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2010年5月24日

3次元振動試験システム「DUAL FORCE」の運用開始について
~「世界初」最大振動変位±110cmの振動試験システムの活用により、ICT装置の信頼性を向上~

 株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長:沖田 章喜)は、二つの世界初の技術を実現させた3次元振動試験システム「DUAL FORCE」を、NTT武蔵野研究開発センタ(東京都武蔵野市緑町)内に構築し、6月より運用を開始します。
 NTTファシリティーズでは、このシステムを用いた耐震性能の検討・評価により、NTTグループおよびデータセンターを有す企業のICT装置や各種設備の信頼性向上に努めます。

«二つの世界初の技術を実現»
(1)最大振動変位±110cmで、30~50階建超高層ビルの大きな揺れを再現
(2)巨大地震による長周期の揺れから、環境・輸送振動といった短周期の揺れまでを再現
  • DUAL FORCEの全景
DUAL FORCEの全景
※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。
  • DUAL FORCEの性能
DUAL FORCEの性能
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1.振動試験による耐震性能の検討・評価

(1)今までの振動試験
 振動試験は、情報通信機器の実物を振動台上にセットし、人工的に地震を発生させて、機器の耐震強度や機能障害を検討するもので、耐震性能の検討・評価を行う上で極めて有効な手段です。
 NTTファシリティーズは、主に中低層ビルの床上における地震時の揺れを対象とした振動試験法と耐震評価技術により、情報通信機器の耐震性確保に貢献してきており、1995年に発生した阪神・淡路大震災(マグニチュード7.2、震度7)においても、情報通信機器の被害を最小限に留めることができました。
  • 振動試験イメージ(サーバラックを搭載)
振動試験イメージ(サーバラックを搭載)
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(2)長周期地震動の危険性
 近年では、高度かつ重要な機能を担う機器類が、超高層ビルや免震ビルのような長周期構造物にも設置されるようになってきました。また、太平洋沿岸のプレート境界においてマグニチュード8クラスの巨大地震が発生した場合、首都圏を含む大都市圏において長周期地震動が発生しやすいと言われており、長周期地震動で揺れやすい超高層ビルや免震ビルなどでは大きな揺れ(大きな振動変位)により、建物内に収容されている各種機器・建物構成部材さらには居住者などに対する被害が発生する危険性が指摘されています。
(3)長周期地震動に対する振動試験
 長周期地震動を受けた時の超高層ビルや免震ビルの床上における揺れは大きな振動変位になり、今までの振動台では再現することができませんでした。「DUAL FORCE」は振動変位±110cmまで対応できるため、これらの揺れを再現した振動試験を行い、ICT装置や各種重要設備の耐震性能の検討・評価を行うことができます。
  • 長周期地震動に対する振動試験の例
長周期地震動に対する振動試験の例
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2.今後の予定

 NTTファシリティーズは、「DUAL FORCE」を用いて巨大地震に対する機器の挙動や損傷要因を解明し、NTTグループおよびデータセンターを有す企業のICT装置や各種設備の先進的な耐震対策技術の研究開発を進めていきます。さらに、機器機能に影響のある短周期領域の振動障害に関する研究開発についても「DUAL FORCE」の利用を進め、社会基盤の信頼性向上に幅広く貢献できるよう積極的な研究活動を展開していきます。

本件に関するお問い合わせ先
報道機関からのお問い合わせ
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp
一般のお客様からのお問い合わせ
コンタクトセンタ 0120-72-73-74
午前9時~午後5時まで(土・日・祝日はのぞきます)

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