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2011年11月21日

日本初 風力発電を利用したコンテナ型データセンターの実証実験について

 株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長:沖田 章喜)は、青森県の協力を得て、青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)において、コンテナ型データセンター実証実験サイトを構築し、日本初となる風力発電を利用した実証実験を2012年1月から開始いたします。

図1:実証概要

図1-実証概要

1.背景

 近年のICT装置の高性能化や高密度化、大量稼動に伴う高発熱化により、データセンターの消費電力量は今後ますます増加すると予想されており、環境負荷抑制やコスト削減の観点から省エネルギー化,高効率化が必要とされています。また、東日本大震災以降の電力事情の逼迫や地球環境保護の観点から、再生可能エネルギーに対する期待は非常に高まっています。
 一方、データセンターの潮流として、クラウドコンピューティングの進展に加え、災害被害を最小限に抑えるという観点からもデータセンターの地方分散化に注目が集まっています。地方自治体等による、仮想化技術を活用した自治体クラウドの展開など、地方におけるデータセンターの利用拡大が期待できます。
 青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)は、日本最大級の風力発電施設が展開されており、またデータセンターにおける消費電力抑制に効果的な外気冷房システムに適した冷涼な気候であることから、再生可能エネルギーを活用した超低炭素型のデータセンター構築の有力な候補地であると言えます。

2.実施概要

 青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)において、コンテナ型データセンターを構築し、(1)風力発電由来の電力利用に関する技術検証ならびに高電圧直流給電システムとの連携技術の検証 (2)直接外気冷房に関する運用技術の検証を目的に、2012年1月から2013年3月まで実証実験を実施します。

図2:実証場所

実証場所地図

※図をクリックすると、拡大表示でご覧になれます。

  1. 風力発電由来の電力利用に関する技術検証ならびに高電圧直流給電システムとの連携
     風力発電は自然環境を活用した持続可能なエネルギー源である一方で、その性質から出力電力が変動する特性を持っています。データセンターでは、サービスを継続するために比較的安定した電力供給が必要とされることが一般的です。
     そのため今回の実証では、風力発電による電力を適切にデータセンターで活用するために必要とされるシステム構成や運用ノウハウを検討、検証します。
     また今月当社より販売開始した高電圧直流(HVDC)給電システム*は、従来の給電システムよりも省エネ、高信頼なソリューションとして提供しています。本実証サイトにおいては更なる高効率かつ安定的な電源の追求のため、風力発電由来の電力と連携したHVDC給電システムを構築し、技術検証を実施します。風力発電を活用したHVDC給電システムの取り組みは世界初の事例(当社調べ)となります。
  2. 直接外気冷房に関する運用技術の実証
     当社では、今まで間接外気冷房方式による世界トップクラスの高効率空調システムの構築技術を提供してまいりました。また、直接外気冷房システムについても複数のデータセンターでの検討並びに導入実績があります。今回の実証では、更なる効率改善に向けて直接外気冷房による、特に夏季高温時、冬季低温時における年間を通した運用の検証、評価を行います。
     また、外気冷房方式の採用のみならずICT機器と空調装置等の連係制御も含め、データセンター全体の効率化に向けた検証も実施します。

3.今後の予定

 当社では、今日までデータセンターの環境負荷抑制、省エネルギー化、低コスト化に向けて多角的な開発、検討、ソリューション展開を進めて参りましたが、本実証実験により得た技術・ノウハウを活用し、再生可能エネルギー等を最大限に活用した環境配慮型データセンター構築ソリューションを提供してまいります。

用語説明

* 今月当社より販売開始した高電圧直流(HVDC)給電システム
2011年11月10日ニュースリリース: ICT装置用高電圧直流給電システムの販売開始について

http://www.ntt-f.co.jp/news/heisei23/h23-1110.html をご参照ください。

本件に関するお問い合わせ先
   (株)NTTファシリティーズ 総務人事部 広報室 TEL:03-5444-5112

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日時点の情報です。予告なしに変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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