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あなたの知らない電源トラブルの世界!対策は「UPS」で

2017年9月27日

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 ビジネスを行う上で“電気”は欠かせないものです。しかし、電気は常に安定した状態で供給が行われているわけではありません。停電をはじめ、電力供給に関する実に多くの障害が発生しており、パソコンやサーバといった電子機器と、それらに支えられたビジネスの継続を脅かしているのです。

 今回は、そうした企業を取り巻く電源トラブルの世界に迫ります。さらに、停電などから電子機器を守ってくれる「無停電電源装置=UPS(Uninterruptible Power Supply) 」(以下、UPS)について紹介します。

1年間で平均21分の停電被害

 普段、仕事をする中で、その仕事が電気に支えられているということを、いちいち考える人はあまりいないでしょう。

 無理もありません。日本は、世界でもトップクラスの高い信頼性の電力網が整備されており、電気は空気や水と同じように、あって当たり前のものとなっています。

 しかし、停電などによって電気の供給がストップすることが、全くなくなったわけではありません。2016年10月には、東京で約50万戸に影響を及ぼした大規模な停電が発生しています。さかのぼれば、2011年の東日本大震災では、東北地方の広範囲に渡る停電が発生し、混乱を拡大しました。

 停電は、こうした規模の大きなものも、小さなものも含めて発生しています。電気事業連合会の調査によると、2015年だけで利用者1軒当たり平均21分の停電にあっていることになるそうです。

 パソコンやサーバといった繊細な電子機器は、起動中に電気が正常に供給されなければ、機器の破損、誤作動やデータの損失といった危険があります。その原因となる時間が年間で21分もあると考えると、事業継続を考える上では、常に電気を確保できるように何か対策を講じる必要があるでしょう。

気付いていないだけ?実は沢山ある電源トラブルの脅威

 恐ろしいのは停電だけではありません。電子機器に影響を与える障害には、停電のように長時間電気の供給が止まる明らかな障害だけではなく、私たちが気付くことができない、ごく一瞬のうちに起こる停電や、電圧の異常といったものも存在します。

 その代表的なものとしては「瞬時停電」があります。これは、電力会社が送電線のルートを切り替えるときなどに発生する異常です。1秒にも満たない停電なのですが、コンピューターなどを誤作動させる危険性があります。

 もっと短い間に起こる異常もあります。「瞬時電圧低下」は、雷が電源線に落ちたときなどに発生。0.07秒~0.2秒という非常に短い時間の停電なのですが、電子機器を停止させる恐れがあります。

 オフィスにあるエアコンやプリンタが、異常の原因になることもあります。「電圧変動」という障害は、こうした大きな電力を消費する機器を起動した時に発生し、入力電源の電圧を瞬間的に低下させ、電子機器を壊したり、ハードディスクのデータを消失させます。

 このように、パソコンやサーバなど日々利用する電子機器には、私たちが気付いているものも、気付いていないものも含めて実に多くの脅威が存在するのです。

UPSでいかなる時も正常にシャットダウン

 そうした脅威が発生した時に、電子機器やデータを守ってくれるのがUPSです。

 パソコンやサーバなどの繊細な機器は、ほんの一瞬でも電気が途切れたり、異常な電圧の電気が流れ込んでしまうだけでも、ダメージを受ける可能性があります。UPSは、そうした障害が発生すると即座に給電を開始し、電気機器を守ってくれるのです。

 電気機器を守ってくれるといっても、障害が復旧されるまでの間、ずっと電気を供給し続けてくれるわけではありません。

 UPSが電気を供給できる時間は、標準的な機種で10分前後とほんのわずか。UPSの目的はあくまで、異常な電圧の電気の侵入を防いだり、電子機器を正常なプロセスでシャットダウンするまでの時間を確保することにあるのです。

 UPS以外にも、電源トラブルから電子機器を守ってくれる装置は存在します。

 大規模なビルや工場、データセンターといった施設には、停電が発生した時に備えて予備電源が設置されています。予備電源は、UPSと比べ長時間の給電が可能ですが、起動するまでに時間が必要になります。そのため、UPSのように障害が発生してからすぐに電気を供給するということができません。

 最近では、停電時も継続的に利用できる太陽光発電システムを活用するケースも出てきています。たしかに停電時には電気を安定して供給することができるのですが、UPSのように電圧の異常から電子機器を守ってくれるわけではありません。

 どの設備も一長一短があります。そうした特徴を踏まえ、UPSと組み合わせて活用することが必要でしょう。

PC・サーバだけでなくネットワーク機器でも進む導入

 では、実際にUPSをどのような電子機器に使えばいいのか、みていきましょう。

 代表的なUPSの利用シーンであるデータセンターでは、サーバを導入する際にセットで設置されていますが、近年ではUPSの小型化が進んだことにより、オフィスでも導入が進んでいます。

オフィスでは、停電などの障害のほかに、電源コードを誤って抜いてしまったり、ブレーカーが落ちたりすることもあることでしょう。デスクトップPCや小型サーバにUPSを利用することで、そうしたトラブルの対策にもなります。

 そのほかに、店舗ではPOS端末、コールセンターでは通信機器、通信設備では各種センサー/監視装置などにUPSが導入されています。

 今回紹介したように電子機器を取り巻く脅威は非常に多く存在します。UPSはこうした脅威の数々から、電子機器とビジネスを守ってくれるのです。ビジネスを一瞬たりとも途切れさせないためには、UPSの導入を検討する必要があるでしょう。

 次回は、「UPSの選び方」について解説します。

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