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平成13年10月4日   

環境に配慮した建物リニューアル計画支援システムを開発
~環境配慮型建物リニューアルの企画提案に活用~


NTTグループの総合エンジニアリング・サービス企業、株式会社 エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(代表取締役社長 布谷 龍司-以下NTTファシリティーズ)は、建物リニューアルに導入する環境技術や環境対策のレベルに応じて、建物の環境性能と環境コストを把握することができる「建物リニューアル計画支援システム」を開発しました。
このシステムでは、建物リニューアル工事において、各種の環境技術や環境対策を様々に組み合わせて建物に導入した場合の環境負荷削減効果と、それらの省エネルギー技術・環境技術や環境対策の導入がイニシャルコスト及びランニングコストに及ぼす経済効果を評価することが可能です。
このシステムを建物リニューアルの企画・計画段階に活用することにより、投資対効果の観点から省エネルギー技術・環境技術、環境対策を最適に組み合わせた環境配慮型のリニューアルを実現することができます。また、建物全体のリニューアルだけではなく、フロア単位などの小規模リニューアルにも対応しています。今後は、様々な建物用途に対応した環境データベースを充実させるとともに、環境配慮型の建物リニューアルの企画・提案において活用していく予定です。


開発の背景とねらい
 わが国の建物ストックは、事務所ビルだけでも40、000万m2以上です。なかでも戦後の高度経済成長を契機に大量に建設された建物は築後30~40年を迎えており、今後、多大な更新工事の発生が予想されます。循環型社会を目指したわが国の政策動向、省資源・廃棄物対策など環境問題への社会的関心の高まり、経済的実現性などから、建物の更新方法として、既存建物の主要構造部を活用して内外装材や建物設備を更新する「リニューアル」へのニーズが高まっています。
建物の「リニューアル」では、単に老朽化した部材設備を更改して建物本来の姿や機能を回復させるだけでなく、IT化・グローバル化社会に対応した高機能化・高付加価値化がが求められています。さらに、建物ライフサイクル全体における環境負荷の抑制を目指した環境配慮型の設計(いわゆる「グリーン設計」)についても、環境負荷の低減効果が最大となるような環境技術・環境対策をシミュレーションにより確認したり、それらを投資対効果の視点で取捨選択することが重要です。
このような背景から、NTTファシリティーズでは、建物リニューアルの企画・計画段階で利用するシステムとして、導入すべき省エネルギー技術・環境技術、環境対策の最適な組み合わせ方法を試行錯誤的に繰り返し評価して省エネルギー効果、環境負荷削減効果を分析したり、投資コストに対する環境効果を評価できる「建物リニューアル計画支援システム」を開発しました。当社が本年9月に立ち上げたeリニューアル推進本部が提供するトータルリニューアルサービスなど、環境配慮型の建物リニューアルにおける支援システムとして活用していきます。
開発したシステムの特徴
  リニューアル工事では、階高や設備ルート、開口部設置位置など、さまざまな設計上の制約条件があります。また、建物使用状態での工事(居ながら工事)や一部分のみの改修(部分改修工事)など工事実施上の特別な配慮も必要となります。
 今回、開発した「建物リニューアル計画支援システム」では、これらのリニューアル工事に特有の与条件を前提として以下の機能を実現しています。
開発したシステムの概要
  開発したシステムは、OSが「Windows 95/98/2000」、データベースモジュールに「Microsoft Access97/2000」を、アウトプットモジュールには汎用の「Microsoft Excel97/2000」を用いています。ユーザ側が、リニューアル規模,建物に導入する環境技術や環境対策の内容を選択すると、環境負荷データベースから環境負荷データを読み込み、演算モジュールによってシミュレーションされた環境指標(エネルギー消費量,CO2排出量,ごみ排出量,給水消費量)や経済性指標(ランニングコスト削減量,イニシャルコスト増加量,単純投資回収年数)の結果を表示します。また、環境技術導入ケースの複数ケースについての環境指標の比較図や、環境性と経済性の相関図を表示することができます。(図1)
今後の予定
  今後は、様々な環境技術や建物用途に対応した環境データベースを充実させるとともに、環境配慮型の建物リニューアルの企画・提案業務、コンサルタント業務において活用していく予定です。将来的には、インターネットを利用した環境ASPサービスを視野に入れた開発を行う予定です。
「Windows」は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
「Microsoft Excel」は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
「Microsoft Access」は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
「ASP」は、「Application Service Provider」の略で、サーバーに ERP(統合業務用パッケージ)などのアプリケーションソフトを導入し,ユーザーにはネットワークを介してそのソフトを利用させるサービス事業者。ユーザー側はソフト更新や管理の手間を省くことが可能になります。
【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室
MAIL:pr@ntt-f.co.jp
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。
予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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