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NTTファシリティーズ

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CSR報告書 2015 事業を通じ、さまざまなシーンで社会に貢献する。私たちNTTファシリティーズのCSR活動の成果をご報告します。

製品・サービスを通じた貢献

低炭素で省資源な社会を実現するため、企業には、自社の環境負荷の削減に加えて、環境性能に優れた製品・サービスを顧客に提供することも期待されています。NTTファシリティーズグループは、自社のグリーン化に加えて製品・サービスのグリーン化を積極的に推進し、環境にやさしい社会づくりへの幅広い貢献の在り方を模索しています。

太陽光による発電事業の積極展開

NTTグループには、50年間に及ぶ太陽光発電に関する取り組みの歴史があります。NTTファシリティーズはそれら世界有数の知見とノウハウを受け継ぎ、累計で600MW以上の発電施設を構築してきました。現在は、メガソーラーによる発電事業も積極的に展開しています。発電事業を通じて地球環境にやさしい再生可能エネルギーで地域に貢献すると同時に、メガソーラーに関するSI事業を拡大する契機としても活用しています。

*メガソーラー:発電量が1MW以上の大規模な太陽光発電設備。

メガソーラー発電事業の取り組み状況

私たちは、企業、自治体の太陽光発電システムの導入を企画・設計から構築・運用までトータルでサポートしています。また、国が推進する自然エネルギー普及・拡大や社会全体の環境負荷低減への貢献、太陽光発電に関する一層のノウハウの獲得・蓄積を目的として発電事業に取り組んでいます。
自然エネルギーである太陽光を利用して発電することで、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料の消費を削減することができ、燃料の燃焼で生じるCO2の排出量の削減に貢献しています。
現在までに、全国1,280ヶ所、407MW以上の太陽光発電システムの構築に携わりました。また、発電事業者として自社メガソーラー発電所を65ヶ所(153MW)構築・運営することで、環境に配慮した社会づくりをリードしています。(構築実績:2016年3月期末)

Fソーラーリサーチパーク

2013年7月に竣工した「吉野ヶ里メガソーラー発電所」は、NTTファシリティーズの7番目の太陽光発電事業用サイトです。その規模は12MWと国内有数のものであり、想定年間発電量も12,850MWhと一般家庭の消費電力換算で約3,600世帯分に達するなど、市場拡大期に入った日本の太陽光発電産業をけん引する施設といえます。
同サイトは緊急時におけるライフスポットやEV充電器への電力供給など、地域のエネルギーセーフティネットとしての役割を果たします。
太陽光発電の普及を地域全体で推進する佐賀県の象徴的な取り組みとして注目される同サイトは、日本のメガソーラー事業の今後の可能性を示唆しています。

Fソーラーリサーチパーク

Fソーラーリサーチパーク

「Fデータセンター」を通じた貢献

クラウドサービスの普及などを通じデータセンターが社会に浸透を続ける現在、それらの環境負荷を低減することは大きなインパクトを持つようになりました。NTTファシリティーズグループでは、お客さまに提供する「Fデータセンター」においてグリーン化を多面的に推進しています。

独自DCIMを活用した新たな施設保守サービスの提供開始

NTTファシリティーズは2016年4月、データセンター事業者に対して、独自のDCIM(データセンター資産管理)システムから得られた電力・空調設備等の運転情報を活用・分析し、改善提案を行う、新たな保守サービスの提供を開始しました。
近年、ICTの社会インフラ化が進むにつれ、ビッグデータを活用したサービスなどを提供する企業が増加傾向にあり、データセンターの活躍の場も拡大しています。一方、その円滑な運用には、サーバーやラックといったICT設備と、空調や建物といったファシリティ設備の状況を常に管理・把握する必要があり、これらの統一的な管理・見える化がデータセンター事業者の課題となっています。
今回、NTTファシリティーズでは、サーバールームの消費電力や温度・湿度といったDCIMの情報を、従来から提供してきた建物管理システムの情報および保守業務の情報に統合することで、ICT設備とファシリティ設備の一元管理が可能としました。これをうけ、当社のデータセンター保守サービスは、より多面的かつ統合的なものとなりました。
今後、これらの情報の活用制度をさらに向上させ、更に的確でタイムリーな保守管理サービスへと内容を充実させる予定です。

Fソーラーリサーチパーク

新サービス概要図

データセンターの空調電力を半減する「FMACS-V hybrid」

クラウドサービスの普及などを背景に、データセンターが担う役割は拡大しています。これをうけ、NTTファシリティーズでは、データセンターの統括的かつ効率的な運用をサポートするシステムとしてDCIMの開発に力を入れています。
NTTファシリティーズのDCIMでは、情報通信サービスを提供するICT装置だけでなく、空調設備や給電設備からの稼働情報と連携し、分析、連携制御を行います。これにより、データセンターの稼働状況に即したきめ細かい電力管理による消費電力の低減を実現すると同時に、設備スペースの効率的な設計・運用も可能としています。

※ DCIM:
データセンター・インフラストラクチャ・マネジメント
DCIM 管理・分析ツールの画面例
DCIM 管理・分析ツールの画面例
新大橋ビル「みせるサーバールーム」では、DCIMをお客さまに公開しています。

