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2013年8月8日

ICT機器の省エネルギー化の促進を目指し高電圧直流 (HVDC) 給電システムの共同提案を開始
~ 同時に、日本HPよりHVDC対応パワーサプライユニットの一般販売開始 ~

日本ヒューレット・パッカード株式会社
株式会社 NTTファシリティーズ

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(代表取締役 社長執行役員:小出伸一、以下 日本HP)と株式会社NTTファシリティーズ (代表取締役社長 筒井清志、以下 NTTファシリティーズ)は、データセンター等の省エネルギー化・高信頼化を可能とする高電圧直流 (High Voltage Direct Current: 以下 HVDC*1) 給電システムと、同じくHVDC給電対応のx86サーバー「HP ProLiant サーバー (エイチピー・プロライアント)」の共同提案・販売*2を通じて、データセンター等の省エネルギー化、高信頼化、およびインフラ設備の合理化を推進します。

1.背景と概要

 昨今、クラウドサービスに象徴されるデータセンターでのICT機器の大規模化の潮流と、国内の電力供給環境の変化により、ICT機器に対する省エネルギー化ニーズはますます高まっています。2004年より両社はブレードサーバーなどの大規模ICT機器導入と、電源・空調システムなどのファシリティ構築を合わせたシステム環境構築トータルソリューション事業における業務提携をスタートし、地球環境に配慮した、より安心・安全なシステム環境構築をワンストップで提供して参りました。このたび両社はその業務提携を拡大し、NTTファシリティーズが提供するHVDC給電システムと、日本HPが提供するHVDC対応サーバーの共同提案・販売を開始いたします。この提携拡大を通じて提供されるHVDC給電システムと対応サーバーにより、従来の一般的なAC給電システムと比べて高い信頼性を維持しながら、データセンター全体で約20%の電力削減や、給電設備の電源スペースを最大40%削減することが可能です。これらの高い費用対効果のデータセンター/ICT環境の提供を通じて、お客様のICT機器の省エネルギー化ニーズを高い次元で満たしてまいります。

 HVDC給電システムは、NTTグループ連携のもと、NTTファシリティーズとNTT環境エネルギー研究所がいち早く研究開発に着手し、技術検討、性能仕様検討だけでなく安全等も含めて国際標準化機関での標準化活動を進めています。NTTファシリティーズでは、HVDC給電の整流装置をはじめ、既存のDC48VやACを入力とするICT機器への給電を可能とするシステムの開発・販売を行っております。

 日本HPでは、国際標準化をリードするNTTファシリティーズとNTT環境エネルギー研究所と歩調を合わせ、HP米国本社とともにHVDC給電に対応したICT機器の研究、及び開発を進め、本日よりDC 380V供給に対応したパワーサプライの販売を開始します。新たに販売を開始するパワーサプライは、米国・日本をはじめHPがグローバルで提供・販売するICT機器の多くで採用されているHP共通電源モジュール規格で設計・製造されており、1つのモジュールでありながら幅広いICT機器のHVDC対応を実現することが可能です。このDC 380V対応パワーサプライは交流モデル(HP社製)に比べて入力容量(VA換算)を最大6%程度小さくでき、蓄電池を含めた電源インフラ設備全体のコスト・スペース低減に貢献できます。まず第1弾のHVDC電源対応機器として、2U筐体に最大2プロセッサー搭載可能なHP ProLiant DL380p Gen8サーバーなど、計4機種をサポートします。今後はさらに対応ラインアップを拡大し、データセンター向けx86サーバーラインアップの約60%*3をHVDC対応モデルにすることで、HVDC給電システムの普及を促進します。

2.新製品概要

日本HPが販売する新製品は以下の通りです。

製品名 希望小売価格 販売開始日
HP 1200W CS 380VDCパワーサプライ 67,200円
(税抜 64,000円)
8月8日
対応機器:
  • HP ProLiant DL380p Gen8 サーバー
  • HP ProLiant SL6500スケーラブルシステム
  • HP ProLiant SL230s Gen8 サーバー
  • HP ProLiant SL250s Gen8 サーバー
  • HP ProLiant SL270s Gen8 サーバー

※今後、対応機器を追加予定

日本HPとNTTファシリティーズは、主に新規建設のデータセンターや、給電設備のリフレッシュを検討するデータセンター事業者に対して、高効率で信頼性の高いHVDC給電システム、HP ProLiantサーバーの共同提案、販売促進活動を実施し、データセンター、ICT機器の省エネルギー化と、社会への貢献を推進いたします。

用語説明

*1 高電圧直流(HVDC)
電力会社からの電力供給から(ICT)機器への給電課程の中で、AC-DC、DC-DCの変換回数を減らすことで、データセンター全体の電源変換効率を向上させる給電システム。整流器からICT機器への供給はDC380Vで供給され、従来の交流給電システムと比較して約20%省電力、単一給電システムでの信頼度は約10倍、給電システムのスペースを最大40%削減します。
*2 
NTTファシリティーズの高電圧直流(HVDC)給電システムは、NTT環境エネルギー研究所が推進したITU-T(国際電気通信連合)が発行するL.1200「電気通信およびICT装置入力端における400Vまでの直流給電インターフェースに関する勧告」に準拠するICT機器に対し給電が可能です。
*3 
データセンター向けラインアップである、ラックマウント、ブレード、スケールアウト製品の出荷総数のうち、HVDC対応ラインアップが占める割合

掲載の社名、製品名は、各社の商標、または登録商標です。

【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
NTTファシリティーズ 経営企画部広報室 MAIL:pr@ntt-f.co.jp

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