連の風景――。このミュージアムの敷地に足を踏み入れた途端、その時代にここを訪ねたことがあるわけもないのに、その数百年前の原風景が彷彿として目に映じる。そのような見事な設えは、このミュージアムがまさに「祖型忘れるべからず」の例えのとおり、祖業と創業以来の歴史に対する誇りがあるからこそであろう。これまで数多くのこうした復元建築物などを目にしてきたが、やや感情に傾いた所見ではあるが、立ち止まりそこに充満する気を深呼吸したくなった経験はほとんどない。
その内部は「大地1、2・時の蔵」「風の回廊」「光の庭」「水のシアター」から構成されているが、外郭のランドスケープの感動からの期待に決して外れることのない建築と内装・展示の質となっている。建て替えに当たっては古材をフルに利活用し、しかも伝統的な佇まいをそのまま新素材により表現した外郭と環境負荷に配慮した自然換気を内包した内郭で、見事に環境建築としての新たな取り組みも実装している。まさに見事な不易と流行の建築であり、このミュージアムの存在が周辺近隣のランドスケープを変える動機ともなろうとしている。ゆえに公共を標榜して十分な建築作品である。

https://www.pbaweb.jp/img/content/17th_PBAward_prize_NR_20211111.pdf

公共建築賞について

公共建築賞は、優れた公共建築を表彰することにより、公共建築の総合的な水準の向上に寄与することを目的に、一般社団法人公共建築協会が昭和63年に創設し、国土交通省、全国知事会、全国市長会及び全国町村会の後援を得て、隔年で実施しているものです。他の建築賞に比べて、竣工後3年以上経過した公共建築を対象としていることのほかに、評価の基準として、設計施工が優れているということのみではなく、地域社会への貢献や施設管理、保全といった視点からも評価を行うことに特徴があります。

【本件に関する報道機関からのお問合せ先】

NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
MAIL:pr@ntt-f.co.jp

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