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平成17年1月20日

ASP方式によるファシリティマネジメント支援システムを開発
~施設データベース活用ツールの導入・運用をローコストに実現~

 NTTグループの総合エンジニアリング・サービス企業、NTTファシリティーズ(代表取締役社長 布谷 龍司)は、ファシリティマネジメント*1(以下、FM)における施設情報データベースの活用を目的に、経営資源としての土地・建物資産の評価と活用戦略策定を支援する環境をローコストに実現するASP方式*2のFM支援システム『Click Property(クリック・プロパティ)』を開発しました。
1.開発の背景とねらい
 NTTファシリティーズは、NTTグループが保有する土地(約4000万平方メートル)・建物(約40000棟)の管理運用業務を通じて「通信の信頼性確保(通信建物の性能維持による通信設備の健全な動作の保証)と土地・建物資産の利活用、コストミニマム化」を目的としたFMを実施しています。また、NTTグループでのFMを効率的に行うため、自社内において様々なFM支援システムを開発するとともに、それらのシステムにより構築されたFMデータベースを企業間イントラネット上で流通させる「NTTグループFM支援システム」を開発し運用してきました。ITを駆使した先進的なシステムによるFMデータベースの構築と、ネットワークを介したスピーディなFM関連情報の流通を通じて、当社はNTTグループ各社に対して、経営資源としての土地・建物資産を最大限に活用するためのFM情報インフラを構築・提供してまいりました。
 今回、NTTグループのFMで培ったノウハウを元に、NTTグループ以外のお客様に向けたFM情報活用環境を実現するため、新たにASP方式によるFM支援システム『Click Property』を開発しました。本システムは、FM導入による経営効率化をめざすすべてのお客さまに対して、様々なデータベース分析機能を用いることで、お客様も気がついていなかった問題・課題を抽出・発見し、「保有施設資産のあるべき姿」「適切な施設資産の運用方法」「施設資産に関わるコストの低減」を実現するための施策立案・意思決定を支援します。また、本システムはASP方式を採用しているため、当社データセンタ内のプログラムと運用環境をご利用いただくことで、初期構築時やバージョンアップ等においてお客様が多大な設備投資を要しない、ローコストな情報活用環境を実現します。

2.システムの概要
(1) 簡単操作
本システムはインターネットを介してアプリケーションとデータベースを提供するASP方式を採用しています。システムの利用にはWebブラウザソフトを使用し、わかりやすい画面と簡単な操作性を実現しています。
(2) ローコスト
ASP方式ではシステム導入に当たってお客様側でサーバ等の購入やデータセンタの整備といった初期投資は不要であり、ローコストにFMシステムの導入・利用が可能となります。また、バージョンアップや機能追加といったシステムのメンテナンスにおいても、お客様側でのシステム更改(バージョンアップ作業)や運用サポートに関わる煩わしい手間はかかりません。
(3) セキュリティ
お客様の土地・建物資産情報は、当社データセンタ内のサーバに保管されますので、災害・停電・侵入といったリスクに対する安全性が確保されます。また、インターネットを介した情報流通においては、通信の暗号化及びログイン時のID・パスワードによる認証により、情報漏洩を防止します。
(4) 情報共有
本システムはネットワーク環境で利用されるため、複数のユーザによる施設情報の共有が可能です。ユーザごとにアプリケーションやデータベースへのアクセス権限を設定できますので、施設の運営に関わる様々な立場のユーザによる業務支援ツールとして活用できます。
(5) 施設マネジメント業務に有効なツール
適切なデータベースと基本情報管理機能、履歴情報管理機能、保全計画管理機能、評価・分析機能により、施設マネジメント業務を行う上で最も有効なツールとなっています(「3.機能構成」参照)。また、追加オプションとして、「施設運営情報共有機能」「施設予約支援機能」「故障苦情対応支援機能」「建物劣化診断ツール連携機能」等、細分化された様々な機能から必要に応じたもののみを選択して使用できる、自由度の高い機能構成となっています。

システム構成図
システム構成
3.機能構成
(1) 基本情報管理機能
施設の基本的な情報である土地概要、建物概要、建物仕様、設備概要、図面・写真等、業者情報等を網羅することで、効率的な施設情報管理を支援します。

基本情報管理機能画面イメージ画像
図1:基本情報管理機能 画面イメージ

(2) 履歴管理機能
保全業務スケジュール、不具合状況、トラブル情報、メンテナンス情報、工事履歴情報等の機能により、日常的な施設管理業務の効率化・高度化を実現します。また、光熱水費やエネルギー使用量データの登録・集計機能の利用による傾向分析等が可能です。
(3) 保全計画管理機能
長期(30年)、中期(5年)、短期(1年)の3種類の保全計画を作成し、経営資源としての土地・建物資産の戦略的な活用を支援します。

保全計画管理機能画面イメージ画像
図2:保全計画管理機能 画面イメージ

(4) 評価・分析機能
複数の施設の状況を比較するベンチマーキング等の手法により、お客様が保有する施設の中から突出してコストがかかっている等、特に問題がある施設の特定・抽出や、複数のデータベースを分析することにより、施設が抱える根本的な問題点の発見等、施設活用戦略の策定を支援します。
上記以外にも「施設予約管理支援機能」「ビル運営情報共有機能」「ドキュメント管理機能」等の機能を追加オプション機能として用意しています。

4.今後の展開
現在、4月を目処に商品化を進めています。商品化に併せ、当社のFM事業のメニューとして展開を図る予定です。
5.用語の解説
*1 ファシリティマネジメント(FM)
企業、団体等が組織活動のために施設及び環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動(参考:日本ファシリティマネジメント推進協会発行 FMガイドブック)
*2 ASP方式(Application Service Provider)
サービス事業者のサーバへネットワークを介して接続し、アプリケーションを利用する方法

【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。
予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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