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ビジネスコラム

停電被害を最小限にするバックアップ対策とは

2019年9月11日

 自然災害が引き起こす大規模停電や瞬時電圧低下(瞬低)などは、企業に大きな損害を与えます。そうしたリスクを避け被害を最小限にするために、企業はどんな停電対策を取ればよいのでしょうか。基本となる電源のバックアップ対策について解説します。

電源トラブルに瞬間対応するUPS

 停電対策の基本として挙げられるのが、「UPS(無停電電源装置)」です。

 UPSとは、電力供給に異常があった際に、バッテリーなどを用いて一定時間電力を供給し、機器を正常に停止させることを目的とした装置です。その特徴は、電力トラブルが発生した際に、瞬時に対応して正常な電気を機器に供給できる点にあります。

 一方、電力を供給する時間が数分から数時間程度までと非常に短いのも特徴です。その理由は、UPSの役割にあります。それは、長時間の停電に対応するのではなく、コンピュータなどの電子機器を正常にシャットダウンするためのわずかな時間を稼ぐというものです。

 UPSは、瞬間的な停電である「瞬停」や、一時的な電圧低下の「瞬低」の際のバックアップ対策として非常に有効です。また、電気は需要と供給のバランスが崩れた場合などに、周波数変動を起こすことがあります。UPSは、そうした異常な電気の侵入を防ぎ、機器を守る役割も果たします。

 現在、UPSには様々な種類があり、最も利用が進んでいるデータセンターをはじめ、工場やオフィス、店舗など幅広いビジネスシーンで利用されています。

長時間停電に欠かせない非常用発電機

 UPSと並び、バックアップ対策として利用されているのが「非常用発電機」です。

 非常用発電機とは、ディーゼルエンジンやガスタービンエンジンといった内燃機関の動力を使い、長時間停電などの非常時に電気を供給する設備です。したがって、UPSだけでは対応できない、復旧に時間を要する停電に対応したバックアップ対策として、非常用発電機は利用されています。

 現在のビジネスの遂行にICT機器・装置は欠かせない存在です。もし停電によってサーバーなどの収容設備が停止すれば、大きな被害が生じるため、重要施設には非常用発電機が設置されています。機器や設備が止まらいよう体制を構築し、数十時間にわたって電気を供給できるようにするのです。

 また、停電によって消火栓や照明などが使えなくなれば、人命にも危険が及ぶ可能性があります。そうした設備や機器に電気を供給する非常用発電機は、人命を守る生命線ともいえる存在です。そのため、消防法や建築基準法によってその仕様が定められています。

 このように停電対策に欠かせない非常用発電機ですが、起動には燃料を送ったり、暖機したりする分の時間が必要になります。そのため一般的には非常用発電機とUPSの二者択一ではなく、両者を併用して使用します。

 異常が発生した際には、まずUPSで瞬時に電力を供給します。ただ、UPSはわずかな時間しか電力を供給できませんので、その間に非常用発電機を起動する時間を稼ぎます。起動した段階で、非常用発電機からの電力供給に切り替えるのです。

 また、東日本大震災の経験から、地域の電力システムなどに大きな被害が及ぶことを想定し、非常用発電機と同じ役割を担う移動電源車を準備している企業もあります。

環境にも優しい最新バックアップ対策とは

 近年は、電源のバックアップ対策も環境貢献を意識する時代になっています。例としては、バイオマス発電、太陽光発電、EVなどを用いたバックアップ対策があります。

 バイオマス発電については、有機燃料を用いて発電するとともに、発生する熱を給湯や冷暖房などに利用している企業や自治体も少なくありません。自家発電をしているため、停電時も給電をほぼ継続することができます。

 停電対策の新しい流れとしては、太陽光発電と蓄電池の連携が挙げられます。太陽光発電は、夜間や天候の悪い日には発電量が期待できず、停電時などの非常用電源としては確実性に欠けています。しかし、蓄電池と組み合わせることで、発電した電気を貯めておけるようにすれば、停電時の強力なバックアップ手段になり得ます。

 電気自動車(EV)もバックアップ対策になりそうです。EVは大型のバッテリーを走行用に搭載しています。この大容量のバッテリーを使えば、様々な電化製品を使えるようになることから、EVは停電時の応急電源として活用できます。すでに自動車メーカーなどと自治体の間で、緊急時にEVを無償貸与する協定を結ぶ動きが加速しています。

 一度停電が起きれば、企業にとって深刻な影響が出る可能性があります。大規模災害などをきっかけに停電のリスクに注目が集まる中で、バックアップ対策も多様化しているのです。

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