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ビジネスコラム

「SDGs」の可能性、ビジネスへの効果とは

2018年10月17日

 国連が策定した「SDGs(エスディージーズ)」は、全地球規模で取り組みがはじまっており、日本でも政財界を挙げての普及が進んでいます。前回紹介したように、金融の分野にも影響を与えているといいますが、企業はどのように向き合えばいいのでしょうか。今回は、SDGsにはビジネス上どのような効果があるのか、そして、企業はどのように考えればよいのかを解説します。

企業がSDGsに取り組むべき理由

 SDGsは、2030年に向け、全地球規模で達成すべき目標が定められた、企業の道しるべともいえる存在です。企業は、SDGsの活用により、新たなビジネスチャンスの獲得へとつなげられるとともに、経営リスクを回避できます。

 企業とステークホルダーの関係構築において、SDGsは大きな影響力を持っています。世界の投資家の間では、環境・社会・企業統治を判断基準にすえたESG投資を重視する傾向にありますし、消費者の環境問題に対する意識も高まっています。そのため、SDGsの活用によって、企業の資金調達やブランド力の強化が期待できます。

 さらに、SDGsには国や企業はもちろん、自治体、NGOやNPO、教育機関、研究機関など、多種多様な組織が参加しています。そのため、SDGsのコミュニティに参加することは、新しい取引先を獲得するチャンスととらえることができますし、志を同じにする企業や自治体とのパートナーシップ、産官学の連携などによって新たな事業を創出する絶好の機会ともいえます。

 こうした急激な変化は、企業にとってリスクにもなります。SDGsでは、各国政府に対して政策や行動計画に開発目標を反映することを推奨しており、今後、世界的に規制や法令の見直しが進む可能性があります。例えば、SDGsの目標の1つでもある環境関連の規制は、欧州や中国で厳格化が進んでおり、それが日本企業の参入障壁になるケースも珍しくありません。

 こうした変化に対応できなければ、コストの増大や競争力の低下をもたらす危険もあります。しかし、企業がSDGsを中核事業と結びつけて展開すれば、変化に上手く適用し、市場で優位なポジションを占めることができます。

 SDGsはビジネスチャンスや経営リスクにも関係していますが、企業はどのように考えればよいのでしょうか。

自社にとっての優先課題を考えよう

 企業がSDGsに取り組むためには、「優先課題」を決定する必要があります。

 SDGsには、17の目標と169の行動目標が設けられており、さまざまな分野にビジネスチャンスをもたらすと考えられています。例えば、エネルギーの分野では、脱炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーや省エネ技術に注目が集まっています。気候変動などの対応策も含む危機管理サービスの市場規模は、いまや1兆円を超えており、新たなニーズが生まれています。

 このように、SDGs関連の市場には大きな商機があると考えられています。そこに、企業が参入するには、まず17の目標の中から事業と関連性が高いものをいくつか選び、優先課題として位置づけます。SDGsの達成に、自社の強み、技術や商材がどのように貢献できるのかを考えるのです。

 そのためには、自社の事業を棚卸しする作業も欠かせません。その中で、今はSDGsを意識していない企業でも、自社が保有するサービスやソリューションと、SDGsの関連性が見つかる可能性があります。そうしたものが見つかれば、SDGsの推進はもちろん、新たなビジネスチャンスにもつながります。

コミュニケーションも大事になる

 SDGsの取り組みを、社内外にアピールしていくことも大切です。企業は、ステークホルダーに、自社のSDGsに対する姿勢を伝えることで、関係性を強化することができます。

 報告するにあたっては、参考となる国際的なガイドラインもあります。例えば、GRI(Global Reporting Initiative)は報告の基準として、比較可能性、正確性、適時性、信頼性といった10の原則を定めています。こうした基準にもとづき、SDGsへの貢献について認知を広めることで、企業のブランド力は高まっていくはずです。

 そうしたガイドラインを活用すれば、CSRに取り組んでいる企業の場合、その活動内容をSDGsの文脈でアピールできます。企業が個々で考えていた、CSRに関する戦略策定や目標設定、評価方法などの参考になる部分も多いはずですから、企業の社会貢献度を一層高めてくれることでしょう。

 このように、企業はSDGsの取り組みによって、経営リスクを低減するだけでなく、ブランド力を向上することができます。さらに、それが社会貢献にもつながるのです。将来世代のため、自社のために、2030年に向けた新たな一歩を踏み出してはいかがでしょうか。

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