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1.開発のねらい |
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情報化社会の進展に伴い、情報通信システムの信頼性確保が重要な課題になっており、情報通信システムの増設、更改が頻繁に行われる通信ビルやデータセンター内の電力設備工事では、設備事故防止ため作業の信頼性と安全性がより一層求められています。
特に電力ケーブルの撤去工事においては、誤切断防止のため、撤去ケーブルの配線ルートの確認作業が必要となりますが、ビル内の電力ケーブルは、ケーブルラック上や2重床下で複雑に配線されており、ケーブル束内の特定のケーブルについて配線ルートを確認するには、多大な労力が必要となります。
これまでの配線探査器は、確認用に注入する信号電流が電源や他の配線に流出しないようにブレーカなどで配線を分離して行うものであり、活線には適用できませんでした。
このため、電力配線工事における配線ルートの確認作業を、活線状態でも安全かつ確実に実施できるツールを新たに開発しました。(図1) |
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2.本装置の概要 |
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本製品は信号発生器、信号印加用のクランプオンプローブ、電源側および負荷側に接続するケーブルアダプタ、検出器で構成されます。また、オプションとして追加購入用の検出器、ケーブルアダプタをコンセントに接続するためのコンセントアダプタ、高所配線の探査時に検出器を取り付けて使用する探査棒を用意しています。(表1)
探査対象とする配線に対し、電源側と負荷側にケーブルアダプタを接続し、探査対象とする配線に探査用信号を印加して、探査対象とする配線のみに探査用信号電流が還流する状態にします。探査用信号による磁界を検出することにより、配線ルート上で探査対象とする配線の特定を行うことができます。(図2) |
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本装置の特長は以下の通りです。 |
(1) |
活線状態および死線状態*での配線探査ができます。 |
(2) |
信号発生器とアダプタにより探査対象配線のみに探査用の信号電流を流すため、確実に探査できます。 |
(3) |
信号電流は微弱であるので現用設備に影響を与えません。 |
(4) |
複数の検出器による同時探査ができます。 |
(5) |
高感度の検出モードによりケーブル束内にある配線の探査ができます。 |
(6) |
小型軽量で作業性に優れた配線探査ツールです。 |
なお、活線での探査は、環境ノイズにより困難になる場合があります。 |
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*死線状態:ケーブルに通電されていない状態 |
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3.今後の予定 |
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開発した本装置は、NTTファシリティーズ社内へ導入し、保守ビルにおける電気設備の維持管理作業等で使用します。
また、電気設備工事会社等向けに3月から販売する予定です。 |
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4. 本件問い合わせ先 |
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「配線探査ツール」に関するご相談は、弊社ホームページ(http://www.ntt-f.co.jp/form/)
もしくはフリーダイアル(0120-727-374 )で承ります。 |
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【本件に関する問合せ先】 |
<報道機関からのお問い合わせ> |
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp |
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<一般のお客様からのお問い合わせ> |
コンタクトセンタ 電話:0120-72-7374 午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます) |
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