北海道支店 ファシリティ事業部
オペレーション&メンテナンス部
※インタビュー当時の部署
KIMURA Rena
2015年新卒入社 北海道エリア採用
空間創造学部 建築学科 卒
両親が建築好きだったため、子どもの頃からよく有名な建築物を見に行っていました。衝撃を受けたのが、小学校3年生のときに訪れたスペインのサグラダ・ファミリアです。細部までつくり込まれた建築に驚いたのを、今も鮮明に覚えています。
そんな経験が重なり、建築の仕事に就きたいと考えるようになりました。大学では建築学科へ進み、授業では戸建て住宅や集合住宅、商業施設など、さまざまな建物の設計課題に取り組みました。ゼミでは空間デザインの作品を展示するイベントに参加し、「重力」をテーマに水とプロジェクションマッピングを使った作品を制作しました。
就職活動では設計事務所やゼネコン、ハウスメーカー、施工会社など、幅広い会社を検討しました。NTTファシリティーズは事業分野が幅広いため、設計事務所や施工会社では経験できない、ファシリティマネジメントや保守・維持管理などの業務にも携わることができます。建物を造って終わりではなく、より長く、効果的に使うための多角的な知識を身に付けることができるのです。「設計だけやりたい」「ファシリティマネジメントだけやりたい」という人には向きませんが、建築に関するいろいろな技術や知識を付けたい人には、ぴったりの会社だと思います。
入社後は建築デザインを担当する部署へ配属になりました。私の仕事は、通信ビルを保有するNTTグループのお客様と打ち合わせを行い、改修工事に関わる設計図を描くことでした。
通信ビルの設計はとても新鮮な経験でした。私が携わった工事では、非常用発電機の設置に伴い、新たな設備を導入するため、部屋の改修をしたり、壁に配管を通す穴をつくったりする必要がありました。建築基準法や消防法に沿って耐火性のある壁を新設したり、水害を防ぐ対策を講じたりと、他にもさまざまな検討が必要です。特に北海道では、冬に積雪や凍結が発生するため、天候にも配慮した設計が求められます。大変ではありますが、高い壁にチャレンジすることで自分が成長していく感覚もあり、一生懸命取り組みました。
また金融機関の施設のコンペにも参加しました。私は模型を制作したのですが、設計の変更が発生したり、他の社員が描いた設計図をもとに作らなければならなかったりと、戸惑うことが多くありました。そんなときフォローしてくださったのが、部署の先輩社員の方々でした。当社は上司や先輩社員との距離が近いので、私が困っているのを感じて、言葉をかけてくださったのだと思います。「この資料を見るといいよ」「このメーカーさんに確認してみたら」とアドバイスをくださり、なんとか制作をやり遂げることができました。学生時代は自分の思うままに図面や模型をつくって終わりでしたが、実際に建物をつくるには、さまざまな配慮が必要なことを学んだ経験でした。
3年目で異動になり、NTTグループの施設のファシリティマネジメントを行う部署へ配属になりました。建物の劣化具合を調査して、お客様にメンテナンスの提案をするのが主な仕事です。
私は岩見沢・帯広・釧路エリアと札幌市の一部で、100棟ほどのビルを担当しています。NTTグループには古い建物も多いため、一度に全てのビルを改修することはできません。中長期的な視点で、通信が止まることがないように、優先順位を決めて提案を行っています。
私はこれまで、目の前の仕事に精一杯になると、全体を見渡せなくなってしまうことがありました。ただ、現在のファシリティマネジメントの仕事の先には、提案内容を図面に起こす設計や、改修工事などの施工の業務があります。私たちが大切だと考えていることと、設計や施工の担当者が大切だと考えていることを両立させられれば、より高い水準の提案ができるはずです。自分の先にどんな人がいて、どんな業務が発生するのか。2つの部署で経験を積んだことで、そうした広い視野を持って仕事ができるようになりました。
北海道出身ということもあり、仕事を通じて、自分が育ってきた土地に恩返しができることも当社の魅力だと感じています。北海道は雪が多く降るため、建物を建てる条件が他のエリアよりも厳しくなります。冬は工事の方法が変わりますし、降雪を避ける方法も考えなければなりません。屋根に積もった雪が人のいる場所に落ちないようにしたり、積雪で建物が潰れないようにしたりと、注意しなければならないことも多くあります。こうした技術が身に付けられるのも、地域の暮らしに寄り添ってきた、北海道エリアならではの魅力だと思います。
現在の目標は、一人の設計者として、責任を持って仕事ができるようになること。サグラダ・ファミリアのように世界中の人を驚かせる建物とまではいきませんが、北海道の人たちの暮らしが、より便利になるような案件に携わりたいです。
また大きなコンペを統括してみたいという夢もあります。そのためには意匠設計、設備設計、工事監理など幅広い知識が必要なので、これからもさまざまな部署で経験を積み、多くの建物に関わっていきたいです。
直接役立つことは少ないですが、仕事をしていて「あのとき教わったのは、こういうことだったんだ」と納得することが多くあります。特に建築基準法などの法律の内容は、学生時代はなかなかイメージが湧きませんでした。実際に申請手続きなどを経験したことで、より理解が深まったと思います。
自分が知っている土地で、自分の周りの人たちの暮らしに貢献できることです。家族や親戚、友人などが使っている通信のインフラを支えることで、暮らしの役に立てているという実感があります。また自然が多く、漁業、農業、酪農が盛んなので、食べ物が美味しいのも魅力です。
スケール(縮尺定規)とカメラをいつも持ち歩いています。ビルの調査内容によっては、タイルや外装材の浮きや剥離を探すための打診棒を持っていくこともあります。
音楽ライブや舞台を見に行くことが多いです。お盆に開催される、北海道最大の野外フェスに参加するのが毎年の恒例行事。テントを持ち込んで2泊3日で参加するので、お盆明けはいつもくたくたになっています。
入社2年目で、通信ビルの新築工事の設計監理を担当しました。不安も大きかったのですが、外壁の色を決めてお客様に提案したとき、「いいね!」と喜んでもらえたのがうれしかったです。ビルが完成したときの喜びもひとしおでした。