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[1]建物特徴: |
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大正末期に建設された旧京都中央電話局が、地上3階建の専門店集積型商業施設「新風館」として生まれ変わった。今回の開発は、将来の大規模開発を睨んだ段階開発の第一歩である。商業立地としては一等地ではないため、周辺の開発動向や地域との対話を踏まえ、時間をかけて地域のポテンシャルを高め、この地にふさわしい開発のあり方を探るステップである。商業、建築とも発想の原点は旧電話局で、コンセプトも共通して「伝統」と「革新」の対比的な融合である。建築は、マッシブな旧棟と軽快な新棟をロの字型につないで対比させ、中央に回廊を巡らせて融合を図っている。回廊は円形のホールとともに「融合」のシンボルである中庭の一部である。
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[2]プロデューサ: |
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・NTT都市開発株式会社
関西支店 開発部長 岡田充弘、課長 田中稔
・株式会社親風社中 代表取締役家元 永江暢浩、取締役 八木岡穂積 |
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[3]ディレクター: |
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株式会社エヌ・ティ・ティファシリティーズ
建築事業本部 副本部長 蜂須賀達志 |
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[4]デザイナー: |
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・株式会社 エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ 佐藤敦、原優子
・株式会社リチャード ロジャース パートナーシップ ジャパン (東京都)
BENJAMIN WARNER、黒嶋成洋
・株式会社ピー・フォー (東京都) 鈴木輝一
・有限会社内原智史デザイン事務所 (東京都) 内原智史 |
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[5]デザイナーからのコメント: |
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「街」「人」「歴史的建造物」と呼応する魅惑的な商空間づくりが根源のテーマであった。それを実現し今なお集客力を増し続ける力は、「人の心」を捉え続け「人の営みが展開する場」を求めたソフト・ハードの一貫したデザインである。設計に先立ち企画から運営まで担当するチームが結成され、幅広いコラボレーションのなかからこの空間は生まれた。そして今も運営チームにより「場」がデザインされ続けている |
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[6]審査会の評価コメント: |
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既存のレンガ建造物に対し、きめ細やかに鉄骨を組み合わせることによって緊張感のあるコンバージョンデザインとなっている。 |