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ビジネスコラム

エネルギー効率を改善するヒントは最新「省エネ法」に!

2019年10月9日

 前回は、時代とともに変化する「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」の概要と動向を紹介しました。直近で省エネ法が改定されたのは2018年のことです。その内容をみることで日本の抱える課題も分かるといいます。今回は、省エネ法のイマを紹介するとともに、企業が省エネに取り組むためのヒントを探ります。

省エネ法改正で足踏み状態の突破へ

 省エネ法の整備や脱炭素社会の実現に向けた意識の高まりとともに、日本における温室効果ガス(GHG)排出量は着実に減ってきています。しかし、日本が掲げる目標を達成するためには、さらなる努力が必要です。

 日本は、2013年度を基準に、2030年度のエネルギー需要を原油換算で約5,030万kl(キロリットル)削減するという目標を掲げています。2016年度時点での削減量は876万klと、進捗率は17.4%にとどまっているのが現状です。

 企業における省エネ活動は進んでいる一方、工場をはじめとした産業部門やオフィスなどの業務部門のエネルギー効率の改善は、足踏み状態となっています。

 こうした手詰まり感を打破するため、2018年12月1日に省エネ法改正法案が施行されました。

企業間連携の促進など省エネがより取り組みやすく

 2018年における省エネ法の改正では、「企業間の連携」の課題解決が1つの焦点となりました。

 企業単位で取り組んでいたのではエネルギー効率の改善に限界がありますが、同業種やサプライチェーン上の企業が連携することで、さらなる省エネの推進が期待できます。しかし、従来の省エネ法では企業ごとのエネルギー消費効率を評価していたため、企業が連携した場合適切に評価することができないケースもありました。

 そこで、改正法では「連携省エネルギー計画」という認定制度を新たに設置。この認定を受けることで、複数の企業が連携して取り組んだ省エネの成果を各社の貢献度に応じて報告し、評価を受けることが可能になりました。

 グループ企業が省エネに効率的に取り組めるようになったのもポイントです。これまでは、親会社と子会社が別々に定期報告や中長期計画の提出を行う必要がありました。今回の改正で、グループ企業の親会社が新たに設けられた「認定管理統括事業者」の認定を受けると、親会社が子会社の分までまとめて義務を履行できるようになりました。

 サプライチェーン、グループ企業で省エネの取り組みが増えれば、企業単体の活動とは比べものにならないほどのGHG排出量を削減できます。日本がエネルギー需要の削減という目標を達成する上でも、大きな意味を持ちます。

 そのほかにも、省エネ法では、エネルギーを一定量消費する企業に、省エネに関する中長期計画を提出することを義務付けています。改正前はこれを毎年提出する必要がありましたが、改正法では省エネの優良企業については数年に一度で済むようになり、提出頻度が軽減されました。

税制優遇や補助が取り組みをサポート

 省エネ法の改正によって、より省エネに取り組みやすい環境が整備されました。しかし、実際に企業が取り組むとなると、省エネ設備の導入コストなどが気になることでしょう。

 改正省エネ法では、一定の要件を満たす企業が、事業のために省エネ設備を導入する場合、取得価額の30%の特別償却、または7%の税額控除を受けられる「省エネ再エネ高度化投資促進税制」という制度が設けられました。また、「連携省エネルギー計画」の認定者や、「事業者クラス分け評価制度」で連続してS評価を受けた企業が受けられる税制優遇もあり、企業をサポートしてくれます。

 また、年間の一次エネルギー消費量がゼロ以下になる建築物「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」といった、最新の省エネ手段を活用するのも手でしょう。

 今回紹介したように、省エネ法は企業に規制を課すものでもありますが、一方で取り組みをサポートしてくれるものでもあります。エネルギー効率の改善に取り組むためには、そうした省エネ法の動向を注視し、積極的に活用することが欠かせないでしょう。

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