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ビジネスコラム

時代に合わせ変化し続ける「ゴールデンウイーク」は何を変えたのか

2020年4月29日

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 春の大型連休「ゴールデンウイーク」は、時代とともに姿を変えながら、社会や経済、私たちの行動に大きな影響を与えてきました。今回は、その意外な誕生を紐解くとともに、これまでの変遷と多方面に与えてきた影響について紹介します。

映画と密接な関係があるゴールデンウイーク誕生秘話

 ゴールデンウイークは、4月29日の「昭和の日」、5月3日の「憲法記念日」、5月4日の「みどりの日」、5月5日「こどもの日」と祝日が続き、これに土曜日と日曜日が重なることで大型の連休となります。

 1948(昭和23)年に「国民の祝日に関する法律(祝日法)」が施行されました。これにより従来祝日だった4月29日(当時:昭和天皇の誕生日)に加え、新たな祝日として「憲法記念日(5月3日)」「こどもの日(5月5日)」が制定されました。

 4月末から5月初旬に祝日が集中をしたことで、売り上げを大きく伸ばしたのが映画会社でした。映画業界では、客入りの良いこの期間に大作を投入するようになり、ゴールデンウイークという言葉をつくり宣伝するようになったのです。それが世間にも浸透していき、1950年代の初めには一般でも使われるようになったといわれています。

 映画業界とは対照的に、一部のテレビ局ではゴールデンウイークという言葉を使用していません。それにいくつかの理由があるといいます。「何日も休んではいられない」という視聴者からの声、「外来語・カタカナ語の使用を避けたい」「長すぎる」といった放送現場の声があり、ゴールデンウイークではなく「大型連休」を使用しているというのです。

連休の大型化がもたらす絶大な経済効果

 ゴールデンウイークは当初、祝日が連続しておらず、間に平日が入り休日がとびとびにあったことから「飛石連休」という呼び方もされていました。しかし、1985年(昭和60年)に祝日法が改正。それにより、5月4日が「国民の休日」となったことで飛石連休という言い回しも徐々に使われなくなっていきました。

 連休の大型化とともに、ゴールデンウイークの経済効果も大きくなっています。あるシンクタンクは、全国の主要企業が予定している連休の平均日数が前年比で 0.7 日増えると、名目GDPが約2,000億円増加するとレポートの中で報告。特に娯楽、レジャー、外食といった分野は経済効果が大きくなるようです。一方、操業停止などの影響がある製造業、建設業はマイナスの影響があるとしています。

 2005年(平成17年)には、再び祝日法が改正。これより、4月29日が「昭和の日」に制定され、従来4月29日だった「みどりの日」は5月4日に変更となりました。また、5月3日から5日にかけて祝日が連続したことにともない、その間に日曜日が重なった場合には、5月6日を振り替え休日することになりました。

 2019年は、この年に限り皇太子さまが即位される5月1日を祝日とする法律が可決。それにより、4月27日から5月6日までの10日間という超大型連休が実現しました。その効果は絶大で、2兆円を超える経済効果があるという試算もありました。

個々の行動にも影響を与えるゴールデンウィーク

 ゴールデンウイークの大型化は、個人の行動に大きな影響を与えています。2019年のゴールデンウイークの予定についてアンケートを行ったある調査では、2位を「海外旅行」が、3位を「国内旅行/帰省」が占めました。

 2019年のゴールデンウイークの期間、成田国際空港の利用者は前年同期比114.0%になったといいます。また、鉄道会社の調査によると、新幹線、在来線特急などを約1516万8000人が旅行や帰省に利用。前年同期比で19%増となり、ゴールデンウイーク期間中としては、2001年度以降で最多となっています。高速道路も賑わい、主な区間の日平均交通量は前年比16.8%増の5万100台を記録しています。

 また、それ以外ではアンケートの4位が「仕事/学習」となっており、大型連休といえど仕事の方や、まとまった時間を自己成長につなげようという方も多いようです。

 このようにゴールデンウイークは時代とともに姿を変えながら、社会や経済だけでなく、私たちの行動にも影響を与え続けてきたのです。今年は外出がむずかしいゴールデンウィークとはなりますが、ご自宅でゆっくりと良い時間をお過ごしください。

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