当施設は約400室の宿泊棟と、250名収容の研修室を有するカンファレンス棟が併設した宿泊研修施設です。
学びの場である研修施設群からの主軸に沿って、中庭を囲むように4つの棟を繋いだ回遊性のある配置計画とし、食堂・浴室、エントランス等の共用スペースを低層階に、宿泊室等の専用スペースは2階以上に配置したシンプルでコンパクトな構成とし、宿泊室フロアには、研修生同士のコミュニケーションを促す場所としてラウンジやスタディルームを配置しています。共用部に配置した風道等による自然換気、太陽光給湯パネル+熱回収型ガスボイラ＋温水循環システムによる給湯システムの導入、屋上緑化、太陽光発電パネルの設置等、様々な環境技術を取り入れることで大幅なエネルギーの低減を図っています。宿泊室からの避難とメンテナンスを兼ねたバルコニーによる水平ラインと木調ルーバーによる格子模様が、当研修センタに新たな風景をつくりだしています。

近代建築2012年12月号