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2016年1月22日

4段階導入で水冷式空調用制御システムの初期導入費用を安価に SmartStream®- Xを販売開始
~省エネ性能は従来と同様"最大40%"~

 株式会社NTTファシリティーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:筒井清志)は、温室効果ガス排出量削減の課題にむけ長期的貢献ができる水冷式空調制御システムSmartStream®の制御技術を新たに開発したことで、機能を分割して段階的に導入することが可能な新水冷式空調制御システムSmartStream®-Xの販売を開始します。これにより、初期導入費用が抑制でき、省エネ効果を確認しながら安心して導入することが可能となります。

1.SmartStream®の概要と実績

 空調システムの多くは、BAS(Building Automation System)と呼ばれる中央制御設備のもと、熱源機や循環送水ポンプの制御、および空調機の風量制御などを行っていますが、空調制御技術は旧態が多く、過剰運転をしているのが現状であり、省エネに向けた制御方法に改善余地が多く残されていました。
 弊社では、この問題を改善し、2013年から最先端のICTを活用して、室温、湿度、給・排気など、水冷式空調に関わるすべての機器を統合・自律制御することで、最小限のエネルギーにより、快適な室内環境が維持可能となる水冷式空調制御システムSmartStream®(図1)を提供して参りました。
 これまで、クリーンルームやデータセンター等、空調消費電力の大きい施設だけでなく、保健体育施設、大規模の公立病院、大型商業施設等、約15施設に導入し、平均で約3割の空調に関わる消費電力削減に貢献しています。

図1.SmartStream®概要図
図1.SmartStream®概要図
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

2.SmartStream®-Xについて

 今回販売を開始するSmartStream®-Xは、従来のSmartStream®と同様で、既存設備へ後付けする方式で導入が可能です。既存の空調機器をほぼそのまま活用して、省エネ性能は維持しつつ、ハードウェア構成を新たに開発し、必要な部分だけ、あるいは優先順位をつけて制御が実現できるようになりました。これにより段階的に省エネ効果を確認しながら導入を検討することができます。
 制御方法は、これまで中央1カ所の自律制御盤と制御対象機器を有線ネットワークで接続し制御を行ってきました。これに対してSmartStream®-Xは、人工知能を持つ制御装置を①冷却水ポンプ、②2次ポンプ、③熱源機(1次ポンプ含む)、④空調機の制御盤にそれぞれ組み込み、その制御装置が省エネルギー制御をおこないます。また、無線による通信機能(3G回線を使用)により、各制御装置の情報をネットワークで共有させ、連携することで従来の中央一箇所の自律制御盤と同等の働きをします。

図2.SmartStream®-X構築イメージ
図2.SmartStream®-X構築イメージ
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

年間の省エネ効果は初期導入だけで空調に関わる消費電力を5~10%削減し、追加導入ごとに5%~10%削減でき、すべての部分に導入することで最大40%の削減を可能とします(表1)。

■表1.SmartStream®-Xの制御内容と省エネ効果

対象設備 制御内容 省エネ効果の目安 最大削減効果の目安
①冷却水ポンプ 熱量に応じた流量にポンプを常に調整します。 5~10% 10%
②2次ポンプ 居室の環境に合わせてポンプ流量を調整します。 5~10% 20%
③熱源機・1次ポンプ 2次ポンプに合わせて稼働状況を最適化します。 5~10% 30%
④空調機 居室の環境に合わせて空調機の風速を調整します。 5~10% 40%

3.今後の展開

 本空調システムを、クリーンルームや病院、大型商業施設等へ初期投資を抑えた省エネソリューションとして提案を進めていき、2017年度までに累計売上36億円を目指します。
 また、NTT施設における空調運転経験と産業界で最先端の技術を融合させて、今後も時代の先駆けとなる新技術開発を積極的に進め、さらなる環境負荷低減に向けた技術を積極的に推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

※「SmartStream」は、株式会社NTTファシリティーズの登録商標です。

【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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