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2017年10月25日

IoT・AI技術を活用したデータセンターにおけるエネルギー効率化の実証実験を開始
~ データセンタービジネスの競争力強化と環境負荷低減の実現 ~

株式会社NTTデータ
株式会社NTTファシリティーズ
インテル株式会社
Future Facilities株式会社

 株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)と、株式会社NTTファシリティーズ(以下、NTTファシリティーズ)、インテル株式会社(以下、インテル)、Future Facilities株式会社(以下、Future Facilities)は、NTTデータ所有の都内データセンターにおいて、空調設備の省エネルギー化と運用高度化を目指した実証実験を2017年10月25日より開始します。

 本実証実験で得られた成果は、現在、NTTデータが建設中の国内最大級規模かつ最新鋭設備の「NTTDATA三鷹データセンターEAST*1」へ展開するとともに、同社が提供するADVANCED OUTSOURCING*2サービスの拡大を図ります。

背景

 近年、クラウドサービスの進展やビックデータ、IoT、人工知能等の利用拡大により、データセンターの消費エネルギーが急増しており、CO2排出量の削減や省エネルギー化の必要性が高まっています。

 これまでのデータセンターでは、システム運用などのICT機器の領域と、電源や空調などの設備(ファシリティ)の領域がそれぞれ独立して個別に最適な保守・運用を実施しているため、データセンター内のエアフロー阻害などに伴うホットスポット(熱溜り)の発生や過冷却によるエネルギー消費量の増加 など非効率な運用となっている例が少なくありません。

 これらの課題解決のため、今回の実証実験ではデータセンターの空調運転制御に着目し、ICT機器から設備までを含めた連携制御による全体最適化を実現することで、品質向上やコスト低減(エネルギー・運用コスト)を図り、データセンタービジネスの競争力強化と環境負荷低減を目指します。

概要

■ 期間

 2017年10月下旬~2018年3月下旬

■ 内容

  • データセンター内の温度センサーだけでなく、ICT機器もIoTセンサーとして活用し、機器自体の温度やその他ビッグデータ(CPU使用率、電力使用量など)を取得
  • 取得した情報をAI技術で解析し、データセンターの空調最適制御の実用化を検証
図 : ICT機器や設備の役割と関係性
ICT機器や設備の役割と関係性
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

各社の役割と技術

 本実証実験における各社の役割は以下のとおりです。

■ NTTデータ

 自社データセンターにおいて、各社のソリューションを活用しながら実証実験環境を構築し、長年にわたる自社データセンターの構築運用経験で得られたファシリティとIT運用の知見・ノウハウを各社に提供し、本実証実験のプロジェクトマネジメントを実施します。

実証実験の環境構築

  • ICT機器の環境情報:インテル® Xeon® プロセッサー搭載サーバーが実装されたICT機器とインテル®データセンター・マネージャー*3を活用
  • 空調機の最適運転制御:NTTファシリティーズ提供のSmartDASH®*4を活用
  • 3次元熱・気流解析シミュレーション:FutureFacilities提供の6sigmaDCX*5を活用

■ NTTファシリティーズ

 長年にわたるデータセンターの空調設備構築、運用に関する知見、ノウハウを提供します。またAI技術に よりデータセンター空調機の最適制御を行うSmartDASH®をインテル®データセンター・マネージャーと連携し、空調制御の実用化について検証します。

■ インテル

 マルチベンダー環境下でリアルタイムにICT機器の消費電力および温度データを収集可能な、インテル® データセンター・マネージャーSDKの提供と、それに伴うインテル® Xeon®プロセッサー・ファミリーで利用可能なインテル®ノード・マネージャーを含むテクニカルサポートを提供します。インテル®データセンター・マネージャーの活用によって、従来の温度センサーや電力測定機器ではなし得なかった多くのデータをICT機器からリアルタイムに把握可能とします。これにより高度な空調制御の実現を目指し、検証に携わります。

■ Future Facilities

 データセンターの温熱環境をシミュレーションする、3次元熱・気流解析技術を活用した、データセンター運用ソリューションである、6sigmaDCXを提供します。

今後について

 NTTデータおよび各社は、データセンターにおけるITシステム領域と設備(ファシリティ)領域の運用管理の連携による全体最適化に加え、設備領域においてIoT技術を活用した故障予知や気象情報等のビックデータと連携した運転制御などの検討も行い、データセンターの完全運用自動化に向けた取組みを推進していきます。

参考

*1 NTTDATA三鷹データセンターEASTについて
NTTデータは、東京都三鷹市に延床面積約38,000㎡、最大収容ラック数5,600ラック、最大受電容量40,000kVAの国内最大級のデータセンターを建設中で、2018年4月に提供開始予定です。首都直下型地震にも対応した最新鋭の免震設備を採用し、とう道に直結、さらには72時間無給油連続運転可能な非常用発電設備を有するなど、公共系・金融系のシステムや、大手企業の基幹系システムなどに求められる高い信頼性や可用性を有するNTTデータのフラッグシップ・データセンターです。
(関連URL1:http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/082500.html
(関連URL2:http://dc.jp.nttdata.com/about/japan/mitaka_est.html
*2 ADVANCED OUTSOURCINGについて
NTTデータが提供するADVANCED OUTSOURCINGは、「コスト削減、効率性」を実現する手段としてのアウトソーシングに限らず、お客さまのビジネスイノベーションを支えるアウトソーシングを、コンサルティングからインテグレーション、業務運用までトータルサービスとして提供しています。NTTデータは、高い専門性・知見を有するスペシャリストと数多くの実績を誇るソリューションによって、お客さまのビジネスとITをスピーディーに構築し、成果に結びつけるアウトソーシングサービスを提供します。
(関連URL:https://outsourcing.jp.nttdata.com/
*3 インテル®データセンター・マネージャーについて
インテルが提供するデータセンター・マネージャーは、マルチベンダー環境下でリアルタイムに電力消費量と温度のデータを提供し、電力消費量の低減、ラック密度の向上、電力障害時の動作時間延長に必要な正確な情報を提供します。また、CPU、ファン、PSU等のサーバー内コンポーネントの障害監視機能なども備え、データセンターの信頼性向上にも有効なソリューションです。
*4 Smart DASH®(Smart Datacenter Automation Software and Hardware;スマートダッシュ)について
SmartDASH®は、NTTファシリティーズが提供するデータセンター向けの空調制御システムです。サーバールーム内の温度情報を元に空調機を自動制御し空調の消費電力を削減します。空調機のファン動力の他、圧縮機動力も含めて最大30%の消費電力が削減可能です。「Smart DASH」はVigilent Corporationの登録商標です。
*5 6SigmaDCXについて
6SigmaDCXは、熱気流解析(CFD:Computational Fluid Dynamics)シミュレーション技術を活用して、データセンターの設計、改善、および運用向けに高い価値(エンジニアリングソリューション)を提供します。6SigmaDCXで作成された完全3次元のデータセンターモデル、バーチャルファシリティモデル(仮想データセンターモデル)を活用することにより、データセンター内のインフラ仕様、熱・空気の流れを効率的に把握することが可能です。

※ 本文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
MAIL:pr@ntt-f.co.jp

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