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1.背景 |
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近年、IT化が進み、オフィスにパソコンの他、サーバやルータなどの情報機器が大量に設置されるようになり、オフィスにおいても省エネルギーへの対策は重要となってきています。
オフィスにおける省エネルギーへの取り組みとして、冷暖房の設定温度幅を広げるなどがあげられますが、IT導入された共通端末機器の多いオフィスでは、消し忘れの機器が多数存在するのが現実です。
これらの機器は誰も居ない深夜にも無駄な電力を消費しています。ところが、一般的なオフィスには、サーバ,HUB,ルータ等のネットワーク機器やFAX等のように、24時間連続通電を必要とする機器と、個人利用のパソコン及び周辺機器類等の人が執務をしている間だけの通電で十分な機器が混在しています。
したがって、消し忘れ防止のため単純に一カ所で電源を断つことは不可能となっています。
NTTファシリティーズでは、このような背景から、IT時代に即応した省エネルギー対策と信頼性確保の両面から取り組み、ユーザが意識することなく省エネルギーに貢献できる通電制御機能内蔵の分電盤「フロアコンセント電源制御パネル(幹線片相制御分電盤)」を開発し、この度商品化することとなりました。 |
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2. 特徴 |
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幹線片相制御分電盤(図1~4)は、オフィス内機器の電源供給を「24時間系」と「執務時間系」に区分し、重要な情報・通信機器等への「24時間系」電源に影響を与えることなく、退社時に照明スイッチやビルディングオートメション
システム(BAS)等と連動して個人利用のパソコン類や発熱機器類等の「執務時間系」電源を分電盤から一括遮断するものです。これにより、オフィス全体の切り忘れを解消しますので、省エネルギーが図られるとともに、機器の発熱防止などの安全性向上等に効果があります。
本分電盤では、盤内でフロアコンセントへの通電を一括制御しますので、負荷機器個々に制御機能を設けるよりも経済的で確実な通電制御が実行できます。初期投資は、省エネ効果で回収することができます。
また、1系統毎に「24時間系」と「執務時間系」双方の電源を供給しますので、利用者は必要に応じて、電源種別をコンセントで選択することができます。
>>図1. 幹線片相制御分電盤の概要
>>図2. 幹線片相制御分電盤の利用例
>>図3. 執務時間系・24時間系負荷例
>>図4. 配線系統図例
>>製品の仕様 |
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3.概要 |
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幹線片相制御分電盤は、単相三線式(図1参照)(電圧相が2相)で、1系統100Aの容量を最大8系統供給し、電圧相のうち1相を制御ユニットにより遮断する機構となっています。制御ユニットは、最大8個まで搭載できます。1つの分電盤(8系統)で、一般のオフィスでは2000m2程度のフロアへの供給を想定しております。
制御ユニットは、照明スイッチ等の外部信号を受けて、分電盤各系統の執務時間系電源を一括して切断、投入します。また、制御ユニット単品も用意し、本分電盤設置後の制御ユニット増設や、既設分電盤への機能追加にも対応します。
併せて、当社では、幹線先行配線型の(1)初期導入費用が廉価、(2)電源要求容量の変化や、オフィスレイアウトの変更に柔軟に対応できる等の特徴を持つ「幹線ケーブル電源配線」(図2参照)を同時に販売します。これと組み合わせることにより、経済的でフレキシビリティに富んだオフィス配線が構築できます。 |
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4.予定価格、主な販売先等 |
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予定価格(税別)〔工事費別〕
幹線片相制御分電盤 70万円より(幹線片相制御ユニット込み)
幹線片相制御ユニット 6万円(単品売り) |
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「幹線ケーブル電源配線」は、設置内容によって価格が異なります。 |
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主な販売先
ビルオーナ、工事請負会社 |
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販売開始 平成12年4月より |
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OEM契約メーカ:松下電工株式会社 |
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