平成11年10月1日

コージェネレーションシステムの最適設計プログラムの開発について


NTTグループの総合エンジニアリング会社である、株式会社エヌ・ティ・ティファシリティーズ(代表取締役社長 陰山 照男、以下、NTTファシリティーズ)は、建物エネルギーシステムの設計において、使用機器の容量や運用方法を適切にコントロールしながら最短の投資回収年数を検討できる設計プログラム(最適設計プログラム)を開発しました。
情報流通産業において電力消費の増大が見込まれる中、分散電源でありエネルギー有効利用が可能なコージェネレーションシステムの導入・設計などへの利用を目指します。


開発の背景
現在、情報流通サービスはディジタル化の進展に伴い、大幅な電力消費の増大が見込まれています。そこで分散電源でありエネルギー有効利用が可能なコージェネレーションシステムの導入が、社会インフラとしての重要度を高めています。しかしコージェネレーションのシステム設計は複雑であり、従来の手法では正確な最適設計が困難でした。
本プログラムは、ATR環境適用通信研究所(代表取締役社 小宮山 牧兒、以下、ATR)が新たに開発した最適化手法である高次元化アルゴリズムを利用し、最適化を行います。
その結果、従来の手法では困難だったコージェネレーションシステムの最適設計が高精度で可能となりました。(NTTファシリティーズとATRは本プログラムの開発を目指し、共同研究を行っています。)
プログラムの特徴
(1) 高精度な最適化
  従来のコージェネレーション設計では、発電量に従って排熱量を従属的に変化させたり、排熱の使用先をあらかじめ設定するなど様々な仮定条件が必要になり、正確な最適設計が困難でした。
本プログラムでは、新しい最適化手法である高次元アルゴリズムを利用することにより、これらの仮定条件が不要となります。このため、より高精度で本質的な最適設計が可能になりました。

(2)

システムの運用を考慮
  従来の設計方法では、機器が実際どのように運用されるかまで設計時には考慮されていませんでした。しかし本プログラムでは、ある月のある時間にある機器がどの様に運用制御されることが一番有利か判断しながら計算を行うので、経済性・環境性に優れたシステム設計が行えます。

(3)

正確なデータが入力可能
  経済性の計算に必要となる電気やガスの料金や、使用する機器がどのくらいの出力時にどのくらいの効率となるかなどは、比例的な動作をしない(一般的には非線形といいます)データです。本プログラムではこの非線形なデータの取り扱いが可能であり、正確なデータの入力により計算の精度が良くなっています。

本最適設計プログラムと従来の設計手法を比較した結果、標準的な10,000m2のホテルにおいて、投資回収年数が1年以上短縮できました。この経済性の要因は、高効率なエネルギー利用の結果であり、経済性を追求するとともに環境的にも優れたシステムが設計できることが確認できました。
本プログラムを利用することにより、お客様により経済的で環境に優しいコージェネレーションシステムを提供できると考えています。
今後の予定
現在NTTファシリティーズでは、従来の設計手法に基づく設計支援プログラムを利用し、コージェネレーションシステムの設計業務を行っています。 今後は本最適設計プログラムの設計実務における使用を想定した汎用化を行うとともに、他エネルギーシステムにも対応できるよう改良を行い、従来の手法を利用したプログラムの後継ツールとして開発を進めます。


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コージェネレーションシステム最適設計プログラム
【計算結果表示画面】
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