データセンターの省電力化を実現する技術開発

情報化社会を支える施設として重要性が高く、オフィスの数十倍の電力を消費するデータセンターにおいて、データセンター全体の消費電力を最大65%低減する製品・技術の開発により、NTTファシリティーズは、「平成25年度 地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞しています。

(1)空調技術

外気冷熱を活用する高効率空調装置(FMACS-V hybrid)や、冷気を壁や屋根で区画し効率的に冷却する空調気流制御商品(AISLE CAPPING(アイルキャッピング))を開発し、提供しております。

FMACS-V hybrid 従来の空調装置との比較
FMACS-V hybrid 従来の空調装置との比較
高効率空調装置とAISLE CAPPING(アイルキャッピング)
高効率空調装置とAISLE CAPPING(アイルキャッピング)
(2)給電技術

直流と交流の電力変換段数を減らすことで電力損失を抑制する直流380V高効率給電システム(HVDC給電システム)を開発し、提供しております。

高電圧直流給電システムのメリット
高電圧直流給電システムのメリット
世界初HVDC給電用400Vコンセントが
米国安全企画「UL認証」を取得

 HVDC給電システムは、その普及が世界中で期待されている一方で、課題もあります。その大きなものとして、電流遮断時のアーク放電防止や、感電防止などの安全性への配慮があります。このような課題を解決するため、NTTファシリティーズと富士通コンポーネント(株)は共同でHVDC給電システムに適用できるコンセント(ソケットとプラグ)を開発し、2010年11月よりNTTファシリティーズが販売開始し日本国内のデータセンターを中心に導入されてきました。

 この度、このコンセントの安全性の高さが認められ、米国で最も知名度の高い国際的な第三者試験・認証機関であるULから、直流給電用ソケットおよびプラグの安全規格「UL 2695」の認証を、世界で初めて取得しました。既に日本においては400V級直流給電用コンセントが第59回(2014年)澁澤賞を受賞するなど、HVDC給電システムの安全性向上とその導入実績が認められていますが、今回の認証取得により、北米市場を始めとした世界各国でHVDC給電システムの導入拡大が期待されます。今後は欧州安全規格の取得を予定しています。

注:ULについて
UL(Underwriters Laboratories Inc. /アメリカ保険業者安全試験所)は、公共安全への寄与を目的として、1894年に米国で設立された100年を超える歴史を持つ独立試験・認証機関です。様々な製品規格の策定と、それらに順じた製品試験・認証サービスの提供を活動の核として、幅広い製品の安全性確保に寄与しています。 ULマークは米国の多数の州や自治体で採用され、消費者は、ULマークを品質や信頼の証として認識しています。
http://www.ul.com/
(3)ICT装置・空調装置・電源装置連係技術

ICT装置の運転状態に合わせて空調装置や電源装置を自動制御し電力消費の無駄を解消するICT装置?空調装置・電源装置連係技術を開発しています(開発中)。

ICT装置-空調装置・電源装置連係の一例
ICT装置-空調装置・電源装置連係の一例

幅広い皆様のエコに貢献する製品・サービス

電力販売と省エネソリューションを組み合わせた
kWhale(クウェール)を販売開始

2016年4月より、規制緩和の一環として、電力小売りの全面自由化がスタートしました。これにより、国内のすべての家庭およびオフィスが電力の購入先を選択する事が出来るようになりました。NTTファシリティーズでは、これを契機に電力小売り事業を推進。電力販売と省エネをパッケージしたサービス「kWhale」(クウェール)の販売を開始しました。
同サービスには、NTTファシリティーズが本業とする省エネソリューションの蓄積が活きています。具体的には、第一弾として4月にサービスを開始した「LEDパッケージ」は、従来より数多くのファシリティ管理で展開してきたLED照明のラインアップと設置ノウハウを基に、電力供給とLED設置をセットで販売するものとなっています。今後は、これを一歩進め、最新の空調システムとのパッケージプランなども販売する方向で準備を進めています。
これらの取り組みを通じ、NTTファシリティーズでは、電力販売を契機に社会の幅広い皆様へと省エネソリューションを提供し、社会の低炭素化に貢献したいと思っています。

各メーカーの照明機器をスマホで制御するFLC

オフィスビルの省エネに社会の関心が高まる現在、オフィス照明についても、必要な場所に必要な照度をきめ細やかに制御することが求められています。このようななか、多くの企業が独自の照明制御システムを開発していますが、その多くは照明器具と照明制御装置が同一メーカー製品であることが推奨され、また価格も高価になりがちでした。
NTTファシリティーズはアイリスオーヤマ(株)、(株)メガチップス、日比谷総合設備(株)と共同で「安価」で幅広いメーカーに汎用的に対応できる、無線制御式の個別調光照明制御システム「FIT LC」を開発しました。
同システムは、①照明をスマートフォンやタブレットで1灯ごとに制御できるためきめ細かい省エネが期待できる、②照明器具に国際標準規格対応の無線受信モジュールを取り付ける方式のため幅広いメーカーの照明器具で利用可能である、③明るさセンサや人感センサと組み合わせた自動制御も可能、といった様々なメリットを備えています。これらの結果、FIT LCの導入により最大で70%の照明消費電力が可能であり、あわせてLED照明への切り替えなどを行うことで更なる省エネも期待できます。

各メーカーの照明機器をスマホで制御するFIT LC

FIT LC(商品・サービス)

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