岩手支店 オペレーション&メンテナンス担当
※インタビュー当時の部署
WATANABE Hazuki
2016年新卒入社 東北エリア採用
電気電子工学科 卒
高専4年生の夏休み、NTTファシリティーズのWebサイトにあった「電力と建築の融合」という言葉が気になり、1週間のセミナーに参加しました。高専では電気電子工学を学んでいたのですが、建築にも興味を持っていたため、自分にぴったりの会社だと思ったことが理由です。セミナーのプログラムは、電力設備の保守業務の見学や、製図ソフトを使った図面設計の体験など、実際の業務に近いものでした。
このセミナーで印象に残っているのが、社員の方の「電話回線を守ることは命を守ることでもある」という言葉です。災害が起きたとき、もし通信が途切れたら、救急車を呼ぶこともできなくなってしまいます。自分も東日本大震災を経験し、復興に貢献したいという想いもあったことから、東北でインフラを支える仕事がしたいと考えるようになりました。
入社後は岩手支店へ配属になり、電力設備の保守・維持管理を行うことになりました。そのわずか2カ月後に、大型の台風が岩手を襲い、県内の広範囲で長時間の停電が発生しました。
災害による停電が起きたときは、移動電源車や仮設用のエンジンを積んだ車で、停電している通信ビルへ向かう必要があります。蓄電池で供給している電気から、移動電源車や仮設用のエンジンで発電した電気に切り替えることで、通信設備への電力供給が途切れないようにするのです。エンジンは数時間おきに給油しなければならないため、泊まり込みの対応が必要なのですが、私は初めての災害対応だったため、現場には行かせてもらえませんでした。東北エリアの全地域から応援が駆け付ける中、私は事務所にいることしかできず、とても悔しい思いをしました。
そんなとき、上司が「現場で対応をするだけではなく、他にもやれることがある」と声をかけてくれました。この言葉をきっかけに気持ちを切り替え、復旧までの報告書類の作成や、災害対応用の持ち出しキットの作成などを行いました。自分がいる場所で、精一杯できることをやろうと考えるきっかけになった出来事でした。
現在携わっている作業は、NTTグループ会社の案件と、それ以外の企業や官公庁の案件に分けられます。NTTグループ会社の案件で使用する装置は、基本的に同じ仕様なので、作業手順にもマニュアルがあります。一方、それ以外のお客様の案件は、装置ごとに仕様が異なるため、作業マニュアルはありません。自分で手順を考えるのは大変ですが、その分勉強になります。
保守業務はまだまだ勉強中なので、先輩に質問して教えてもらうことも多くあります。高いスキルを持ったベテランの社員が多くいらっしゃるので、自分から積極的に技術を継承することを心掛けています。先輩方も若手が話しやすいように気を遣ってくださっていて、現場に同行する車中でもいろいろな話をしています。先輩から「渡部は質問をいっぱいしてくれるから、こちらも教えがいがあってうれしい」と言われたときは、私もうれしかったです。
入社3年目になり、発生回数の多い故障の対応は一人でできるようになってきました。しかし珍しい故障が起きると、一次対応として何を確認すべきか、修繕にどの器具が必要かといった判断に迷うこともあります。自分で適切な対応ができるように、さらに経験を積んでいきたいです。
社内では定期的に部署異動があるため、同じ部署の先輩にも、設備設計や営業などを経験している方がいます。設備設計を経験した先輩は、装置の仕組みに関する知識を豊富に持っているため、装置を直接扱う修繕に強いです。また営業を経験した先輩は、お客様へのヒアリングが上手く、信頼関係を築くのが得意です。部署によって得られる経験や知識は異なるため、私も設計や営業の業務にも携わってみたいと思っています。
ただ、暮らしに近い保守・維持管理の仕事にやりがいを感じていることもあり、将来的にはまた保守業務に戻りたいです。知識が増える楽しさと、インフラを守ることで暮らしを支える、ひいては命を守る使命感が、この仕事の魅力です。さらに技術力を磨いて、保守のスペシャリストを目指したいです。
発電機や太陽光電池などのパワーエレクトロニクスについて学んでいたため、勉強したことが電力設備の保守業務に活かせています。学習したことと仕事の内容が近かったことも、この会社を選んだ理由の一つです。基本的な電気の計算などにも、高専で学んだことが役立っています。
地元の話をすると、お互いの出身地の話で盛り上がれることです。私は山形県出身ですが、岩手支店で地元の話をするとみんな喜んで聞いてくれます。私も東北出身の方の話を聞くのが好きなので、そういった話で盛り上がれるのは良いところだと思います。
作業着のポケットに入れているメモ帳です。先輩に教えていただいた故障の対応方法などをメモして、1回経験した作業は自分でも対応できるようにしています。今は5冊目になりました。
映画を観て過ごすのが好きです。あとは仙台に友人がたくさんいるので、岩手から遊びに行くこともあります。また先輩の家で、同僚と集まって鍋パーティーをしたり、ゲームをしたりすることもあります。
先輩社員の方に言われた、「自分から現場に同行したり、積極的に質問したり、渡部はやる気があるね」という言葉です。先輩の技術をきちんと自分のものにするため、積極的に教わりにいくことを心掛けていたので、そうした姿勢を認めてもらえたことがうれしかったです。