2016年10月19日
低価格版HVDC(高電圧直流)整流装置を販売開始
~HVDC給電システムの導入により、安価で省エネかつ高信頼なICTシステム構築をサポート~
株式会社NTTファシリティーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:一法師 淳 以下、NTTファシリティーズ)は、装置単体で2014年度当社比30%以上の価格低減を実現したHVDC(高電圧直流)整流装置を新たにラインナップに追加し10月19日(水)より販売開始します。本整流装置を用いたHVDC給電システム*1により、従来のAC(交流)UPS給電システムよりも安価で省エネかつ高信頼なICTシステム構築をサポートします。
1.背景と目的
近年、クラウド技術の飛躍的な進展や、IoT、ビッグデータを活用した情報通信サービスの拡大に伴い、ICT分野の消費電力量も増加が予想されています。
NTTファシリティーズでは省エネ化推進のため、2014年度から本格的にNTTグループの通信ビル・データセンターへのHVDC給電システム導入を進めてきており、導入ビル数は2015年度末で200ビルを超えています。HVDC給電システムは、AC(交流)UPS給電システムと比較して導入後の運用まで含めたトータルコストを低減できるというメリットがあるものの、初期導入コストのより一層の低減が求められていました。
この要望に応えるため、NTTファシリティーズはHVDC整流装置の低価格化に取組んできました。
2.HVDC整流装置の低価格化
3.今後の展開
HVDC対応ICT機器のラインナップ*2は限られていましたが、NTTグループの率先した導入等により拡充されてきており、価格もAC(交流)対応品と同程度になってきています。
NTTファシリティーズは今後も、周辺機器を含めたさらなる価格低減を継続するとともに、HVDC給電システムのメリットを最大限生かせるようICT機器まで含めたパッケージ提案をベンダーと連携して行っていきます。
そしてデータセンター事業者が運営するデータセンターや、企業内サーバールームなどへも導入を促すとともに、2030年を目処にNTTグループの主要な通信ビルの電源インフラをHVDCに統一し、ICT分野全体の省エネルギー化を推進していきます。
用語説明
- *1 HVDC(高電圧直流)給電システム
- 直流の給電電圧は、電気通信用として世界的にDC48Vが使用されており、DC300~400V程度の高い電圧範囲は高電圧直流と呼びます。HVDC給電システムは、AC(交流)と比べて電圧変換段数が少なくなることにより、信頼性が向上し、電力損失の低減が期待でき省エネに繋がります。また、電圧が高くなることによって給電ケーブルが細経化され、工事(材料・労務)費削減だけではなく、サーバールームの二重床下気流スペースの環境改善などによる空調関係の省エネ効果も見込めることから、次世代給電システムとして注目されています。
- *2 HVDC対応ICT機器のラインナップ
- HVDC対応ICT機器は以下のICT機器ベンダーから販売されており、HVDC対応の電源ユニットを選択いただく必要があります。その価格はICT機器ベンダーによって異なりますが、AC対応の電源ユニットと同程度の価格となります。
■日本ヒューレット・パッカード株式会社(ラックマウントサーバー、ブレードサーバー)
https://www.hpe.com/jp/ja/home.html
■シスコシステムズ合同会社(ネットワークスイッチ、ルーター、ブレードサーバー)
http://www.cisco.com/c/ja_jp/index.html
はHPE社の登録商標です。
- 【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
- NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp
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