お問い合わせ

NTTファシリティーズ

メールのアイコン

2016年8月8日

蓄電池を活用した高度制御型ディマンドリスポンス実証事業の開始

 株式会社NTTファシリティーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:一法師 淳 以下、NTTファシリティーズ)は、今年度より開始された経済産業省資源エネルギー庁の補助事業「バーチャルパワープラント構築実証事業*1(高度制御型ディマンドリスポンス実証事業)」に応募し、2016年6月28日(火)に間接補助事業者として採択され、埼玉県東松山市(東松山市長:森田 光一)の公共施設等に設置した蓄電池を高度に制御するネガワット取引*2のサービス実証事業(以下、本事業)を本日より開始します。
 これらの事業等を通じて、エネルギー・リソース・アグリゲーション*3サービスの提供に繋げ、一層の省エネ社会の実現を目指します。

1.事業内容

  1. (1)事業の概要
     本事業では、昨年度構築したディマンドリスポンス*4(以下、DR)システムに需要削減量(ネガワット量)*5の制御性を高める機能等を追加開発し、東松山市が保有する蓄電池を活用してサービス実証を行います(図1)。この実証により需要家の需要変動に追従する蓄電池制御アルゴリズムやその有効性等の検証を行い、精度の高いネガワット取引の実現を目指します。
  2. (2)実証期間
     2016年8月8日(月)~2017年1月31日(火)
図1.実証事業概要
図1.実証事業概要
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

2.本事業の特徴

 今年度の高度制御に係る実証事業の要件「需要削減量がDR削減要請量に対し±10%の範囲から外れないこと」を満たすため、以下を開発要件としたアルゴリズムを導入します。

  • DR通知から開始までの10分以内に、各施設に設置した蓄電池残量を計測するとともに、DR時間中の電力需要を予測し、DR契約容量*6を達成するための最適な蓄電池制御計画を策定し、需要削減を実行する。(図2左)
  • DR発動期間中は、削減要請量と計量した需要削減量との乖離を確認し、実績が±10%の範囲内に収まらない場合は蓄電池放電量を見直し、新たな制御指示を行う。(図2右)
図2.蓄電池制御のイメージ
図2.蓄電池制御のイメージ
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

3.今後の展開

【NTTファシリティーズにおける今後の展開】

 今後は本事業で得られる蓄電池の高度制御に係るノウハウ等を活かし、以下のサービスを展開して参ります。

  • 省エネサービスを提供するお客様に対して、お客様自身のエネルギーコストとCO2の削減を実現することに加え、お客様のエネルギーリソースを活用したネガワット取引を行うことにより得られるメリットを還元
  • お客様施設に設置されるエネルギーリソース(創エネルギー機器・設備(再生可能エネルギー発電設備、エンジン等)、蓄エネルギー機器・設備(蓄電池)、負荷機器・設備(照明、空調等))をIoTでつなぎ、遠隔監視による機器劣化判定や保守運用を実現(図3)

NTTファシリティーズはこれらサービスの提供を通じて、お客様保有のエネルギーリソースの活用機会を増やして資産価値を高め、エネルギー自給率向上と環境に優しい低負荷な社会の実現をより一層推進して参ります。

図3.今後の展開イメージ
図3.今後の展開イメージ
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

【東松山市における今後の展開】

 東松山市では、平成25年に「東松山市エコタウンプロジェクト基本計画・実施計画」を策定し、3段階の実施に取組んでいます。重点地域への太陽光発電システムやBEMSおよび蓄電池等の導入促進、導入したエネルギーリソースの活用機会の向上および効率的運営により、地域で循環する自立型エコタウンを東松山市全域で展開してまいります。

用語説明 

*1 バーチャルパワープラント構築実証事業
経済産業省がバーチャルパワープラントの構築を図る実証事業や、送配電事業者に対して行うネガワット取引に係る実証を行う経費に対して一部を助成するもの蓄電池等のエネルギーリソースを供給力・調整力等として活用するビジネスモデルの構築やネガワット取引の活用を支援することで、高度なエネルギーマネジメント技術の普及を図る。
*2 ネガワット取引
事業者からの要請に応じて需要家が需要を抑制し、その抑制量に応じた対価を事業者が支払うもの
*3 エネルギー・リソース・アグリゲーション
需要家等の創エネルギー機器・設備(再生可能エネルギー発電設備、エンジン等)、蓄エネルギー機器・設備(蓄電池)、負荷機器・設備(照明、空調等)を通信技術により集約し、1つのエネルギーリソースとして機能させること
*4 ディマンドリスポンス(DR)
電力の供給状況に応じてスマートに電力需要(消費パターン)を変化させる取組み
*5 需要削減量(ネガワット量)
ベースライン(DRがなかった場合の需要量)から計量した需要実績値を減算した値
*6 DR契約容量
一般送配電事業者に対して提出する、DR発動時間における需要削減容量のこと
【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

PAGE TOP