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2008年4月16日
株式会社NTTファシリティーズ |
直流電源システム「DC POWERシリーズ」
19インチラック型高効率整流装置を開発
~ICT装置の高密度化・大容量化に柔軟に対応~
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株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長 森勇)は、19インチラックに搭載可能な薄型・高出力の整流装置に続き、19インチラック型の高密度・大容量な新型整流装置を開発しています。
本装置は、サーバ及びストレージ等のICT装置の高密度化に伴う所要電力の増加に対応して、データセンター等の19インチラックの架列またはフロア単位に高信頼・高効率な直流電力が供給可能な装置です。また、従来品に比べ、変換部の高密度化・高効率化を図り、一層の省エネルギー・省スペース化を実現します。さらに、ICT装置の新設・増設による電源出力の変更に対して、整流器ユニットの追加により最適(ライトサイジング)な電源供給容量にフレキシブルに対応する、優れた拡張性を有しています。
本装置を用いた直流給電システムは、UPSを用いた一般的な交流給電システムに比べて、高信頼かつ、約15%高効率(図1)であるため、省エネルギーに寄与すると共に、地球環境に優しい電源システムとしてご利用していただくことができます。
図1:DC給電方式とAC給電方式のシステム効率比較
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1.開発の背景 |
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当社はこれまで、地球温暖化への対応を含めたCSR経営の高まりを踏まえ、「Green Integration」*1等の地球環境への取り組みを進めています。また、経済産業省では、ICT機器の消費電力量の急増を予測し、ICT機器の省電力化を目指す「グリーンITプロジェクト」*2に取り組んでいます。
米Gartner社の試算によれば、データセンターが排出する二酸化炭素(CO2)は、世界のICT業界からの総排出量の23%に相当し、ICT業界のCO2排出量は世界全体の2%に相当し、航空業界の排出量に匹敵するといわれています。
データセンターにおけるCO2排出量が増加している主な要因として、「消費電力と発熱量の増加」が考えられます。これを解決するためには、サーバ、ストレージ、ルータ等のICT機器の低消費電力化と共に、ICT機器に電力を供給する電源システムの高効率・大容量化、空調システムの高効率化が重要です。 このため、当社は、データセンターのエネルギー消費の低減を目指し、電源の「直流化」を推進しています*3。
商品のラインアップとしては、19インチラックに搭載可能な、薄型・高出力の新型整流装置*4を既に開発し、適用領域をラック単位からラックの架列、フロア単位に拡大可能な19インチラックと同寸法の高密度・大容量な新型整流装置の開発(図2)に取り組んでいます。 |
2.新型整流装置の特徴 |
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新型整流装置は、従来品の機能・性能を踏襲し、一層の高効率化、省スペース化、優れた拡張性の実現(表1)を目指し、以下のような特徴を有します。
(1) |
整流器ユニットの高変換効率
最適設計化を極限まで進め、業界最高水準の高効率化(定格入出力時:93%)を実現します。 |
(2) |
高密度化により省スペース化・施工性向上
高密度実装・熱設計の最適化を考慮した構造設計により、変換部の小型化を実現すると共に、施工性の向上を図ります。
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(3) |
優れた拡張性・保守性
拡張性に優れた基本設計を行い、ユニット台数の選択によりICT機器の所要電力に合わせた柔軟な装置構築を可能とします。
また、直流電源システムでは、システムを停止させることなく、ホットスワップ*5によりユニット交換を安全且つ容易に実施可能となっています。 |
(4) |
セキュリティの向上
オプションにて、整流装置の運転状態の表示部の操作以外は触られないよう扉を設ける(図2)ことができ、セキュリティの向上が可能です。 |
表1:従来品との比較
項 目 |
開発品 |
従来品 |
記事 |
ユニット変換効率(%) |
93以上 |
92 |
定格入出力時 |
ユニット出力電流(A) |
150 |
150 |
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システム出力電流(A) |
2100 |
2100 |
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ユニット出力密度(W/cm3) |
0.43以上 |
0.29 |
約1.5倍 |
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図2:開発品の概観
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3.今後の展開 |
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エネルギー消費抑制と環境負荷抑制に貢献できる実行可能なソリューションとして、直流電源システムをITベンダ・ユーザー・システムインテグレーター等へ積極的に提案していきます。
また、電源装置の一層の高効率・高出力・小型化を図り、データセンターおよびICT装置の省エネルギー化(高効率化)に貢献すると共に、地球環境にやさしい直流給電システムの普及活動をさらに推進してまいります。 |
4.販売開始予定時期 |
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2008年7月下旬 |
【参考】直流化のメリット |
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ICT機器に適用する電源装置には、高い信頼性と効率が要求されます。 NTTファシリティーズが提案する直流給電方式は、以下のようなメリットがあります。
(1) |
高信頼性
直流電源システムはシンプルな回路構成(図1)となり、停電時・故障時には直接バックアップ電源である蓄電池から給電するため、非常に高信頼のシステムとなります。 |
(2) |
高効率性
直流電源システムでは、電力変換部(AC/DC or DC/AC)が3段から1段となるため、一般的な回路構成では給電効率が約15%アップし、電気料金を削減すると共に、地球環境への負担を軽減します。また、発熱が抑えられるため、空調コストも削減します。
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(3) |
拡張性・保守性
直流電源システムでは、システムを停止させずに増設が可能です。また、ホットスワップ*5によりユニット交換も安全且つ容易に可能となっています。 |
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【本件に関する報道機関からのお問合せ先】 |
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NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp |
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【一般のお客様からのお問い合わせ】 |
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コンタクトセンタ TEL:0120-72-73-74 午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます) |
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ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。 予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。 |
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