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平成15年10月22


株式会社 エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ
協同機材株式会社
日本軽金属株式会社
日軽金アクト株式会社
新日軽株式会社

IP時代の装置・ラックに対応
日本初「IT装置収容室用アルミ二重床」を開発

~約50%もの軽量化と、工期大幅短縮によるコストダウンを実現~

 株式会社エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(代表取締役社長 布谷龍司:以下NTTファシリティーズ)、協同機材株式会社(代表取締役社長 川本建)、日本軽金属株式会社(代表取締役社長 佐藤薫郷)、日軽金アクト株式会社(代表取締役社長 富岡政文)および新日軽株式会社(代表取締役社長 長谷川和之)はこのたび共同で「IT装置収容室用アルミ二重床」を開発すると共に量産化技術を確立しました。
 この「IT装置収容室用アルミ二重床」は、これまでのスチール二重床を、耐震性能等の基本仕様を確保しつつ、アルミ化することにより約50%の軽量化を実現したものです。軽量化で搬送・揚重など現場での扱いが容易になったほか、ビーム(架台梁)*1と脚フレーム(架台)*2から成る架台ユニット*3を設置していく新工法を採用することにより、工期の大幅な短縮と施工費のコストダウンを実現します。
1.開発の背景・ねらい
 
 一般に、高度な信頼性が要求されるiDC(インターネット・データセンター)*4機械室や電話局の通信機械室においては、規格化されたラックに収納されたコンピュータ・IP系装置が二重床上に設置されています。しかし最近では、通信ラックの奥行や重量の多様化が進み、高度な信頼性を確保した上で二重床の柔軟かつ容易な対応とコストダウンが新たな市場ニーズとして浮上してきました。
  日本国内のiDC市場は平成18年度には平成13年度比で約3倍の増加が予測される市場であることから(総務省調べ)、NTTファシリティーズおよび上記4社は共同で新たな市場ニーズに対応するアルミ二重床の開発を進め、日本で初めて「IT装置収容室用アルミ二重床」の開発ならびに量産化に成功しました(図1・図2)。

2.製品の特徴
   本製品の特徴は以下のとおりです。また二重床のアルミ化によるメリットは図3のとおりです。


(1) 軽量化による取り扱い容易性の向上
  スチール二重床と比較して約50%という大幅な軽量化を実現したことで取り扱い
  が容易となり、工事の際の床パネル脱落による配線損傷などの事故の解消につながります。
(2) 新工法の採用によるコストダウンを実現
  脚フレーム(架台)に装置の奥行方向寸法に対するに追従性を持たせるなど架台ユ
ニットおよび脚フレーム(架台)の設置方法に新たな工夫を施すことで、奥行90cm・120cmといった大きな装置・ラックにフレキシブルに対応することが可能です。また、施工に不可欠な水平レベル出し*5が容易になる(注1)など工数が半減し、施工時間の大幅短縮、施工費用の削減が実現します。

注1)図4に示すように、長尺のビーム(架台梁:2.4m)の両端に脚フレームを仮留めした状態で水平レベルを出すことで、ビームを水平に設置することができます。これにより中間脚フレーム部ではレベル出しを省略することが可能になります。
(3) 震度7クラスの耐震性能
  NTTファシリティーズのもつ高性能な3次元振動台で、震度7クラスの大地震時に揺れが最大となる中高層建築物の上層階で想定される地震波による(屋上は除く)振動試験を実施し、スチール二重床と同等以上の耐震性能を有することを確認しています。
(4) スチール二重床と同等の仕様・規格の遵守
  ラックや空調・配線等との整合についても、スチール二重床と同等の仕様・規格を遵守した製品となっています。さらに、本システムは既存スチール二重床との併用も可能で、データセンター機械室や通信機械室などの拡張ニーズにも対応できます。
(5) 環境負荷を軽減
  アルミという素材の特徴を活かし、優れた耐食性、静電・電撃防止機能に加え、高いリユース性・リサイクル性により環境負荷を軽減します。
3.今後の取り組み
 本システムは、NTTグループのIT装置収容室用に開発したもので、今後はNTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ等の通信機械室やデータセンター機械室などのIT装置収容室をはじめ、通信会社・放送会社など民間企業にもご提供していく予定です。
5.用語の解説
*1 ビーム(架台梁):
一般的には上からの荷重を支える長尺の構造材のこと。この二重床システムでは等間隔に設置された複数の脚フレーム上部に60cmの間隔をもって橋渡しされた部材で、装置を載せる部分。
*2 脚フレーム(架台):
上記ビーム(梁材)を支えるアルミ鋳物製の門型の構造材。この二重床システムの固有もの。
*3 架台ユニット:
上記ビーム(架台梁)と脚フレーム(架台)からなる構造体のこと。ラックや装置はこの架台ユニット上に固定される。
*4 iDC(インターネット・データセンター):
インターネット時代のデータセンターのこと。WWWサーバやメールサーバ等EコマースやASPサービスに用いられるサーバ等の、設置場所を提供するハウジングサービス、サーバも貸与するホスティングサービス、サーバの運用・管理の代行サービス等を提供するインターネットインフラ設備のことである。高品質な回線と安全な場所、24時間体制の管理運営サービスを合わせた統合的なインターネット環境を提供する。
*5 水平レベル出し:
上記ビーム(梁材と)が水平になるように調整すること。
【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。
予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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